概要
「カスタマーエージェント・セグメント」がプライベートベータ版としてリリースされ、1人のエージェントが、異なる知識を必要とするさまざまな対象層に対応できるようになりました。今回のパブリックベータ版により、機能はさらに強力になり、完成度も高まっています。
大きな追加点は2つあります。まず、セグメンテーションはもはや単なる回答にとどまらず、その後の展開を形作るものとなりました。対象者ごとに異なるフォローアップアクション(無料プランの訪問者はヘルプセンターへリダイレクト、見込み顧客にはデモを提案、有料のお客様には代わりにチケットを作成など)を設定でき、会話全体が参照する知識だけでなく訪問者が誰であるかに応じて適応します。また、新しい「セグメント詳細ページ」が公開され、セグメントの設定、マッピングされたナレッジ、解決データなど、あらゆる情報を一か所で確認できるようになりました。さらにコンテンツ追加フローも刷新され、ナレッジソースをセグメントにマッピングする作業がより迅速かつ明確に行えるようになっています。
重要な理由
プライベートベータ版のセグメントは、特定された訪問者に対して良好な成果を上げました。しかし、2つの課題が残っていました。
- セグメンテーションが回答で終了していた:エージェントが正しい回答をしたとしても、次のステップ(予約、ルーティング、チケット作成)は誰にとっても同じままでした。
- 設定が散在していた:セグメントがどのような動作をしているか、あるいはどのコンテンツが割り当てられているかを確認できる一元的な場所がありませんでした。
パブリックベータ版では、こうした課題が解消され、訪問者のライフサイクル全体を通じてセグメンテーションが機能するようになります。
仕組み
1. 対象者ごとに異なる次のステップへ誘導する
会話は答えで終わるのではなく、その後に何が起こるかで終わります。アクションを設定する際、そのアクションをどのセグメントに適用するかを選択できます。見込み顧客にはデモが提案され、無料プランの訪問者はヘルプセンターにリダイレクトされ、既存のお客様にはサポートチケットが自動的に作成されます。各オーディエンスには、そのジャーニーの段階に応じて、実際に理にかなったフォローアップが提供されます。

- 「カスタマーエージェント」→「トレーニング」→「アクション」へ移動します。
- 任意のアクションを開き、設定内の「セグメント」フィールドを確認します。このアクションを適用するオーディエンスを選択するか、そのまま「すべてのオーディエンス」に設定したままにします。
- 注:アクションがすでに公開されている場合は、変更を加える前にまず公開を取り消し、変更が完了したら再度公開する必要があります。

2. セグメント全体を一か所で確認できる
任意のセグメントをクリックすると、2つのタブが表示されます。「Knowledge」には、そのセグメントにマッピングされたすべてのコンテンツソースが一覧表示され、タイプ別にフィルタリングが可能です。「Actions」には、そのオーディエンスに対して発動するように設定されたすべてのアクションが一覧表示され、優先度、フィルター、有効状態がすべて一目で確認できます。この単一のビューにより、セグメントがどのような情報を把握しており、どのような動作をしているかが正確に把握できるため、本番稼働前の検証や、異常が発生した際のトラブルシューティングに役立ちます。



- 場所:カスタマーエージェント → 定義 → セグメント → 任意のセグメントをクリック
3. クリック数を減らしてセグメントに情報を追加する
コンテンツ追加の流れに、最終ステップ「担当者はこのコンテンツをどの対象者に活用すべきか?」が追加されました。このステップでは、コンテンツの追加を完了する前に、そのコンテンツが対象となるセグメントを選択します。別途マッピングの手順が不要で、後でソースを探すために戻る必要もありません。コンテンツを選んで、ターゲット層を選んで、完了です。

- 「トレーニング」→「ナレッジ」→「コンテンツを追加」から見つけられます。
対象
本アップデートの対象は以下のとおりです:マーケティングハブ・エンタープライズ、HubSpotクレジット、コンテンツハブ・エンタープライズ、スマートCRM・エンタープライズ、データハブ・プロフェッショナル、データハブ・エンタープライズ、スマートCRM・プロフェッショナル、マーケティングハブ・プロフェッショナル、セールスハブ・プロフェッショナル、セールスハブ・エンタープライズ、サービスハブ・プロフェッショナル、サービスハブ・エンタープライズ、コンテンツハブ・プロフェッショナル
対象
CMS Hub Professional/Enterprise、Core Seats Enterprise Hub、Core Seats Professional Hub、Hubspot Credits Committed Hub、Marketing Hub Professional/Enterprise、Data Hub Professional/Enterprise、Sales Hub Professional/Enterprise、Service Hub Professional/Enterprise
株式会社100の視点
活用シーン
- 無料プランの訪問者、見込み顧客、既存のお客様など、対応窓口を一本化しつつも問い合わせ内容に応じて対応を出し分けたいお客様に向いている機能です。無料プランはヘルプセンターへ誘導、見込み顧客にはデモ提案、既存のお客様にはチケット自動作成というように、フォローアップまで含めて自動化できる点が特徴です。
- 「セグメント詳細ページ」でナレッジとアクションを一覧確認できるため、本番公開前の設定チェックや、社内の運用担当者への引き継ぎ資料としても活用できそうです。
- コンテンツ追加時にセグメントを同時に選べる導線になったことで、ナレッジ管理とセグメント設計を分業している組織でも、設定漏れを減らせる可能性があります。
気になる点
- アクションを編集する際は一度公開を取り消してから再公開する必要があるとのことで、稼働中のエージェントに手を入れる際は一時的に旧設定・新設定どちらの挙動になるのか、運用フローを事前に整理しておく必要がありそうです。
- セグメントの粒度や優先度の付け方によっては、複数アクションが競合するケースも想定されますが、優先度の解決ロジックの詳細は今回の情報からは分かりません。
- 対象プランがCMS Hub・Marketing Hub・Sales Hub・Service Hub・Data HubのProfessional/Enterprise等広範に及ぶ一方、日本語のナレッジソースやFAQでの挙動精度については記載がなく、実際の検証が必要な部分と見られます。
今後への期待
- パブリックベータということもあり、正式リリース時にはセグメントとアクションの競合時の優先度制御や、より細かい条件分岐(例:契約プラン以外の属性での分岐)が追加されることを期待したいところです。
- セグメント詳細ページで解決データも確認できるとのことですので、今後はセグメント単位での解決率やエスカレーション率などのレポート機能が強化されると、運用改善のPDCAが回しやすくなりそうです。
- コンテンツ追加フローの効率化は歓迎される流れですが、既存のナレッジソースを後からセグメントへ一括マッピングする機能も加わると、移行時の負荷がさらに軽減されると見られます。
※ この記事はHubSpot製品の最新情報ページをもとに作成しています。最新の情報はHubSpot製品の最新情報でご確認ください。