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LP(ランディングページ)とは?目的、HPとの違い、作り方やおすすめ作成ツール解説!

作成者: 渋谷 真生子|2024/07/16

LP(ランディングページ)とは、訪問者へ問い合わせや購入などを促すWebページのことです。言葉は聞いたことがあっても、目的やメリット、ホームページとの違いがよくわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、LPの基礎知識や作り方、おすすめの作成ツールなどを詳しく解説します。売上拡大や見込み客獲得を図る有効な手段となるため、ぜひ参考にしてください。

LP(ランディングページ)とは

LPという用語には、広義の意味と狭義の意味があります。以下では、WebマーケティングにおけるLPの定義や目的、ホームページとの違いなどを解説します。

LP(ランディングページ)の定義

LPとは、検索結果や広告をクリックした訪問者がはじめに着地(landing)するページのことです。広義の意味では、ユーザーが最初に閲覧するWebページ全般を指します。

狭義の意味では、訪問者を「問い合わせや商品購入などのアクションに誘導すること」に特化したページを指します。WebマーケティングにおけるLPは、狭義の意味で用いられることが一般的です。

 LP(ランディングページ)の目的

LPは、流入したユーザーに「資料請求」「問い合わせ」「購入」などのアクションを起こしてもらうために作成します。最終的な成果であるCV(コンバージョン)を得ることが、LPの目的です。

ターゲットとなるユーザーが、なんの働きかけもなしに自ら見込み客になることはありません。ユーザーを優良顧客に転換するためには、専用に作られた高品質なLPが必要不可欠となります。

LP(ランディングページ)の特徴

LPの最大の特徴は、配置されるリンクがCVにつながるページに限定されていることです。「資料請求」「問い合わせ」「購入」など、ユーザーに求めるアクションへの誘導のみを配置し、他ページへのリンクは基本的に設置しません。

このような構造にする理由は、ユーザーの選択肢を絞り、決断を後押しするためです。人は選択肢が多いほど決断が難しくなり、行動できなくなる傾向があります。そのためLPでは、CVにつながらない要素を極力排除することが一般的です。

LPのその他の特徴には、以下のようなものが挙げられます。

  • 縦長1ページで構成されている
  • 訴求力の高いデザインを採用している

いずれの特徴も、ユーザーの離脱を防ぎつつCVを達成させるための工夫だといえます。

LP(ランディングページ)とホームページの違い

LPは、ただひとつの目的(=CV)に向けて、ユーザーを誘導することに特化したページです。

一方でホームページ(HP)には、製品・サービス紹介や会社案内、人材募集などのさまざまな目的があります。ユーザーがHPを訪問する理由もさまざまなので、目的に応じたページに遷移できるようにリンクが複数設置されています。

実際に、企業のLPとHPを比較して違いを確認してみましょう。以下は、再春館製薬所が提供する化粧品「ドモホルンリンクル」のLPです。

出典:ドモホルンリンクル

 

このLPの目的は「無料お試しセットの申し込み」へユーザーを導くことです。そのため、別のページに遷移するリンクは一切設置されていません。ページ下部のフォームへ個人情報の入力を促すために、「製品のメリット」や「導入実績・顧客の声」などを掲載してユーザーの行動意欲を醸成しています。

それでは、同じく「ドモホルンリンクル」のHPを見てみましょう。構成は、LPと対照的なことがわかります。

出典:ドモホルンリンクル

ページ上部には、ユーザーを目的のページへと案内するリンクのリスト(ナビゲーションバー)が設置され、ページ中腹にも別のページへと遷移させるリンクが多数設置されています。加えて、ページ下部にはサイトマップを表示することで、HPのなかからユーザーが閲覧したい情報を見つけ出すことができるように構成されています。

HPを、さまざまな進路へ自由に進行できる「環状交差点」と表現するならば、LPは特定の目的へユーザーを導く「一方通行の道」だといえるでしょう。

LP(ランディングページ)の種類

LPには、見込み客獲得を目的とした「リードジェネレーションLP」と、購入やトライアルへの申込みを促す「クリックスルーLP」があります。

以下では、それぞれの概要と特徴を紹介します。

リードジェネレーションLP(ランディングページ)

