オウンドメディアは、企業や組織が自ら所有し情報を発信する媒体の総称であり、特に近年のビジネスシーンでは、自社ウェブサイトやブログを指すことが一般的です。
BtoBやBtoCの分野において、オウンドメディア活用の重要度は高まっています。ナイル株式会社が実施した「マーケティングにおける課題調査」によると、オウンドメディアは企業担当者がもっとも効果を感じる施策の一つであり、BtoCでは1位(44.2%)、BtoBでは2位(28%)に選ばれています。
オウンドメディアを成功させるためには、定期的な記事の更新や適切なSEO対策のほか、各種ツールと連携してマーケティング効果を高めるなど多くの取り組みが必要ですが、これらの課題は、CMS(コンテンツ管理システム)を活用することで解決できます。
ただし、オウンドメディアの運営にCMSを利用する際には、その特性やメリット・デメリット、利用時の注意点を理解した上で適切なCMSを選び、効果的に活用することが重要です。
本記事では、2024年の最新情報に基づき、オウンドメディアにおすすめのCMSについて、特徴やメリット・デメリットをご紹介します。また、CMSの概要や、オウンドメディアにCMSが必要な理由、導入時に確認すべきポイントについても解説していますので、CMSの導入がはじめての方も、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の基礎を理解しておきましょう。ここでは、CMSの定義と基本情報、CMSの種類について説明します。
CMSとは、ウェブコンテンツを構成するテキストや画像などのデジタルコンテンツを一元管理し、必要な処理や配信を行うシステムの総称です。
「Contents Management System(コンテンツ管理システム)」の頭文字をとり、「CMS」と呼ばれています。
通常、ウェブサイトのコンテンツはHTMLやCSSといったファイルで構成されています。HTMLはコンテンツの文章などを構成するファイルであり、CSSは見た目を整えるためのファイルです。
CMSにはウェブサイトのデザイン設定やページ追加機能、SEO対策など、サイト運営に必要な機能がパッケージとして組み込まれています。そのため、HTMLなどの専門知識がなくても、簡単にブログやホームページの作成・更新・運営が可能です。
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CMSにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。
主要なCMSとして、以下の4つがあげられます。
オープンソース型CMSは、ソースコードが公開されており、誰でも自由に使用・修正・配布が可能なCMSです。代表的なサービスにWordPressがあり、国内外で広く使用されています。
オープンソース型のメリットは無料で使用できることやカスタマイズ性の高さです。ただし、初期投資を抑えられる反面、長期的な運用ではセキュリティー対策やメンテナンスの手間がかかることや、サポート面での不足が懸念されます。
クラウド型CMSは、クラウド環境に構築されたCMSをユーザーがインターネット経由で利用できるサービスです。サービスをクラウド上で提供することから、「SaaS型CMS」とも呼ばれます。
クラウド型の利点は、ベンダー側がサーバーやシステムのメンテナンスやバージョンアップを行うため、インフラの管理が不要で迅速に導入できる点です。また、容量や機能の拡張性が高く、事業規模の拡大やアクセス数の増減に対応しやすいこともメリットといえます。一方で、カスタマイズ性が制限されることや、特定のベンダーに依存するリスクも考慮する必要があります。
パッケージ型CMSは、ソフトウェアを購入し、自社のサーバーにインストールして使用するCMSです。オンプレミス型とも呼ばれ、セキュリティーやデータ管理に関して完全なコントロールが可能です。
また、カスタマイズの自由度が高く、企業のニーズに合わせた独自の機能を追加できるケースが多いです。ただし、初期導入コストが高く、インフラの維持管理やソフトウェアのアップデートに伴う運用コストが発生するというデメリットがあります。
