SNSは私たちの生活に欠かせないツールとなりました。中でも、コミュニケーションツールの「LINE(ライン)」はその筆頭です。
総務省の「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、国内のLINE利用率は全世代で94.0%にも上り、他のSNSに比べても圧倒的に高い利用率を誇ります。
そうした中、近年では企業や店舗向けサービス「LINE公式アカウント」を導入する企業が増えています。マーケティング活動を進める上で、LINE公式アカウントをいかに使いこなすかがビジネスの成否を分けるといっても過言ではありません。
その際、HubSpotとLINEを連携することで、より効率的な活用を実現することが可能です。本記事では、HubSpotとLINE連携の基本から、連携で使える機能、連携するための方法まで詳しく解説します。LINE公式アカウントを運用されている方は、ぜひ参考にしてください。
デジタルマーケティングの業務は多岐に渡り、近年ではさまざまなツールが存在するため、その運用が煩雑化・複雑化し、管理に悩みを抱える方も少なくありません。そのような課題を解決するためには、ツール同士を連携することでシームレスに利用できる状態を作ることが大切です。
LINE公式アカウントは、HubSpotと連携をすることでより効率的な活用を実現します。ここでは、そもそもHubSpotやLINEについて詳しくない方に向けて、両ツールの基本から、連携機能の概要を解説します。
画像参照元:HubSpot
HubSpotは、インバウンドマーケティングに求められる機能をひとまとめにした、CRMプラットフォームです。具体的には、HubSpotのCRMプラットフォームは、マーケティング、営業、カスタマーサービス、コンテンツ管理、オペレーション業務に対応する5つの主要製品で構成されており、全ての製品は基盤となるCRMデータベースに接続されています。
HubSpotの統合型プラットフォームを活用することで、リード獲得から顧客管理、メールマーケティングなどの業務を効率化し、企業はより良い顧客体験を提供することが可能です。HubSpotの製品は単体でも大きなメリットがありますが、他のツールと組み合わせることで、何倍もの効果を発揮します。
画像参照元:LINE公式アカウント
LINEは、国内でも高い利用率を誇るメッセージングアプリです。テキストメッセージのやり取りだけでなく、スタンプや通話機能など、コミュニケーションを効率化する機能が提供されています。
さらに、店舗や企業向けに展開されているのが「LINE公式アカウント」です。LINE公式アカウントは、無料で開設でき、初期費用0円で利用できるサービスです。メッセージの配信、ショップカードやクーポンの発行、ユーザーとのチャットなど、便利な機能が充実しています。
<LINE公式アカウントの主な機能>
HubSpotとLINEを連携させることで、LINE上のユーザーとのコミュニケーションをHubSpotのダッシュボード上で一元管理が可能になります。これにより、リアルタイムでの顧客対応や、セグメントに基づいたメッセージ配信など、より効果的なマーケティング活動を展開することができます。
LINEとHubSpotを連携する場合、主な方法として「Webhook」を使った連携、APIを活用した連携、「LITTLE HELP CONNECT」を活用した連携があります。それぞれの連携方法の詳細は後述しますが、自社の目的や他のツールとの連携状況に合わせて最適な連携方法を選択しましょう。
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・HubSpot連携とは?おすすめアプリやHubSpotを使いこなすための連携術を紹介
HubSpotとLINEの連携により、従来のCRMやメッセージングの枠を超えた新しいマーケティングの可能性が広がります。
株式会社100(ハンドレッド)では「LITTLE HELP CONNECT」を使用したLINE連携を提案していますが、ここではHubSpotとLINE連携で可能になる代表的な機能を紹介します。
LINE上で繋がったユーザーを「友だち」として管理できます。HubSpotと連携することで、LINEに追加された友だち情報がそのままHubSpotに格納され、一元管理することができます。
既存の顧客情報とLINE友だちの情報を連携し、一人ひとりに最適化したメッセージの送信など、効率的なLINEコミュニケーションを実現します。
HubSpotのリスト機能を活用して、特定のセグメントに合わせたLINEメッセージを配信することが可能です。例えば、性別ごと、年代、居住地など、企業側のニーズに合わせて配信先を設定できます。
配信メッセージは、画像や動画、カルーセルなどあらゆる形式をサポートしているため、訴求力の高いメッセージ配信が可能です。さらに、配信したメッセージの開封やクリック状況をトラッキングし、その結果をもとに次回の配信内容を最適化することもできます。
HubSpotのワークフロー機能を利用して、LINEメッセージの自動配信が可能です。LINEユーザーの属性やアクティビティ(例:Webサイトの閲覧履歴、メッセージの開封状況など)に基づいて、最適なシナリオを設計し、より効果的なメッセージを自動的に送信できます。
HubSpotのリストを使用して、LINE友だちのリッチメニューを一人ひとりパーソナライズできます。例えば、新規ユーザーとリピーターで異なるリッチメニューを表示するなど、ユーザーの属性や行動に応じたカスタマイズが可能です。
LITTLE HELP CONNECTを使用すると、オリジナルのQRコードやURLを発行することができます。この機能を利用することで、LINE友だちの流入経路を詳細に収集することが可能です。