リードジェネレーションLPは、見込み客の情報を収集するためのLPです。E-Bookをはじめとするダウンロード資料やニュースレター、ウェビナーなどを無料で提供することと引き換えに、「フォーム」を設置してユーザーの連絡先情報を求めます。

以下では、BtoB向けクラウドサービスの比較サイト「kyozon」のリードジェネレーションLPを一例として見てみましょう。

出典:kyozon

ユーザーの興味を惹くうえで、資料を入手することのメリットや、限定感のある特典をアピールしていることが特徴です。そして「資料を無料ダウンロード」ボタンのクリックを促し、以下の入力フォームへユーザーを遷移させます。

出典:kyozon

リードジェネレーションLPからは、提供したコンテンツに興味を示しているユーザーの情報を取得可能です。必然的に質の高い(CVにつながりやすい)見込み客を獲得できるため、ROI(投資収益率)を高める効果があります。

「マーケティング戦略立案のためにユーザーをより深く理解したい」「見込み客の購買意欲醸成に注力したい」などの目的がある場合は、リードジェネレーションLPが有効です。

クリックスルーLP(ランディングページ)

クリックスルーLPは、ユーザーを特定のアクションに誘導するためのLPです。CTAボタンを設置し「フリートライアル」や「製品購入」などを促す、以下のようなページが該当します。

出典:FANCL

FANCLのサプリメント「カロリミット」の購入を促すLPでは、商品の必要性や効果などをデータを用いて解説し、ユーザーの不安や疑問を解消しています。購買意欲が高まったユーザーの即決を促すため、「ご購入はこちら」ボタンのクリック後は、すぐにオンラインショップのカートへ遷移することが特徴です。

出典:FANCL

このように、クリックスルーLPには見込み客を惹きつける訴求力の高い情報(メリットや購入者の声など)が含まれています。売上向上を優先事項とするサイトや、単価が低いプロダクトを扱っている企業では、リードジェネレーションLPよりもクリックスルーLPがよく見られます。

LP(ランディングページ)のメリット

LPは、効果的なマーケティングキャンペーンに必要不可欠な要素です。以下では、LPを作成・運用することのメリットを深掘りして解説します。

コンバージョン率の向上

LPがコンバージョン率(CVR)の向上に最適な理由は、HPとの違いから説明できます。

HPには、ユーザーの多様なニーズを満たすうえで内部リンクが複数設置されています。これにより、ユーザーはサイト内を回遊しやすくなる一方、ページ移動の際にはどうしても一定数の離脱が生じてしまうのです。

LPは、リンク(出口)を設置しないことによってページ移動時の離脱を抑制しています。HPよりもユーザーの気を逸らす要素が少なく、CVへと導きやすいことがメリットです。

HPと比較してLPは柔軟に変更やテストができる

HPには複数のステークホルダー(社内の各部門やグループ企業など)が関与するため、何かしらの改善点が見つかった場合は検討委員会の設置から始めなければなりません。自部門の独断で、フレキシブルにHP変更を行うことは難しいでしょう。

その点、LPはCVR向上に特化した独立のページなので、サイトの他ページを気にすることなく柔軟に変更やテストを実施可能です。テストを繰り返し行うことで、どのようなコピー・デザインが効果的なのかを明確化できるため、ビジネスゴールに直接結びつくページを作り上げやすくなります。

SEO効果がある

LPを利用するメリットには、SEOの取り組みを強化できることも挙げられます。LPはSEOを念頭に置いてデザインできるため、検索エンジンの検索結果で上位表示されやすくなるのです。

特定のキーワード検索でLPへ流入するユーザーが増えれば、サイト全体にも良い影響が及びます。結果としてビジネスの認知度が高まり、より多くのユーザーを見込み客へ転換できる可能性が高まるでしょう。