ヘッドレスCMSは、コンテンツ管理機能とフロントエンド表示機能を分離したCMSです。
フロントエンドのデザインや機能を自由に構築できるため、開発者にとって高い柔軟性が期待できます。また、APIを通じて、モバイルアプリやデジタルサイネージ、IoTデバイスなど、さまざまなプラットフォームへコンテンツを配信可能です。一方で、初期のセットアップやカスタマイズには高度な技術が求められます。
これら4つのCMSを比較する際には、初期コストだけでなく、企業のニーズやリソースを考慮し、長期的な運用コストや手間を考慮することが重要です。
オウンドメディアは、企業や組織が消費者に向けて情報を発信するための重要な媒体です。しかし、その成功には継続的なコンテンツの管理・更新、SEO対策、マーケティングツールとの連携が欠かせません。
これらの課題を解決するために、CMSの導入が役立ちます。ここでは、オウンドメディアにCMSが必要な理由を詳しく解説します。
オウンドメディアの運営では、定期的な新規記事の投稿や既存記事のリライトが不可欠であり、多くの時間が必要です。記事の作成や公開設定が難しく時間がかかる場合、オウンドメディアを長期的に運用する上で大きなハードルとなってしまうでしょう。
効率的に運営するためには、コンテンツ管理・更新を効率化し、記事作成以外の不要な時間を削減することがポイントです。
Blue Monkeyが実施した「WebマーケティングとCMSに関する意識調査」によると、ウェブマーケティングで成果を実感している企業の9割が定期的にウェブサイトを更新していることが明らかになっています。
一方で、ウェブマーケティングの成果を実感できていない企業では、定期的にウェブサイトを更新している割合が59.2%(126人)にとどまっています。この結果から、定期的なウェブサイトの更新が、ウェブマーケティングにおいて重要であることが分かります。
また、Zenken株式会社が行った「オウンドメディアに関する調査」によると、オウンドメディアの運営を停止した理由としてもっとも多かったのは、「自社の運営担当者がいなくなったため(運用するリソースがなくなったため)」であり、全体の54.3%を占めていました。
引用:オウンドメディア運用担当者300人に聞いた「オウンドメディアに関する調査」を発表|Zenken株式会社|PR TIMES
このことから、コンテンツの管理や更新が重要であると理解されていても、実際にはその手間のかかる作業に十分なリソースを割けていない企業が多いことが想定できます。
CMSを利用することで、オウンドメディアのコンテンツの管理・更新作業が効率的に行えるようになります。
具体的には、以下のようなことが可能です。
多くのCMSでは、「見たまま編集(WYSIWYG)」と呼ばれるインターフェースが採用されており、専門知識がなくても直感的な操作でコンテンツの作成や編集ができます。
また、コンテンツの編集履歴管理機能によってコンテンツの効率的なバックアップが可能で、誤って重要な情報を削除してしまった場合でも、簡単に復元できます。
CMSによっては、記事の公開日時を設定できるスケジューリング機能をそなえているタイプもあり、事前に準備したコンテンツを指定した日時に自動的に公開することも可能です。
これにより、継続的かつ計画的にコンテンツ配信を行えます。
オウンドメディアにCMSが必要な理由の一つとして、SEO対策の強化もあげられます。
Zenken株式会社が行った調査によると、オウンドメディアの運営が停止に至った理由の第2位は「SEO対策がうまくいかなかったから」であり、全体の35.8%を占めています。
このことから、オウンドメディアの運用において適切なSEO対策が不可欠であり、多くの企業がその対応に苦労している実情が読み取れますが、こうした課題を解決するためにもCMSの導入が有効です。
CMSには、SEO(検索エンジン最適化)対策機能がそなわっているものもあり、活用することで、検索エンジンでの表示順位を向上させ、アクセス数の増加が期待できます。
一般的なCMSのSEO機能は、以下の通りです。
CMSのSEO対策機能を活用することで、手動で行う場合に比べて時間と労力を大幅に削減し、SEO対策を効率的に実施できるようになります。
