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OpenAIのdotsを実務で使って分かった利点と課題

HUBSHOT Vol.61 OpenAIのdotsを実務で使って分かった利点と課題

私は、OpenAIのdotsを日々の仕事で使っています。 領収書の照合やウェビナー資料の作成、イベント準備などを依頼してきました。

実際の利用体験をもとに、ChatGPT Work(以下、Work)との使い分け、タスク管理、SaaSへのログインで確認する条件を整理します。

dotは、依頼した仕事を継続して追う

OpenAIが9月29日に発表したdotsでは、自分を担当するエージェント「dot」に、継続して仕事を任せられます。 専用のクラウドPCとブラウザーを持ち、必要に応じてWorkやCodexにも作業を依頼します。 会話が終わった後も仕事を進め、結果や確認事項を知らせます。

OpenAIのdots公式紹介ビジュアル
出典:OpenAI「dotsのご紹介」掲載の公式紹介動画サムネイル

iPhoneのChatGPTアプリで、自分を担当するdotと通話しながら、仕事を依頼し、進捗を確認できました。 通話機能は、運転中に仕事を依頼するときにも役立ちました。 MacBookを閉じた後も、クラウドで進む仕事について依頼や確認ができます。

一方、使い始めには、dotとWorkの使い分けや、SaaSへのログインに使うブラウザーの選択で迷いました。

私が評価しているのは、メールや予定をもとに、締切や確認事項を先に知らせてくれる点です。 ウェビナーの録画提出期限や当日の入室時刻、イベント案に残った古い条件などを、こちらから聞く前に教えてくれました。

dotとWorkの使い分け

領収書の照合やfreee会計への登録、ウェビナー資料の補強を依頼するときは、dotとWorkのどちらを使うか迷いました。 どちらでも進められる仕事があり、作業の種類だけでは選びきれません。

私が考える使い分けの目安は、普段の依頼やその後の状況確認はdot、資料や作業を個別のチャットで確認しながら仕上げたいときはWork、というものです。 Workにも長時間の作業や定期実行があるので、継続する仕事をすべてdotに限定する必要はありません。 Workも、クラウドで完結する仕事ならPCを閉じた後も進められます。Workのクラウドブラウザー

Chat(ChatGPT)、ChatGPT Work、Codex、dotの使い分け

機能が重なる部分もあります。 WorkとCodexでは、開発用の画面や技術的な詳細の見せ方にも違いがあります。OpenAIの使い方ガイド

Claudeで進めていたウェビナー資料を引き継ぐ

ウェビナーの準備では、Claudeで進めていた内容を引き継げたことが、資料作成に役立ちました。 資料やデモの不足を補い、34枚の資料と台本などを作成しました。 ただ、途中でMacの接続が切れて作業が止まったこともありました。 使う環境によって、続けられる作業と止まる作業があります。

1つの会話に依頼が重なると、進捗を追いにくい

領収書や資料作成、イベント準備などをdotとの1つの会話で依頼するうちに、何を依頼して何が終わったのか把握しにくくなりました。

そこで私は、依頼した内容と進捗を確認できるダッシュボードを作成しました。 会話を読み返す手間を減らすには、仕事の一覧を別に持つ方法が有効だと考えています。

これから使う方なら、最初に「タスク名、期限、状況、次の対応、私の確認が必要なことを一覧にして、更新して」と依頼する方法もあります。

ログインは「どこで、どの方式か」を確認する

SaaSへのログインでは、使うブラウザーや認証の条件が特に分かりづらく感じられました。 自分のMacのGoogle Chromeにログインしていても、dotのクラウドブラウザーで同じサービスにログイン済みとは限りません。

Google Cloudの領収書をfreee会計へ登録したときは、dotに明細との照合を任せられました。 一方、追加の本人認証やPDFの保存には、私の操作が必要でした。 別の領収書では、ログインやブラウザー操作で作業が止まりました。 Workへ引き継ぐための依頼文は用意しましたが、登録は完了していませんでした。

作業場所と接続の条件

作業場所と認証方式を分けると、確認する条件を整理しやすくなります。

dotの作業場所とSaaS認証の条件

クラウド上で完結する仕事なら、手元のPCがオフラインでも続けられます。 自分のMacを操作する仕事は、Macがオンラインで、ChatGPTアプリが動いている必要があります。 画面のロックは、スリープや通信断とは異なります。PCとアプリの公式ガイド、リモート接続の条件