LP(ランディングページ)の基本構成

LPには、CVに向けてユーザーを導くうえでの王道パターンがあります。以下ではLPに必須となる要素と、LPを作成するうえで欠かせない「ワイヤーフレーム」について解説します。

LP(ランディングページ)に必要な要素とは

CVRの高いLPに共通する要素として、以下の7つが挙げられます。これらの要素を、以下で解説する構成案(ワイヤーフレーム)に基づいて配置することで、効果的なLPを作り上げることができます。

ワイヤーフレームとは

ワイヤーフレームとは、名前の通りワイヤー(線)とフレーム(骨組み)のことを指し、組み込む要素の配置や訴求内容などを明確にする、LPの設計図のことです。ワイヤーフレームの完成度がCVRに直結するため、LP作成にはワイヤーフレームの設計が欠かせません。

ワイヤーフレームのベースとなるのは、以下3つのパートです。

  • ファーストビュー :ユーザーが最も知りたい情報を盛り込み興味を惹く
  • ボディ :訴求した魅力の「裏付け」を示し、信頼を得る
  • クロージング :ユーザーの疑問や不安を解消しアクションを促す

上記の順番で要素を配置することで、ユーザーの納得感を得やすくなります。CVRの高いLPを目指すためには「必須の要素」と「ワイヤーフレーム」の双方が必要です。

LP(ランディングページ)の作り方の流れ

LPを作成する際は、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。以下では、LPの作り方の大まかな流れを解説します。

1. 施策のゴールを定める

LPの目的は、ユーザーをCV(=ゴール)へ導くことです。ゴールの具体例には、以下のようなものが挙げられます。

  • 資料のダウンロード
  • 資料請求・問い合わせ
  • トライアル申込み
  • 製品・サービス購入

はじめにゴールを明確化する理由は、ユーザーに促したいアクションによって、効果的なLPのデザインや文言が全く違ったものになるためです。実際、目的やターゲット別に複数のLPを作成している企業も多数存在します。

ゴールの設定の際は、「トライアル申込み20件」のように具体的な数値目標をあわせて設定することをおすすめします。

2. 戦略立案のための分析を行う

続いて、市場の状況や自社の強みを理解するためのリサーチを行います。たとえば、顧客や市場(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)をリサーチできる「3C分析」を用いることで、施策の成功要因を見つけることが可能です。

3C分析によって自社の強みや差別化ポイントが明確化すれば、LPで訴求すべき価値もおのずと定まります。

3. ペルソナを設定する

ペルソナとは、施策のターゲットとなるユーザーの「人物像」のことです。ペルソナを詳細に設定することで、ユーザーが「どのような価値を求めているのか」がイメージしやすくなります。

ペルソナ設定の効果を示す事実として、2016年に米Cintell社が行った調査結果を紹介します。本調査では、売上が目標値を超えているBtoB企業の71%は、ペルソナを文書として作成していることがわかりました。同時に、単に目標を達成するだけの企業は37%、目標を達成していない企業は26%しかペルソナを作成していないことも判明しています。

ペルソナは、CRMに蓄積した顧客データやリサーチに基づいて設定することが大切です。空想上のペルソナを設定してしまうと、実際の市場のニーズと乖離してしまうため施策の効果が上がりません。

収集した以下のような情報をもとに、リアルな人物像を描いていくことがポイントです。

▼ペルソナの設定例

 4. LPのワイヤーフレーム(構成)を作成する

次に、LPの骨子となるワイヤーフレームを作成します。まずはリサーチやペルソナをもとに、LPに盛り込むべき要素を抽出します。

要素を配置する順番は、前述した「ファーストビュー」「ボディ」「クロージング」の3つのパートで考えることがポイントです。ワイヤーフレームの精度が高いほどLPのクオリティが高まるため、入念な準備のもとしっかり作り込みましょう。

5. デザインを作成する

ワイヤーフレームが完成したら、デザインの作成に着手します。デザインはLPの訴求力を高めるうえで非常に重要な要素ですが、ターゲット層によって最適なデザインは異なることに注意が必要です。