ただし、これらの機能を十分に活用するためには、SEOの基礎知識やスキルが必要です。また、SEO対策機能がそなわっているからといって必ずしも上位表示されるわけではなく、コンテンツの質やリンクなども重要な要素となります。
オウンドメディアを効果的に運用していくためには、各種ツールを活用し、マーケティング活動全体を効率化することが不可欠です。CMSは、多様なマーケティングツールと連携する上でも有用です。
例えば、メールマーケティングツールやCRM(顧客関係管理)システムとの連携により、ユーザー行動の追跡やパーソナライズされたコンテンツの配信が可能です。具体的には、新規ブログ投稿時に自動的にメールを送信することや、一人ひとりのニーズや趣味嗜好に沿ったコンテンツを配信するなど、ユーザーとの関係を深めるための施策に役立ちます。
また、SNS管理ツールと連携し、投稿内容を一元管理して自動的に異なるソーシャルメディアプラットフォームに投稿するといった施策も展開できます。
特にオウンドメディアを企業のマーケティング戦略の一部として活用したい場合には、マーケティング機能と連携・アクセスしやすいCMSは重宝するでしょう。
オウンドメディアを効果的に運用するためには、適切なCMSを選択する必要があります。ここでは、CMSを選ぶポイントを5つの観点から説明します。
CMSの運用にかかる費用は、企業や組織にとって重要な要素です。オウンドメディアの施策を長期的に展開する上で、経営層から「高額な費用を支払う価値があるのか?」と疑問を持たれることも少なくないでしょう。
CMSを選ぶ際には、支払い可能な月額料金と必要な機能を考慮し、最適なCMSを選定することが求められます。また、初期投資だけでなく、ランニングコストやカスタマイズ、追加機能の導入にかかる費用も検討する必要があります。
例えば、WordPressのようなオープンソースのCMSは無償で利用できる場合が多く、初期費用を抑えたい場合に適しています。一方、SaaS型のCMSは月額料金がかかることが一般的ですが、ベンダーがシステムのメンテナンスやセキュリティーの更新を行ってくれるため、運用面での負担が少ない利点があります。
企業の規模や予算に応じて、費用対効果を考慮し適切なCMSを選びましょう。
オウンドメディア用のCMSを選ぶ際には、サポートの充実度も欠かせない要素です。CMSのベンダーが提供するサポート体制やサービス内容を詳細に把握しておきましょう。
特に、CMSの技術的な問題やセキュリティーに関する問題が発生した際には、迅速かつ確実な対応が求められます。
オープンソース型CMSの場合、開発者コミュニティやユーザーフォーラムが主な情報源となります。対して、有償のCMSやSaaS型CMSでは、ベンダーからの専門的なサポートや解決策の提案が期待できます。
各ベンダーのサポートの品質と継続性をよく比較検討し、必要なサポートを受けられるCMSを選びましょう。
自社で保有するオウンドメディアは、企業や組織にとって重要な資産であり、セキュリティーの確保が不可欠です。CMSのセキュリティー対策が十分でない場合、悪意のある攻撃やデータ漏洩のリスクが高まります。
株式会社ジャクスタポジションが実施した「CMSのセキュリティー対応」に関する調査では、セキュリティー対策の実施状況について、さまざまな課題が浮き彫りになりました。
引用:CMSのセキュリティー対応実態 | 株式会社ジャクスタポジションのプレスリリース|PR TIMES
「セキュリティー対応を行っているか」という質問に対し、「随時行っている」と回答した方がやや多いものの、「知識・時間・スキルの不足から対応できていない」との回答数も顕著であり、その割合は24.9%に上ります。
また、CMSのアップデートに関しては、「知識や時間不足で行えない」との声が35.6%でもっとも多く、「頻繁なアップデートに追いつけていない」という点も33.4%の方から指摘されています。
このことから、CMS利用におけるセキュリティー意識は高まっているものの、実際の対策は万全でないという事実が伺えます。
安全性の高いCMSを選ぶためには、定期的なセキュリティーパッチの提供や、データの暗号化、二段階認証の有無などが判断材料となります。また、セキュリティーポリシーやデータ管理の規約遵守についても確認すると良いでしょう。
