概要
受信トレイのルーティングルールに、新しいオプション「割り当てワークフローを使用する(Use assignment workflow)」が追加されました。このオプションを有効にすると、新しく作成された会話は特定のエージェントやチームに割り当てられるのではなく、会話ベースのワークフローに直接登録されます。
本アップデートは現在パブリックベータとして提供されています。
重要な理由
標準の受信トレイルーティングでは、エージェント、チーム、または連絡先の担当者に割り当てるといった基本的な機能がカバーされていますが、言語ベースのルーティング、カスタマーエージェントへの引き継ぎ、時間帯に応じたロジック、スキルベースの割り当てはサポートされていません。
そのレベルの管理が必要だったチームには、これまで2つの選択肢しかありませんでした。ヘルプデスクに移行するか、チケットを未割り当てのままにして、後でワークフローによって処理されるのを待つかのどちらかです。しかし2番目の方法では、ワークフローが実行される前にエージェントがチケットを割り当ててしまうという競合状態が発生する問題がありました。
今回のアップデートにより、移行作業を行うことなく、受信トレイ内で直接、高度なルーティングを設定できるようになりました。
仕組み
管理者向けの設定手順
受信トレイのルーティングルールの設定に、新しいアクションオプション「割り当てワークフローを使用する」が表示されます。
このオプションを選択した場合、次の手順で設定します。
- 検索可能なドロップダウンからワークフローを選択します。そのワークフローは公開済みであり、「顧客エージェントへの割り当て」または「会話担当者のローテーション」のいずれかの割り当てアクションが設定されている必要があります。
- ルールを保存します。


設定後、そのチャンネルで新しい会話が作成されると、その会話は選択されたワークフローに直接登録されます。このワークフローが、下流のルーティング、割り当て、およびアクションロジックをすべて制御します。
ライブチャットチャネル利用時の注意点
注:ライブチャットチャネルで「割り当てワークフローを使用する(Use assignment workflow)」を使用している場合、チャットウィジェットでは最終的にどのエージェントが対応可能になるかを判断できません。その決定はワークフロー内で行われます。このため、ウィジェットは個々のエージェントのステータスにかかわらず、常に「利用可能」と表示されます。
対象
この機能は、Service Hub Professional および Enterprise でご利用いただけます。
対象
Service Hub Professional/Enterprise
株式会社100の視点
活用シーン
言語別の窓口分け、時間帯によるエスカレーション、スキルベースの振り分けなど、標準ルーティングでは対応しきれない複雑な条件を設けているサポート窓口に向いた機能です。これまでは未割り当てのままワークフロー処理を待つ運用で発生していた、エージェントが先に手動でチケットを取ってしまう競合状態を避けられる点も実務上のメリットといえます。ヘルプデスクへの移行という大掛かりな作業をせずに、受信トレイの設定だけで高度なルーティングを組めるため、複数部門でチケット対応フローを分けたいお客さまにも試しやすい機能です。
気になる点
- 設定には「顧客エージェントへの割り当て」または「会話担当者のローテーション」のいずれかのアクションを含む公開済みワークフローが前提となるため、事前にワークフロー側の設計・運用ルールを整理しておく必要があります。
- ライブチャットチャネルで利用する場合、実際のエージェント状況にかかわらずウィジェットは常に「利用可能」と表示される仕様のため、対応不可のエージェントしかいない時間帯でも顧客がチャットを開始できてしまう可能性があり、案内文言などでの補足が必要になりそうです。
- パブリックベータのため、正式リリース時に挙動や対象範囲が変わる可能性がある点は留意が必要です。
今後への期待
ライブチャットの可用性表示がワークフローの判定と連動し、対応不可時にはウィジェット側にも反映されるようになると、顧客への案内がより正確になると見られます。また、ルーティング結果や滞留状況を可視化するレポート機能が併せて強化されれば、複雑な条件分岐を組んだ後の運用チェックもしやすくなることが期待されます。
※ この記事はHubSpot製品の最新情報ページをもとに作成しています。最新の情報はHubSpot製品の最新情報でご確認ください。