たとえば、年配層がターゲットならば奇抜なデザインを避ける、10代がターゲットならばモバイル端末に最適化されたデザインにするなど、訴求したい相手にあわせてデザインを検討します。

ターゲットに刺さるデザインを作成するためには、入念なリサーチやペルソナ設計が欠かせません。

6. ライティングを行う

LPに掲載する文章においても、考え方はデザイン作成と共通する部分が多くあります。ターゲットによって刺さる文言が異なるため、リサーチやペルソナ設計を十分に行うことがポイントです。

ペルソナが明確であるほど、ユーザーの悩みや求めていることの想像がつきやすくなり、共感を得る表現を採用できるようになります。

7. コーディングを行う

Web上でLPを形にするための作業をコーディングといいます。HTMLやCSSなどの言語を用いて構築するため、コーディングはエンジニアや制作会社に依頼することが一般的です。

「エンジニアが社内にいない」「LP作成にかかる費用を抑えたい」という場合は、コーディング不要でLPを作成できるツール・サービスの導入を検討しましょう。ツールの紹介は後述するため、制作会社以外の選択肢をお考えの方はぜひ参考にしてください。

8. 公開・運用を開始する

コーディングが終了したら、Web上にLPを公開し、運用を開始します。

公開後は、当初の目的に対してどの程度の効果が見られるかを検証し、PDCAを回しながら改善を重ねていくことが大切です。

効果的なLP(ランディングページ)を作成するポイント

訴求力の高いLPを作成するコツは、さまざまな調査データから明らかにされています。以下で紹介する5つのポイントをおさえて、LPの目的達成の確度を高めましょう。

1つのLPにつき1つのオファー

1つのLPにつき、設置するオファーは1つに定めましょう。

Webマーケティングにおけるオファーには、大きく2つの意味があります。1つは、「製品・サービス購入時に付ける特典」のこと、もう1つは、ユーザーに連絡先情報を教えてもらうことと引き換えに提供する「無料の価値ある情報」のことです。

お得な情報を伝えたいあまり、オファーを増やしすぎるとLPの訴求軸がブレてしまいます。実際、複数のオファーを設置するとCVRが266%減少するという調査データもあります。

複数のオファーがある場合は、1つのページに詰め込まずにLPも複数用意するのがおすすめです。複数のLPを作成したうえで効果測定をすれば、CVRを向上させる要素を特定することにも役立ちます。

離脱要素をできる限り取り除く

ユーザーがクリックしてLPから離脱してしまう要素(ナビゲーションバーや無関係のリンクなど)をできる限り取り除くことが大切です。

HubSpotが行った調査によると、ナビゲーションやリンクを取り除いたLPは、取り除いていないLPと比較して最大28%もCVRが向上することがわかりました。

同時に、ナビゲーションがないLPは全体のうちたったの16%であることも判明しており、離脱要素を取り除くことの有効性はまだ世間に浸透していないことが伺えます。裏を返せば、リンクを削除するだけで他多数のLPと差別化が図れるといえるでしょう。

オファーに関連する動画を設置するとCVRが向上する

オファーと関連性の高い埋め込み動画は、CVRを86%増加させるという調査結果があります。

製品・サービスの説明や体験談などは、テキストだけではなく動画を用いて訴求するのがおすすめです。動画は視覚・聴覚に訴えかけることができるため、企業やプロダクトへの信頼性を増す効果があります。

関連性を保ちつつ、積極的に動画コンテンツを取り入れましょう。

CTAのワーディングには慎重に

CTAの言葉選びも重要な要素です。ある調査では「送信」という単語を含んだCTAは、CVRを3%低下させる可能性を示唆しています。

ユーザーに起こしてほしいアクションを促せるよう、慎重に言葉を選択する必要があります。

ヘッドラインとCTAはAbove the fold(ファーストビュー)に

出典:SemRush

メインメッセージやCTAなど、重要な部分はAbove the foldに配置しましょう。Above the foldとは、ユーザーがページに訪れた際、スクロール不要で閲覧できる画面領域のことです。「ファーストビュー」と表現されることもあります。