いずれにしても、CMS自体のセキュリティー能力だけでなく、実務レベルで活用できるかという点も考慮することが重要です。
そもそも、オウンドメディア運用の目的は、企業や組織のマーケティング戦略を支援することにあります。CMSの中にはマーケティング機能を豊富に提供しているものもあり、マーケティング機能の充実度でCMSを選ぶことも一つの方法です。
例えば、HubSpotのContent Hubは、CMSの基本機能とマーケティング機能を容易に連携できるCMSです。他にも、Cloud CIRCUSにはマーケティング自動化機能が組み込まれており、顧客データ管理からキャンペーンの追跡、パーソナライズされたコンテンツの提供までを一元管理できます。
このようなマーケティング向けのCMSを選ぶことで、効率的に顧客とのエンゲージメントを深め、成果を最大化しやすくなります。
CMSを選定する上で、使いやすさも重要な観点です。「インターフェースが直感的であるか」「操作が簡単か」「チーム内のメンバーが使いやすいか」などを評価する必要があります。
特に、複数のユーザーがコンテンツの作成や編集に関与する場合、使いやすいCMSであれば作業効率が向上し、コミュニケーションのミスの低減にもつながるでしょう。また、カスタマイズや拡張性も考慮し、将来的なビジネスの成長にも対応できるCMSを選ぶことが望ましいです。
オウンドメディア運用に使用するCMSを選定したい方向けに、2024年7月時点の最新情報に基づき、おすすめのCMSを7種類ご紹介します。
それぞれ、概要やおすすめする理由、メリット・デメリット、口コミ・評判、活用事例をまとめました。
各CMSの基本事項の一覧は、以下の通りです。
一つずつ、詳細を見ていきましょう。
引用:WordPress
WordPressは、世界中の数百万のウェブサイトで利用されているオープンソース型のCMSです。個人や中小企業から大企業まで幅広いユーザーに選ばれており、無料CMSの中でも圧倒的なシェアを誇ります。
費用 |
オープンソース型で無料で利用可能。ドメインやホスティング、有料テーマやプラグインなど追加機能を購入する場合には料金が発生する |
サポート |
開発者コミュニティやフォーラム、オンラインドキュメントが豊富にある。有料のサポートサービスも利用できる |
セキュリティー |
定期的なアップデートあり。まセキュリティープラグインなどを利用してセキュリティー対策を強化することが可能 |
マーケティング機能 |
プラグインの追加によって機能の拡張が可能 |
使いやすさ |
直感的なインターフェースで初心者でも使いやすい。高度なカスタマイズにはPHPなど専門知識が必要 |
WordPressは、費用面と使いやすさに強みがあり、コストを抑えてオウンドメディア運用を開始したい中小企業や個人ブロガーにおすすめです。プラグインや外部アプリケーションと連携することで、SEO対策も強化できます。
2024年7月時点のG2.comでの評価は、5つ星のうち4.4です。
良い口コミ
10年以上WordPressを使っています。私にとっては最適なウェブサイト構築プラットフォームです。他のプラットフォームも試しましたが、WordPressは必要なすべてを提供し、問題があれば迅速に対応してくれる信頼できるサポートも魅力です。日々、楽しみながらサイトをデザインし、最新情報を更新しています。
出典:G2.com
悪い口コミ
特に問題はありませんが、プラグインを使った後にサイトの速度が遅くなることがあります。また、セキュリティーも改善する必要があると感じています。
出典:G2.com
・Rakuten Innovation | 楽天グループ株式会社
楽天のニュースや取り組みのページをWordPressで実装しています。カテゴリーごとにコンテンツを整理し、タブ検索などの機能も組み込まれています。
・ラゴスティーナでつくる、シェフのまかないレシピ|株式会社グループセブ ジャパン
フランスの料理器具・小型家電メーカー「Groupe SEB」の日本法人のレシピを公開するオウンドメディアにて、WordPressが使用されています。シンプルなデザインと写真を多用したレイアウトが特徴的です。