収集した流入経路情報は、パーソナライズしたプロモーション施策の効果測定やコミュニケーションに活用できます。
参考:カスタムQRコードを活用した流入元の把握の活用イメージ
LITTLE HELP CONNECTのGUIエディタにより、プログラミングを使わずとも直感的な操作だけで、LINE上で動作するチャットボットを構築できます。
構築したチャットボットは、HubSpotのデータとシームレスに連携でき、セールスや販売、カスタマーサポートなど、あらゆる業務の自動化が可能です。
HubSpotとLINEを連携することにより、双方が持つ機能や特徴の相乗効果が発揮され、高い付加価値をもたらすことが期待できます。
ビジネスの規模や業界問わず、デジタルマーケティングの活用がますます求められる中、この連携のメリットは計り知れません。ここでは、HubSpotとLINE連携によって得られるメリットを詳しく見ていきましょう。
ネット行動分析サービスを提供している「VALUES(ヴァリューズ)」の調査によると、実際に使われているスマートフォンアプリのランキングで「LINE」は、20代、40代、60代といずれの年代でも利用者数が1位であることがわかりました。
画像参照元:株式会社ヴァリューズ(PR TIMES)
このような高い浸透率を持つLINEをマーケティングやカスタマーサポートのツールとして活用し、効率を高めることが可能です。具体的には次のような利用シーンが挙げられます。
マーケティング活用シーン
カスタマーサポート活用シーン
HubSpotとLINEを連携させることで、顧客とのリアルタイムなコミュニケーションを実現します。例えば、新製品の発売時やセールの際に、顧客からの質問や反応をリアルタイムでキャッチし、その場での対応やフォローアップを行うことが可能です。
これにより、顧客のニーズや質問に迅速に対応することができ、顧客満足度の向上やリピート購入の促進などの効果が期待できます。
HubSpotとLINEの連携により、LINE上でのキャンペーンやプロモーションの効果測定をHubSpotの管理画面上で行うことが可能です。特定のプロモーションメッセージを配信した際の開封率やクリック率をリアルタイムで確認できます。
さらに、特定のセグメントや顧客属性に合わせたLINEメッセージの配信が可能となるため、例えば「20代女性」や「最後の購入から3ヶ月経過した顧客」など、ターゲットを絞ったメッセージ配信が実現します。これにより、より効果的なマーケティング活動を展開することができ、ROI(投資対効果)の向上が期待できます。
HubSpotとLINEを連携させることで、顧客のライフサイクル全体を一元管理が可能です。例えば、新規顧客がLINEで友だち追加をした際の履歴から、購入、アフターサポートまでの一連のコミュニケーション履歴をHubSpotのCRM内で可視化できます。
さらに顧客分析まで行うことで、顧客の購買履歴や興味・関心に基づいたフォローアップやセグメンテーションを実現します。
LINEは日常的に使用されるコミュニケーションツールであり、HubSpotとの連携により、オムニチャネルマーケティング戦略の一部として活用できます。
例えば、新製品の発売情報をメールで告知した後、LINEでのリマインダーメッセージを送ることで、異なるチャネルをまたいだ一貫したコミュニケーションが可能です。
HubSpotとLINEの連携は、マーケティング活動をさらに強化するための鍵となります。この連携を実現するための手段はいくつか存在しますが、ここでは主な3つの方法に焦点を当てて解説します。
Webhookは、あるWebアプリケーションから別のWebアプリケーションへ情報をリアルタイムで伝達する技術のことを指します。この技術を用いることで、HubSpotとLINE間での情報のやり取りが可能となります。
具体的には、HubSpot内で設定した特定のアクション(例:新規顧客の登録)が発生した際に、Webhookを介してLINE側に通知が行われます。そして、LINE側はこの通知を受け取り、指定されたアクション(例:新しい友だちへのメッセージ送信)を実行します。逆に、LINE側での特定のアクションがHubSpotに通知されることも可能です。
HubSpotのワークフロー機能を利用することで、特定の条件下でWebhookを呼び出し、LINEアカウントを持つコンタクトに対してメッセージを自動送信することも実現できます。
ただし、Webhookを最大限に活用するためには、一定のプログラミング知識が必要となります。そのため、実際の導入や運用には、技術的な背景を持つエンジニアのサポートが欠かせません。
API(Application Programming Interface)は、異なるソフトウェアやアプリケーション間で情報をやり取りするための仕組みです。HubSpotとLINEの連携においても、APIを活用することで、双方のプラットフォーム間でのデータの同期や自動化が可能となります。
具体的には、LINEでのユーザーとの会話やイベントが発生した際、それらの情報をHubSpotのコンタクトやデータベースに自動で反映させることができます。このようなAPI連携を実現するための代表的なツールとして、「HubSpot LINE OA」と「Integromat」が挙げられます。
HubSpot LINE OAは、HubSpotとLINE公式アカウントを特化して連携させるためのサービスです。LINE公式アカウントの友達情報の管理や自動メッセージ送信などの機能を提供しています。これにより、HubSpotの顧客管理ツールと組み合わせることで、より詳細なターゲティングや分析改善を実現できます。