Chromeの接続と認証方式

普段のChromeのログイン状態を使うには、対応するChrome拡張と接続の設定が必要です。 クラウド側でパスワードを入力するときは、用意された非公開フォームを使うか、ブラウザーの操作を自分で引き継いで入力します。 パスキーや多要素認証は、サービスや端末によって本人の操作が必要になります。Chrome拡張、ブラウザーの認証ガイド

ログインで止まったときの確認順

ログインで止まったら、まず「クラウドのブラウザーと、自分のMacのChromeのどちらを使っているか」を確認します。 次に、パスワード入力、パスキーの本人確認、追加の認証コードのどこで止まったかを確認します。 この順番なら、必要な対応を絞りやすくなります。

OpenClaw、Grok Bot、MetaのMuseとの違い

継続して仕事を任せるサービスには、OpenClaw、Grok Bot、MetaのMuseもあります。 選ぶときは、普段使うアプリとの接続と、実行環境を自分で管理するかを確認すると比較しやすくなります。

dot、OpenClaw、Grok Bot、Muse(Meta)の比較

OpenClawは、実行環境やAIモデルを自分で選んで管理する方式です。 Grok Botでは、複数のBotがクラウドPCを共有し、役割を分けて仕事を進められます。 MetaのMuseは、生活の用事に加えて小規模事業の仕事にも対応を広げています。OpenClaw、Grok Bot、MetaのMuse

Grok Botは、X上で「@grok」に質問する機能とは別のサービスです。 Museはエージェントの名前で、AIモデルのMuse Sparkとは区別します。 Museの提供地域は、9月29日の公式案内では米国とカナダです。Grok BotとX、Museの公式紹介

国内外の利用報告も参考になる

坂本匡史さんのnoteでは、仕様書PDFと会議の議事録を照合し、営業管理への記録や見積の準備資料まで作った例が紹介されています。 一方、要件にない機能の削除や、資料間の更新漏れの修正は人が行っています。

入江慎吾さんのnoteには、GitHubの返信漏れを自発的に知らせた例があります。 海外のJosu San MartinさんのXでは、ホテルの予約年を1年間違えていたことをdotが見つけたと報告されています。 聞く前に確認事項を知らせてくれるという、私が経験した使い方と共通する例です。

最初は、1つの仕事と進捗の一覧から

これから試す方には、繰り返している仕事を1つ選び、参照する情報、完成形、期限、報告の条件を伝える方法を勧めます。 依頼例は、次のような形です。

毎週月曜の午前9時、日本時間で、次の4週間、指定する競合3社の公式料金ページを確認してください。

変更を出典URLつきの比較表にまとめ、変更があったときだけ知らせてください。

この仕事をタスク一覧に追加し、保存した予定も教えてください。

定期実行では、設定した予定まで確認することを勧めます。 メールなどの作成を任せるときは、「下書きまで。送信前に確認」と、実行してよい範囲も伝えておきます。始め方、定期タスク、操作の確認

dotsは段階的に提供されています。 使えるプランや地域、企業の管理者設定には条件があるため、公式の利用条件を確認してください。

私にとってdotの利点は、会話で仕事を依頼し、状況を確認できることと、こちらから聞く前に確認事項を知らせてくれることです。 依頼を増やす際は、進捗の一覧と、どの環境で作業しているかもあわせて確認します。 私はこの2点を意識しながら、使い方を調整したいと考えています。

田村 慶

2005年に札幌で株式会社24-7をWeb制作会社として創業、2012年からHubSpotの販売を開始。2016年にAPAC初となるダイヤモンドパートナーに昇格し、翌年にはHubSpotパートナー・オブ・ザ・イヤー(アジア地区)を受賞。2018年に24-7社の代表取締役を退任し、新たに株式会社100を創業。2019年6月からHubSpot認定パートナーに登録し、HubSpotビジネスを再開。現在は、HubSpotエリートパートナーやHubSpotユーザーグループの主催者として、HubSpotパートナー複数社へのコンサルティングと実行支援、HubSpotの導入企業のビジネス促進を中心に『HubSpot好き』を増やすための活動をしています。 2020年:HubSpot ルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞(APAC地区) 2021年:HubSpot パートナー・オブ・ザ・イヤー受賞(日本) 2023年:アジアで初めてHubSpot「Elite Partner(当時)」として認定

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