出典:WordPressで作られてるコーポレートサイト|株式会社デジタルアイデンティティ
HubSpotのContent Hubは、コンテンツマーケティングに特化したHubSpotのプラットフォームであり、コンテンツ制作などのCMSの基本機能に加えて、SEO対策やレスポンシブデザインなどの機能がそなわっています。さらに、HubSpotが提供する他のツールやCRMと連携することで、マーケティング効果を高められます。
費用 |
無料ツール(月額0円)、Starter(月額2400円)、Professional(月額6万円)、Enterprise(月額18万円) |
サポート |
24時間365日のサポートあり。多言語での対応も可能 |
セキュリティー |
|
マーケティング機能 |
コンテンツリミックス、ブランドボイス、リード創出など。HubSpotのマーケティングソフトウェア「Marketing Hub」や、CRMツールとも連携可能 |
使いやすさ |
直感的なインターフェースとドラッグアンドドロップ機能で、初心者から上級者まで使いやすい |
HubSpotのContent Hubは、コンテンツマーケティングを目的として設計されたCMSであるため、ブログやコンテンツマーケティングを積極的に展開したい企業に最適です。
2024年7月時点のG2.comでの評価は、5つ星のうち4.5です。
良い口コミ
HubSpotのCMSは、マーケティングタスクを自動化し、作業を簡略化できる優れたツールです。豊富な情報と迅速なサポートが特徴で、ソーシャルメディアとのシームレスな統合で時間と労力を節約できます。デザインマネージャーのプレビュー機能は革新的で、どのデバイスでも美しいコンテンツ表示が可能です。
出典:G2.com
悪い口コミ
一部の高度な機能を追加するには追加費用が必要です。また、時折小さなバグに遭遇することがありますが、大きな問題にはなりません。特定の他のツールとの統合も少し複雑に感じることがあります。
出典:G2.com
・射出成形の工程改善ガイド|株式会社ハーモ
株式会社ハーモではコーポレートサイトとは別に、営業活動に特化したマーケティングサイト「射出成形の工程改善ガイド」を運営しており、CMSとしてHubSpotのContent Hubを使用しています。ウェブサイト更新のほか、デジタルマーケティングの強化に役立てています。
・Engineer Knowledge |株式会社サカエ
株式会社サカエが運営するエンジニアのためのスキルアップメディア「Engineer Knowledge」は、Content Hubで構築されています。HubSpotのMarketing Hubのトピッククラスター機能を活用することで、効果的なブログや記事の設計を行っています。
出典:HubSpot導入事例|株式会社ハーモ
出典:問い合わせ240%アップ 顧客のための専門的な情報から生まれるコンタクト | HubSpot 導入事例|株式会社100
引用:Wix.com
Wixは、2008年にリリースされたホームページ作成ツールです。プランには無料版と有料版があり、無料版でも900種類以上のテンプレートを利用できます。
費用 |
基本機能は無料。Wixプレミアムプランとして、パーソナル(月額1200円)、スモールビジネス(月額2100円)、ビジネス(月額2600円)、ビジネスプライム(月額1万2000円)、エンタープライズプラン(要問合せ)を提供 |
サポート |
無料版ではドキュメントでのヒント、エンタープライズプランでは専任のアカウント担当者によるサポートを提供 |
セキュリティー |
|
マーケティング機能 |
広告の統合、メールマーケティングなどの機能 |
使いやすさ |
豊富なテンプレートと直感的な編集ツールにより、初心者でも使いやすい |
豊富なテンプレートとマーケティングツールをそなえており、プログラミングスキルがない人でも簡単に始められます。また、Wix内でサーバーやドメインの管理が完結するため、別途での管理が不要です。
2024年7月時点のG2.comの評価は、5つ星のうち4.2です。
良い口コミ