一方、Integromatは、異なるアプリケーション間のタスクをノーコードで連携させるツールで、LINEとHubSpot間のタスク連携を簡単に実現できます。例えば、LINEのチャットボットでのメッセージイベントとHubSpotのチケット作成を連動させるなどの自動化が可能です。
LITTLE HELP CONNECTは、HubSpotとLINEの連携を効率的に実現するためのアプリケーションで、HubSpotでも公式アプリに認定されています。このアプリを導入することで、複雑な連携設定を簡単に、かつ迅速に実装することができます。
Webhookを使用した連携には柔軟性がありますが、設定や管理には専門的な知識が必要です。一方、LITTLE HELP CONNECTはそのような専門知識を必要とせず、信頼性の高い連携環境を構築することができるため、特に初めての連携を検討している企業には最適な選択といえるでしょう。
当社100でも、LITTLE HELP CONNECTを用いたLINE連携を提案しており、工数を掛けずに機能を拡充させることが可能です。
現代のデジタルマーケティングは、顧客データの活用を中心に進化を続けています。その中で、LITTLE HELP CONNECTは次世代のデジタルマーケティングを支援するためのソフトウェアとして注目を集めています。
ここでは、LITTLE HELP CONNECTがどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
LITTLE HELP CONNECTは、企業や店舗がお客様に「本当に欲しい情報」を届けるためのソフトウェアです。HubSpotとLINE、SMS(ショートメッセージサービス)、ChatGPTの連携を通じて、次世代のデジタルマーケティングを支援します。
特に、LITTLE HELP CONNECTは、HubSpot出身のエンジニアによって開発されたソフトウェアで、LINEとの連携を効率化します。現在では、HubSpot社とLINE社から高品質の連携サービスとして認定されるなど、HubSpotとLINEの連携に欠かせないサービスと位置づけられています。
LITTLE HELP CONNECTは、HubSpotとLINEの連携を強化するためのツールとして多くの企業が導入しています。ここでは、LINE連携にLITTLE HELP CONNECTを活用する主なメリットを詳しく解説します。
LITTLE HELP CONNECTは、HubSpot出身のエンジニアによって開発されたソフトウェアであり、HubSpot社からも認定を受けています。
HubSpot自体はLINEとの連携をサポートしていないため、HubSpotとLINEを連携する際は、WebhookやAPIの活用が必要になります。しかし、それらはプログラミングスキルを必要とするため、専門知識がない方にとっては容易ではありません。
そこで、LITTLE HELP CONNECTを活用することで、LINEとの連携をスムーズに実現することができます。
個人情報を多数扱う企業にとって、セキュリティー対策はデジタルマーケティングツールを選択する際の重要なポイントです。LITTLE HELP CONNECTは、徹底したセキュリティ対策を取り入れており、多くのエンタープライズ企業からも信頼を得ています。
LITTLE HELP CONNECT経由で行われる全ての通信は暗号化されており、データは自動で継続的にバックアップが行われるため、情報漏洩やデータ改ざんのリスクを防ぎます。さらに、定期的なセキュリティチェックやアップデートが行われており、最新の脅威からも機密データを守ることが可能です。
LITTLE HELP CONNECTは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを持っており、直感的な操作で簡単に設定やカスタマイズが可能です。プログラミング知識を持たない非エンジニア人材でもノーコードで構築できるため、迅速にLINEとHubSpotの連携を開始できます。
面倒な設計や編集に手間が掛からない分、施策の実行や検証に時間を割くことができ、マーケティング活動を効率的に進めることが可能です。
LITTLE HELP CONNECTは、無料から始めることができるFreeプランから、より高度な機能が充実しているEnterpriseプランまで、企業の目的やニーズに応じた料金プランを提供しています。
はじめてLITTLE HELP CONNECTを活用して、HubSpotとLINE連携を行う場合は、まずはFreeプランで操作方法や使用感を試してみることをおすすめします。その上で、用途や使用頻度にあわせてプランをアップグレードすべきか検討すると良いでしょう。
※上記に加えて、導入支援費用120,000円(税別)が別途発生します。
具体的な料金や提供機能については、公式サイトで詳細を確認することができます。
本記事では、HubSpotとLINEの連携の基本から、そのメリットや連携方法、そしてLITTLE HELP CONNECTの活用について詳しく解説しました。HubSpotとLINEの連携をすることで、マーケティングやカスタマーサポート業務を効率化し、より効果的な施策実行を実現する有効な手法となるでしょう。特に、LINEは国内人口の94%が利用するほど高い浸透率を誇るツールです。LINEユーザーとリアルタイムのコミュニケーションを実現することで、より深い顧客エンゲージメントを築くことができます。
また、LITTLE HELP CONNECTを活用することで、HubSpotとLINEの連携をよりスムーズに、かつ高機能で実現することができます。セキュリティ面でも高い信頼性を持つこのツールは、次世代のデジタルマーケティングをリードする存在となるでしょう。