
HubSpotのレコード画面を、自社のビジネスに合わせて自由にカスタマイズしたい、また、CRMのデータ欠損を自動で解消したいとお考えではありませんか?
この記事では、HubSpotの最新アップデートから、日々のCRM操作のストレスを解消し、データ品質の向上に直結する2つの重要な機能をご紹介します。レコード表示の柔軟性が高まり、スマートプロパティーの自動化が可能になったことで、よりクリーンで効率的なCRM運用が実現します。
レコード画面の自由度アップ:情報をリアルタイム表示
レコード詳細画面で利用できる中央列の「新規タブの作成」機能が、より柔軟性のある操作画面に進化しました。

カードを並べて配置したり、セクションを作成して複数のカードをグループ化することができます。(画像参照)

条件付きロジックで情報を取捨選択
それだけではなく、タブやカードに対して条件付きロジックを設定することが可能になりました。例えば、以下のようなプロパティーの条件に基づいて、今、一番必要な情報をリアルタイムで見ることができるようになります。
- ライフサイクルステージ
- 取引のパイプラインステージ
- チケットのステータス
- スコアリング
【具体例】「取引が成約フェーズに入ったら、オンボーディングに必要な契約書情報カードだけが表示されるようにする」といった設定が可能です。
これによって、ユーザーは何度もクリックしたり、スライドさせたりする乱雑さから解放され、CRMをより有効的に活用できるようになるでしょう。
ワークフローにスマートプロパティーが追加、データ収集を自動化
ついにスマートプロパティーをワークフローアクションで利用できるようになりました。
スマートプロパティーに関する概要
スマートプロパティーをあまり知らない・使ったことがない読者の方に向けに簡単な機能説明をします。HubSpot CRMを運用していくと、必ずどこかにデータの欠損が出てきます。そんな時、内部の企業データやコール・ミーティングログ、さらにはWeb上から必要な情報をデータを収集・記録してくれるのがスマートプロパティーです。手動でデータをいじる必要もなく、よりクリーンで柔軟性のあるCRMの運用が可能になります。
【関連情報】 スマートプロパティーを作成して使用する|HubSpotナレッジベース
ワークフロー連携で可能になったこと
これまでスマートプロパティーは手動で稼働させるしかありませんでしたが、今回のアップデートでワークフローアクションで自動処理ができるようになったのが最大のポイントです。

この機能により、スマートプロパティーを手動で発動してデータを入力するという課題が解決できます。具体的に次のことができるようになりました。
- スマートプロパティーがワークフロー内で実行されるタイミングを自動化
- プロセスの特定のポイントでデータが満たされていることを確認
- 新しいプロンプトを作成することなく、既存のスマートプロパティープロンプトを活用
【機能の位置づけと制約】
- Data Hubとの関連: スマートプロパティーは、HubSpotのデータ整備・統合を担うData Hubの機能群の一部として提供されています。
- 利用可能なオブジェクト: 現時点では、コンタクト、会社、取引オブジェクトでのみ利用可能です。
- 利用の注意点: スマートプロパティーの実行には、クレジットが必要です。利用に際しては、クレジットの消費量にご留意ください。
【利用可能なプラン】
このワークフローアクションは、高度なワークフロー(Professional以上)だけでなく、Starterプランから利用できる取引パイプラインの簡易的な自動化処理でも利用できます(フォームの自動化の簡易自動化処理には利用できません)。
例えば、新規取引を作成した際に、スマートプロパティーで相手先の情報を収集する処理を行うことができます。
【まとめ】UX改善とデータ品質の自動化が鍵
今回ご紹介した2つのアップデートは、HubSpotの「使いやすさ」と「データの信頼性」という、CRM運用における二つの根幹を強化します。
レコード画面の柔軟なカスタマイズは、ユーザーの操作効率を向上させ、スマートプロパティーのワークフロー連携は、データクレンジングの自動化とデータ欠損の解消を可能にします。
これらの機能を活用することで、煩雑さが減り、HubSpotの利用定着度が高まります。ぜひ設定を試し、よりクリーンでストレスフリーなCRM運用を実現してください。