WixはAIチャットでビジネスのストーリーを伝えるだけで、オリジナルのウェブサイトが即座に作成できます。カスタムドメインやホスティングも提供されており、利用することで読み込み速度の向上や、稼働時間の改善につながりました。
出典:G2.com
悪い口コミ
初心者向けのCMSであるため、技術に詳しい人の中には簡易的すぎると感じる人もいるかもしれません。ただ、私にとっては十分に満足できるツールです。
出典:G2.com
・よみもの | 株式会社こはく
株式会社こはくが運営する「イチバのハコ」というECサイト内の「よみもの」というコラムは、Wixで構築されています。コンテンツ内では、近江町市場の食文化と体験をテーマに、商品の背景にある生産者や流通者のストーリーを紹介しています。
出典:Wixでオウンドメディアは作れる?Wixの中の人に聞いたWix活用事例|WEBマスターの手帳
引用:はてなブログMedia
はてなブログMediaは、株式会社はてなが運営するオウンドメディア専用のCMSサービスです。豊富なデザインテンプレートが用意されており、複数人での編集や下書きのプレビュー共有機能もそなえています。
費用 |
初期費用と月額利用費用が発生する。異なるサービス範囲に応じて、複数のプランが提供されている |
サポート |
担当営業によるサポートあり(プランによってサポート内容は異なる) |
セキュリティー |
月間2億PVを処理する強固なインフラ、管理画面のアクセス制限機能 |
マーケティング機能 |
外部のMAツールのタグを埋め込むことで利用可 |
使いやすさ |
直感的で使いやすい管理画面 |
基本的なCMS機能に加え、はてなブログの編集者から戦略的なコンテンツ企画・編集のサポートを受けられます。オウンドメディアのノウハウがない企業にとって、運営支援と共に戦略的なアドバイスが受けられるためおすすめです。
2024年7月時点のITreviewでの評価は、5つ星のうち4.0です。
良い口コミ
はてなブログMediaを使うと、初心者でも簡単に投稿できます。はてなユーザーなら導入もスムーズだと思います。シンプルで温かみのあるデザインも特徴的です。
出典:ITreview
悪い口コミ
デザインテンプレートを使用してすぐに導入できるのは便利ですが、自由度が低いと感じています。特定のデザインにカスタマイズしたい場合には、向いていないかもしれません。
出典:ITreview
・BRUDER|ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)
国内最大級のゴルフメディア「ゴルフダイジェスト・オンライン」が手がける、ライフスタイルウェブマガジン「BRUDER」は、はてなブログMediaで構築されています。CMSへの移行を、わずか2週間で完了した事例です。
・SUUMOタウン|株式会社リクルート住まいカンパニー
街に関わる「知りたい」を届ける住宅メディア「SUUMOタウン」は、はてなブログMediaを活用したことで、インフラの保守やセキュリティー管理をベンダーへ一任でき、コンテンツ作成に集中できたといいます。
株式会社ベーシックが提供するferret One CMSは、BtoBマーケティングを行う企業向けに特化したCMSです。
費用 |
初期費用10万円、月額費用10万円〜 |
サポート |
いつでも質問できるテクニカルサポートが提供されており、ツールの使い方に関するサポートが可能 |
セキュリティー |
定期的なシステムのセキュリティーリスクチェックとアップデート |
マーケティング機能 |
BtoBマーケティングに特化した機能 |
使いやすさ |
ノーコードで見たまま編集が可能 |
ferret One CMSを運営するferret Oneは、BtoBマーケティング支援に特化し、1300社の導入実績を持つ企業です。そのため、BtoBマーケティングを行う企業が同CMSを活用することで、オウンドメディアの戦略設計から実行までを効率化できます。
2024年7月時点のITreviewでの評価は、5つ星のうち3.9です。
良い口コミ
オウンドメディア運営で利用中です。機能は基本的ですが、使い勝手が良いです。最初は学習が必要ですが、慣れれば簡単に操作できます。デザインにこだわる方には不足かもしれませんが、手軽にリード管理やサイト運営をしたい方に最適です。サポートが素早く丁寧で、困った時に即座に助けてもらえます。