ユーザーがLPを訪問したとき、画面全体に目を通すことはあっても、それ以上読み込むためにスクロールダウンすることは稀です。CVRを高めるために、最も重要な訴求ポイントはユーザーが最初に目にする部分へ配置しましょう。

LP(ランディングページ)作成おすすめツール

HTMLやCSSなどの知識がなくても、専用ツールを活用すれば誰でも簡単にLPを作成可能です。以下では、LP作成におすすめのツール・サービスを5つピックアップして紹介します。

HubSpot(ハブスポット)

出典:HubSpot Japan

HubSpotは、マーケティング・営業・カスタマーサービス向けの支援ツールを統合したプラットフォームです。PCやスマートフォンに最適化されたLPを作成できる、無料のLP作成ツールが搭載されています。

AI搭載のテキスト生成機能によって、SEO効果の高いタイトル・説明文の追加や、素早いコンテンツ生成が可能です。HubSpot CRM上に蓄積された顧客情報をもとにコンテンツをパーソナライズできるため、ユーザー一人ひとりに有益な情報を届けることができます。

LP作成ツールは無料プランから利用可能ですが、より高度な機能を活用したい場合は、「Content Hub」の有料プランを利用しましょう。各プランで利用できる機能の詳細と、料金は以下のとおりです(2024年7月時点の情報)。

WordPress

出典:WordPress.org

 

WordPressは、HTMLやCSSなどの専門知識がなくてもWebサイトを作成できるCMS(コンテンツ管理システム)です。世界中のWebサイトのうち43.2%でWordPressが使用されており、圧倒的なシェアを誇っていることがW3Techsの調査で判明しています。

WordPressには、サイトのデザインや構成がすでに形成されている「テーマ」というファイルのまとまりがあります。LPの作成に特化したテーマをインストールすることで、手軽に効果的なLPを作成可能です。

無料・有料どちらのテーマも世界中で無数に提供されているため、使い勝手やデザインで気に入ったものを選びましょう。

ただし、日本と海外ではLPの基本構成が異なるため、日本向けのLPを作成する場合は日本製のテーマを選ぶほうがスムーズです。LPの作成に適した日本製テーマの具体例としては、以下のようなものが挙げられます(2024年7月時点の情報)。

Wix

出典:Wix

Wixは、HPの作成から集客までを一元管理できるWeb制作プラットフォームです。世界中で広く活用されており、専門知識がなくても簡単にWebサイトを作成できます。

LP専用のテンプレートが用意されているため、直感的にデザイン性の高いページを作ることが可能です。ドラッグ&ドロップで構成を変更でき、カスタマイズが容易なため、Webページの制作が初めての方でも安心して利用できるでしょう。

無料で利用を開始できますが、独自ドメインの取得・使用にはプレミアムプラン(有料プラン)への切り替えが必要になります。有料プランの月額料金や特徴は以下のとおりです(2024年7月時点の情報)。

STORE

出典:STORE

STOREは、ノーコードでWeb制作可能なプラットフォーム「STUDIO」のWebサイトテンプレートを売買できるマーケットプレイスです。ビジネス用途のテンプレートが充実しており、LP専用のものも出品されています。

厳正な審査を通過した、デザイン性の高いテンプレートのみが出品されていることも特徴で、無料・有料のテンプレートのなかから気に入ったものを購入可能です。

購入したテンプレートは、STUDIOでWebサイトを制作する際に使用します。そのため、LP作成にかかる費用は「STUDIOの基本料金」+「購入したテンプレートの料金」となります。

STUDIOは無料プランから利用可能ですが、独自ドメインを取得するには有料プランへのアップグレードが必要です。各プランの料金や大まかな特徴は、以下を参考にしてください(2024年7月時点の情報)。

