ウェブサイトの記事を検索結果の上位に表示させるためには、適切なSEO対策が欠かせません。しかし、上位表示を達成するためには多くの要件があり、時間や手間がかかります。

SEOツールは、こうしたSEO対策の自動化や効率化を実現するためのツールです。キーワード調査やサイトの課題分析、ページ公開後の施策提案など、さまざまな機能やサポートが提供されています。

SEOツールには無料で利用できるものから、有料で高度な機能を提供するものまでさまざまな種類があり、コストを抑えたい場合には無料のSEOツールの活用が有効です。

株式会社PLAN-Bが実施した「SEO対策にまつわる費用の実態調査」によると、企業のSEO対策のための総額費用は「5万円以下」が50%、「6万～10万円以下」が30%を占めています。この結果から、比較的低コストでツールを運用しているケースが多いことがわかります。

SEO対策にはコンテンツSEO・内部対策・外部対策と多岐にわたる要素が含まれるため、無料ツールの中でも、それぞれの目的に合ったツールを使い分けることが重要です。

本記事では、無料SEOツールのメリット・デメリットを解説し、2024年最新の情報をもとに、内部対策・外部対策などの対策別のおすすめ無料SEOツールをご紹介します。

SEOツールとは

まずは、SEOの基礎知識として、SEOの定義や具体的なSEO対策の種類を確認しておきましょう。その上で、SEOツールの機能や役割、費用を抑えて利用できる無料SEOツールについて解説します。

そもそもSEOとは

SEOとは、「Search Engine Optimization（検索エンジン最適化）」の略称であり、ユーザーが求める有益なコンテンツを提供し、検索エンジンに正しく評価されるように、技術面とコンテンツの両面で最適化を行うプロセスです。

適切なSEO対策を実施することで検索結果の順位を向上させ、多くのトラフィックを獲得することが期待できます。

2024年10月時点では、国内の検索エンジンシェアでは、Googleが約80％を占めており、SEO対策は主にGoogleを中心に展開されています。

引用：Search Engine Market Share Japan｜Statcounter Global Stats（検索エンジン市場シェア 日本／期間：2023年9月～2024年9月のデータを抽出）

Googleは2015年に機械学習を導入し、2019年にはBERTという自然言語処理技術を導入することで、ユーザーにとって有益なコンテンツをより正確に評価できるよう改善を重ねています。

また、Googleが掲げる「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」という哲学からも、SEOの本質はユーザーの検索意図に沿った有用なコンテンツの提供にあるものといえます。

ユーザーは検索を通じて解決策や知識を求めているため、SEOではこれらのニーズに合致する高品質な情報を提供することが重要です。また、コンテンツの質だけでなく、優れたユーザー体験（UX）も欠かせない要素となっています。

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SEOの種類

SEOを強化するためには、良質なコンテンツの制作からページの公開、さらにその後のメンテナンスまで多岐にわたる対策が求められます。これらの対策は、大きく次の3つに分類されます。

• コンテンツSEO
• 内部対策
• 外部対策

【コンテンツSEO】

コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に沿った高品質なコンテンツを作成し、検索エンジンからの評価を得ることを目指す施策です。具体的には、ターゲットユーザーに必要な情報を含む記事を提供し、関連するキーワードを自然に織り交ぜることで、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作り上げます。

さらに、独自のデータや一次情報を活用し、他のサイトにはないオリジナリティを強化することも重要です。また、Googleの評価基準である「E-E-A-T」（専門性・権威性・信頼性・経験）を意識した構造を整え、サイトの信頼性を高める工夫が求められます。

また、公開後も過去の記事を定期的に更新・リライトし、常に最新の情報を提供することが求められます。

【内部対策】

SEOの内部対策は、ウェブサイト内部の構造や技術的な部分を最適化する施策です。HTMLタグ（メタタグ）の最適化や、内部リンクの整理などが含まれます。

Googleがサイトを認識しやすくすることの重要性は、Google公式のSEOガイドでも記載されています。

引用：サイト運用 SEO メンテナンス ガイド | Google 検索セントラル | ドキュメント

さらに、構造化マークアップを活用することで、Googleのクローラー（検索エンジンの巡回プログラム）がページを正しく解釈しやすくなり、インデックス（検索データベースへの登録）が促進されます。