出典:ITreview
悪い口コミ
流入経路ごとのリード件数までは把握できますが、各経路のリード詳細までが見えないのは残念です。この点が改善されれば、完璧なサービスといえるでしょう。
出典:ITreview
・ブログ AccurioDX|コニカミノルタ
コニカミノルタが提供するAccurioDXは、紙媒体のマーケティング施策を一貫して支援する共創プラットフォームです。同サービスのウェブサイト全体と、マーケティングやコミュニケーションに関する情報を発信するブログページは、ferret One CMSで構築されています。ブログ記事からサービスページへの導線が確保されたシンプルなデザインのオウンドメディアです。
・エンSX「エンSXセールス」コラム|エン・ジャパン株式会社
エン・ジャパン株式会社が運営する「エンSXセールス」コラムは、セールスイネーブルメント(営業組織の強化・改善施策)の定義や効果、取り組み内容、実施手順を解説するオウンドメディアです。新規顧客獲得を目的にferret One CMSを導入し、サイト編集の迅速な反映と操作のしやすさを実現しています。
出典:顧客の声が見えづらい新規事業で 仮説検証をすぐ実行できる環境に! コニカミノルタがferret Oneを 選んだ理由|ferret One
出典:導入の決め手はサイト編集のスピード感!限られたリソースで施策を実行する環境を実現|ferret One
引用:Blue Monkey
Blue Monkeyは、BtoB企業がホームページを通じて商談を獲得するためのクラウド型CMSです。
費用 |
ライセンス費用(月額36,000円~)+ホームページの制作費用(初期費用) |
サポート |
電話・メールサポート、有償サポート、独自メソッド |
セキュリティー |
安全な多層防御を実装 |
マーケティング機能 |
独自MAツール「BowNow」と連携可能 |
使いやすさ |
操作が直感的で、初心者でも簡単にコンテンツを管理できる |
Blue Monkeyではセキュリティーに対する取り組みを重視しているため、セキュリティーの専門知識を持つ人材が不足している場合におすすめです。
2024年7月時点のITreviewでの評価は、5つ星のうち3.7です。
良い口コミ
従来は製品サイトの更新に時間がかかっていましたが、Blue Monkey導入後は営業自身が迅速に情報を更新できるようになりました。
出典:ITreview
悪い口コミ
希望する機能として、表形式の操作性が向上すると嬉しいです。また、入力アシスタント機能を追加してほしいです。
出典:ITreview
・エムタメ!|クラウドサーカス株式会社
BtoBマーケティング・セールス向けの情報メディア「エムタメ!」では、Blue Monkeyを使用した立ち上げから4年で毎月60万セッション、単月800件のリード獲得を実現しています。
Movable Typeは、Six Apartが提供するブログやウェブサイトを管理するためのCMSです。国内で5万以上のサイトで使用されています。
費用 |
ソフトウェア版は無料、クラウド版は月額 5,500円~ |
サポート |
有償サポートプランあり |
セキュリティー |
定期的なパッチ適用とセキュリティーのアップデート |
マーケティング機能 |
プラグインやソリューションで拡張可能 |
使いやすさ |
初心者向けの使いやすいインターフェース |
無料で利用できるソフトウェア版と、より高度なカスタマイズに対応したクラウド版が提供されているため、カスタマイズ性と拡張性が高く、中規模から大規模な企業でのウェブサイトやブログ運営に適しています。
2024年7月時点のG2.comでの評価は、5つ星のうち4.5です。
良い口コミ
Movable Typeは、ほぼ全てのソーシャルメディアプラットフォームと統合できる、優れたテキストベースのコンテンツ管理ツールだと思います。
出典:G2.com
悪い口コミ
カスタマイズ性に限界があり、高度な操作には特定のスキルが必要です。
出典:G2.com
