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カスタマーエージェントがチケット履歴からナレッジを生成できるように

作成者: 田村 慶|2026/09/04

概要

カスタマーエージェントが、解決済みのサポートチケットからFAQ形式のナレッジを生成し、そのまま直接インポートできるようになりました。手動でのナレッジ作成は不要です。生成された回答は公開前にすべてレビューでき、個人情報 (PII) は自動的に除去されます。

チケット履歴には、顧客が求めている回答がすでに含まれています。本機能はそのナレッジを自動的に抽出するため、ゼロから作り直す必要がありません。また、新規ポータルでは、ナレッジベースを先に作成しなくても、稼働するエージェントをすぐに立ち上げることができます。

機能の詳細と使い方

1. ソースを選択する

カスタマーエージェント設定の「ナレッジ」セクションで、コンテンツを追加 → ナレッジを生成 をクリックします。チケットの範囲として、すべての解決済みチケット、または特定のサブセットを選択できます。使用されるのは、人間が対応したチケットのみです。オプションとして、特定のトピックを含める・除外するためのトピックガードレールを追加したり、既存のカスタマーエージェントを接続して、すでにカバーされているコンテンツをスキップさせたりすることも可能です。

2. エンジンによるクラスタリングと生成

ジョブを開始すると、カスタマーエージェントがチケットをトピックごとにクラスタリングし、それぞれに対して短い回答を生成します。完了時には通知が届きます。所要時間は選択したチケット量に応じて通常5〜10分程度です。ページに留まっても、後で戻ってきても構いません。結果は保持されています。

注: 生成ジョブは同時に1つしか実行できません。

3. レビューとインポート

結果はテーマごとに整理されます。各Q&Aペアを個別に承認・編集・却下できます。承認された項目はナレッジソース (Markdownファイル) としてインポートされ、即座に公開されます。

対象

カスタマーエージェントは、Marketing Hub Professional および Enterprise、Sales Hub Professional および Enterprise、Service Hub Professional および Enterprise、Content Hub Professional および Enterprise、Data Hub Professional および Enterprise、HubSpot Smart CRM Professional および Enterprise でご利用いただけます。

本アップデートは現在、パブリックベータとして提供されています。

対象

CMS Hub Professional/Enterprise、Core Seats Enterprise Hub、Core Seats Professional Hub、Hubspot Credits Committed Hub、Marketing Hub Professional/Enterprise、Data Hub Professional/Enterprise、Sales Hub Professional/Enterprise、Service Hub Professional/Enterprise

株式会社100の視点

活用シーン

  • 解決済みのサポートチケットを蓄積してきたお客さまであれば、そのやり取りをFAQ形式のナレッジとして自動生成でき、ゼロからのマニュアル作成を省略できます。特に新規ポータルでカスタマーエージェントを立ち上げる場合、ナレッジベースが未整備でもチケット履歴さえあればすぐに稼働を開始できる点は導入初期の負担軽減に役立ちます。
  • トピックガードレールで特定分野を含める・除外できるため、製品やサービスごとにサポート範囲を分けて運用している部門にも適しています。既存のカスタマーエージェントと接続してカバー済みの内容をスキップできる点も、複数チームでナレッジを運用している組織にとって重複作業を減らす助けになりそうです。

気になる点

  • 生成ジョブが同時に1つしか実行できない仕様は、チケット量が多い組織や複数トピックを並行して整備したい場合には作業のボトルネックになり得ます。所要時間も5〜10分程度とされていますが、チケット量によって変動する点は運用計画を立てる上で留意が必要です。
  • 人間が対応したチケットのみが対象とのことなので、ボットのみで完結した対応履歴は活用できません。また、PII(個人情報)は自動除去されるとありますが、除去の精度や日本語特有の個人情報表記(氏名の敬称や住所表記など)への対応状況は現時点では不明で、公開前レビューの重要性が高いと感じます。
  • 生成結果はMarkdownファイルとしてインポートされ即座に公開される仕様のため、社内での承認フローを経てから公開したい組織では、レビュー担当者の確認体制をあらかじめ整えておく必要がありそうです。

今後への期待

  • ベータ版とのことですので、正式リリース時には同時実行可能なジョブ数の拡張や、生成対象チケットのより細かい絞り込み条件が追加されることを期待したいです。
  • PII除去の対象範囲や精度について、正式版では詳細な仕様が公開されることを望みます。あわせて、生成されたナレッジの公開前承認を複数人で行えるような承認フロー機能が加われば、部門をまたいだ運用にもより馴染みやすくなると考えられます。

※ この記事はHubSpot製品の最新情報ページをもとに作成しています。最新の情報はHubSpot製品の最新情報でご確認ください。