また、ウェブページの読み込み速度の向上やモバイル対応の強化など、ユーザーが快適に利用できる「ページエクスペリエンス」の改善も内部対策の一環です。これにより、SEO効果だけでなく、訪問者の満足度も高めることにもつながります。

【外部対策】

SEOの外部対策は、他のウェブサイトから自サイトへのリンク（被リンク）を獲得することで、サイトの信頼性を向上させる施策です。検索エンジンは、高品質なサイトからのリンクを信頼性の指標と見なし、質の高い被リンクが多いサイトは、検索エンジンから高く評価されやすくなります。

被リンクを獲得する方法としては、SNSでの共有や他サイトとの連携がありますが、不自然なリンクやスパム行為は逆効果となるため、慎重な運用が求められます。

外部対策は短期間で結果が出るものではなく、継続的な取り組みが重要です。ただし、信頼性の高いサイトからの被リンクを得られれば、SEO効果が飛躍的に向上し、検索順位の改善やアクセス数の増加につながります。

SEOツールとは

SEO（Search Engine Optimization）ツールとは、特定のキーワードの検索結果表示の順位を向上させるための支援ツールです。

SEOツールには無料版・有料版のさまざまな種類があり、検索順位を上げるために必要な機能やサポートを提供しています。

SEOツールで実行できる主な機能は、以下の4つです。

SEOツールを活用することで、効果的なキーワード選定、順位モニタリング、サイトの内部改善、競合分析を通じたSEO対策の効率化や自動化が可能になります。

無料SEOツールとは

無料SEOツールとは、費用をかけずに利用できるSEOツールです。

代表的な無料SEOツールとして、「Google Search Console」や「Google Analytics」などがあるほか、有料版SEOツールの無料トライアル・デモなどもあります。

無料SEOツールは有料版に比べて機能は限定されることが多いものの、基本的なSEO対策には役立ちます。

また、無料ツールはSEOの基本的な分析やモニタリングに適しており、予算が限られている場合や、はじめてSEO対策に取り組む方におすすめです。ただし、高度な分析や細かなレポートが必要な場合は、有料ツールとの併用も検討する必要があります。

無料SEOツールを活用するメリット

SEO対策には専門的な知識と十分なリソースが求められ、多くの企業や個人にとってはコストが大きな課題となります。しかし、無料のSEOツールを活用することで、その負担を軽減することが可能です。

ここでは、無料SEOツールを利用することで得られるメリットを詳しく解説します。

お金を払う前にツールの利便性を確認できる

多くの無料SEOツールや有料版の無料トライアル・デモでは、有料版の一部の機能を実際に試用することが可能です。

無料で利用出来る機能や、トライアル期間を活用することで、コストをかけずに実際に自社のニーズに合った機能が提供されているかを確認できます。

例えば、キーワード調査や競合分析、コンテンツの診断など機能の使いやすさを確認することや、実際の施策にどれだけ役立つかを検討する際に役立つでしょう。

逆に、無料の機能が不十分なツールの場合は、早めに使用をやめて別のツールに切り替えることができ、自社のSEO施策に適したツールを選定しやすくなります。

お金をかけずにSEO対策に取り組むことができる

SEO対策には専門的な知識や技術が求められるため、コンサルタントや専門家に依頼すると高額な費用が発生することもあります。しかし、無料のツールを利用することで、基本的なSEO施策を自社で実施することが可能です。

予算に制限のある企業や個人であっても、大きなコストをかけずにSEO対策に取り組めることは、無料SEOツールを活用するメリットといえます。

検索順位調査やウェブサイトのパフォーマンスチェックなど、必要な情報を無料で得られるため、効果的な対策を講じることができます。これにより、少ないリソースであっても、自社サイトの検索順位を向上させるためのアクションを起こしやすくなります。

用途に応じてさまざまなツールを活用することが可能

無料SEOツールにはさまざまな種類があり、キーワードリサーチ・競合分析・コンテンツ診断・内部対策・外部対策など、それぞれ異なる強みを持っています。

無料SEOツールであれば複数ツールも併用しやすく、各ツールの特性を活かして柔軟に使い分けることができます。

例えば、自社ブログのSEO対策を強化するために、Google Search Consoleでパフォーマンスを把握し、Google Trendsでキーワードを選定します。その後、ScreamingFrogで内部診断を行うといったように、無料SEOツールを組み合わせて活用することで各ツールの特性を活かし、包括的なSEO対策を行うことができます。