・サイボウズ式|サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社は、「チームワークと働き方」をテーマにしたオウンドメディア「サイボウズ式」の立ち上げにMovable Typeを活用し、新たな顧客層の獲得を目指しています。ブランディングサイトとして認知度の向上に時間がかかると予想されていたものの、結果的に売上にも貢献しているとのことです。
CMSを使用してオウンドメディアを立ち上げる際には、事前に確認すべき点がいくつかあります。ここでは、CMS導入時に確認すべき重要なポイントを4つ解説します。
オウンドメディアCMSの導入にあたり、まずはオウンドメディアを立ち上げる目的を明確にすることが重要です。
一般的なオウンドメディアの目的として、リード獲得、ブランド認知の向上、採用促進、顧客エンゲージメント強化などの目標達成があげられます。
仮に「リード獲得」を主な目的とする場合、CMSの機能として、入力フォームの作成・管理が容易にできることや、CRM(顧客関係管理)機能と連携しやすいことが求められます。
目的に応じた最適なCMSを選ぶためにも、オウンドメディア運用の方向性を確認しておきましょう。
オウンドメディアの運用に必要なCMS機能は、コンテンツの編集・管理、多様なコンテンツ形式のサポート、SEO対策機能、分析・レポート機能など多岐にわたります。
特に、直感的に操作できるコンテンツ編集ツールや自動化ツールの有無は、効率的に運用を進められるかどうかを左右する要素となります。
オウンドメディアの目的を設定した後に、その目的を達成するために必要なCMS機能を洗い出し、各CMSの中から自社に適したものを選定する必要があります。また、機能面では、セキュリティーに関する機能の充実度も忘れずに確認しましょう。
オウンドメディアにCMSを導入するにあたり、現在の社内の技術的な知識やノウハウのレベルを評価しておくことも重要です。
社内でCMSに関するエキスパートが不足している場合は、CMSベンダーの提供するサポートやトレーニングを利用することも検討すると良いでしょう。CMSの操作が非技術者にとっても直感的であるかどうかも、選定のポイントとなります。
オウンドメディアCMSの導入後は、社内での運用体制を確立しなければなりません。今後、「誰がコンテンツの作成・編集を担当するのか」「どの部署が責任を持つのか」「コンテンツの更新頻度や品質管理はどうするのか」といった点を明確にする必要があります。
また、オウンドメディアをCMSを通じて持続的に運営するには、多くのリソースが必要です。CMSを導入する際は事前に運用体制を計画し、導入後に予期しない更新作業による遅れを避けるようにしましょう。
CMSを導入することで、コンテンツの効率的な管理・更新やSEO対策の強化、マーケティングツールとの連携が可能になります。
オウンドメディア向けのCMSとしてさまざまな種類が提供されているため、費用・サポート・セキュリティー・マーケティング機能・使いやすさの5つの観点から、適切なCMSを選択することが重要です。
自社の課題や目的に合ったサービスを選ぶことで、業務効率化や費用対効果の向上が期待できます。
ただし、オウンドメディアで成果につなげるためには、長期的な戦略と十分なリソースを投じる必要があります。オウンドメディアの軸となるコンテンツの質を確保するためにも、CMSを活用し、効率的な運用を実現しましょう。
渋谷 真生子
株式会社100(ハンドレッド)のマーケター。新卒でグローバルヘルスケア企業で営業を経験し、セールスフォースにてBDRとして地方企業の新規開拓に携わる。コロナ渦でインバウンドマーケティングの重要性を実感し、アイルランド ダブリンにあるトリニティカレッジの大学院にてデジタルマーケティングの学位取得し現在に至る。最近はかぎ針編みにハマり中。
ビジネスの成長プラットフォームとしての魅力はもちろん、
HubSpotのインバウンドマーケティングという考え方、
顧客に対する心の寄せ方、ゆるぎなく、そしてやわらかい哲学。
そのすべてに惹かれて、HubSpotのパートナー、
エキスパートとして取り組んでいます。
HubSpotのこと、マーケティング設計・運用、
組織の構築など、どんなことでもお問い合わせください。