ペライチ

出典:ペライチ

ペライチは、プログラミングやデザインの知識不要で本格的なWebページを作成できるサービスです。80種類以上(2024年3月現在)のLP用テンプレートが用意されており、誰でも簡単に訴求力の高いLPを作成できます。

日本で生まれたサービスのため、多くのWebサイト制作サービスと異なり日本語サポートが充実しています。比較的低価格で利用でき、フリープランでは無料で1ページ作成可能なことから、初心者にも安心のサービスといえるでしょう。

各プランの料金や特徴は以下のとおりです(2024年7月時点の情報)。

Canva(キャンバ)

出典:Canva

Canvaは、デザイン知識がなくても簡単にプロフェッショナルなランディングページ(LP)を作成できるノーコードツールです。シンプルな操作画面と豊富なテンプレートが特徴で、ドラッグ&ドロップで直感的にデザインを完成させることが可能です。

ビジネス用途のテンプレートも数多く揃っており、初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに対応しています。また、Canvaは他のデザイン素材(画像、アイコン、フォントなど)も豊富に揃っており、LPのデザインに統一感を持たせることができます。さらに、チームでの共同編集やAIを使った画像・文章生成機能、独自ドメインでの公開も可能なため、効率的に高品質なランディングページを作成し、迅速に公開することができます。

無料プランでも多くの機能が使えるため、まずはお試しで利用してみるのも良いでしょう。有料プランにアップグレードすると、さらに高度なデザイン機能や独自のブランディングを行うためのツールが利用可能です。

LP(ランディングページ)は作って終わりではない

LPの目的を達成させるためには、LPが完成した後も絶えず検証・改善を繰り返す必要があります。LPは作って終わりではなく、完成したときがスタートラインなのです。

以下では、マーケティングキャンペーンを成功させるうえで必要不可欠な「LPO(Landing Page Optimization)」について、概要や重要性を紹介します。

LPO(Landing Page Optimization)とは

LPO(Landing Page Optimization)とは、LPをユーザーのニーズにあわせて最適化し、CVR向上を目指す取り組みのことです。

具体的には、ユーザーに好まれるページデザインやライティングを特定したり、ユーザーの求めている情報を行動履歴から把握したりして、LPの改善を図ることを指します。

LPOの目的は、ユーザーの離脱を防ぎつつ、望むアクションを取ってもらう可能性を高めることです。LPOを行うことで、「フリートライアル」「資料請求」「購入」など、LPの最終目標達成の確度が高まります。

LPOを行ううえで最も重要視されるのは、ユーザーの反応です。主観的な推測ではなく、客観的な事実に基づいてユーザーのニーズを把握することが求められるため、テストを用いた効果測定が必要不可欠となります。

LPOが必要な理由

LPは、公開後に効果測定・改善を繰り返すことで初めて効力を発揮します。「ユーザーが興味をもつデザインはなにか」「どのような情報を掲載すればページにとどまってくれるのか」などを検証しなければ、ユーザーのニーズにバッチリはまるページを作り上げることはできません。

ゆえに、公開初期の段階ではユーザーが思うような行動を取ってくれないことのほうが多いものです。公開後にテストを用いてユーザーの反応を確かめつつ、改良を重ねることで、徐々に離脱の少ないLPに近付いていきます。

ユーザーのニーズを満たすことができないLPは、当然ながら最後まで読んでもらえません。そうなれば、LPの目的である「CVの達成」が実現できず、LP作成が無駄骨に終わってしまいます。

LPは、Webマーケティングの成否を握る重要なページです。LPの改善と最適化に焦点をあてることが、ひいてはビジネス全体の業績アップにつながります。

まとめ

LPは、売上の向上や見込み客獲得など、企業のさまざまな目的達成に役立つツールです。上手に活用するためには、リサーチやペルソナ設計、公開後の効果測定・改善に注力することが重要になります。

マーケティングキャンペーンを成功に導き、ビジネスを加速させたい方は、ぜひ本記事の内容を参考にLP作成を検討してみてはいかがでしょうか。