無料SEOツールを活用するデメリット

無料SEOツールは、費用をかけずにSEO対策を行う上で便利なツールですが、デメリットといえる側面もあります。無料SEOツールを利用する際には、機能の制限やサポート体制などのデメリットも理解しておくことが重要です。

ここでは、無料SEOツールを活用するデメリットについて詳しく解説します。

ツールによっては活用できる機能に多くの制限がある

多くの無料SEOツールには、利用できる機能に大きな制限があります。例えば、キーワード調査ツールでは、検索できるキーワードの数が制限されていたり、表示されるデータの量が少なかったりすることが一般的です。

また、特定の機能については使用回数が限られている場合も多く、頻繁に利用したいユーザーにとっては物足りなさを感じることもあるかもしれません。

特に、SEO対策を本格的に強化したい企業や個人にとっては、必要な情報が得られず、効果的な施策を講じることが難しくなることが予想されます。制限された機能では満足のいく結果を得られず、有料版に切り替える必要が出てくるケースも少なくありません。

そのため、一時的に無料SEOツールを活用しつつ、より深い分析や詳細なデータが必要になった段階で、有料ツールへの移行を検討することが推奨されます。

無料機能がいきなり使えなくなることも

無料SEOツールで現在利用できている機能は、運営側の方針変更や市場の変化によって、有料プランに移行する可能性があります。無料サービス自体が今後も継続されるかは、保証されていません。

もし無料プランに多くのデータや作業を依存していた場合、機能停止により急な対応が必要になるケースもあります。例えば、特定のキーワードに基づくコンテンツ制作やSEO分析が行えなくなると、マーケティング戦略全体にも悪影響が及ぶ恐れがあります。

また、突然のプラン変更や機能制限により、既存のデータが失われることや、活用できなくなるリスクもあります。長年蓄積してきたデータがアクセスできなくなると、過去の分析や戦略が活用できなくなり、新たに再構築する必要があり、時間やリソースの大幅な無駄が生じる懸念があります。

このような場合、他の有料ツールへの移行も検討せざるを得なくなりますが、その際には移行作業や新しいツールの習得に多くの時間と労力を要することも考えられます。無料SEOツールへの依存は、突然の機能制限やデータ喪失によるリスクを伴うため、長期的な戦略としては慎重な検討が必要です。

サポートを受けられないことも

無料SEOツールの場合、サポート体制が整っていないことも多いです。

例えば、有料プランではカスタマーサポートが充実している場合でも、無料プランでは問い合わせができなかったり、レスポンスが遅かったりすることがあります。

SEO施策に関して問題が発生した際には迅速な対応が求められますが、無料ツールではそのようなサポートが受けられないため、トラブルが発生した際に自己解決を強いられることになります。

特にSEOのような専門性が求められる分野では、正確な情報を得るためのサポートが欠かせないため、正しい知識や情報に基づいた施策を行えず、思うように成果が上がらないという事態に陥る可能性もあります。そのため、無料SEOツールを利用する際は、サポート体制の欠如がもたらす影響を十分に考慮する必要があります。

コンテンツSEOに活用できる無料ツール

コンテンツSEOは、SEO対策の中でも重要な要素です。ターゲットユーザーのニーズに応え、高品質なコンテンツを作成することで、検索エンジンでの表示順位を向上させることが期待できます。

ここでは、コンテンツSEOを強化するために役立つ無料ツールをピックアップしてご紹介し、それぞれの特徴や活用シーンについて詳しく解説します。

Google Search Console

引用：Google Search Console

Google Search Consoleは、ウェブサイトにアクセスしたユーザーの検索キーワードを確認できる無料SEOツールです。特徴として、サイトにアクセスする前のユーザーの動向を把握できる点が挙げられます。

例えば、検索クエリ（語句や複合語など）の分析機能です。ユーザーがどのような検索キーワードを使ってサイトにアクセスしているのかを把握できるため、ターゲットオーディエンスが興味を持っているトピックやニーズを特定でき、今後のコンテンツ作りに反映させることが可能です。

具体的には、特定のキーワードが多くクリックされている場合、そのトピックに関連する詳細なコンテンツやシリーズ記事を作成し、さらなるトラフィックを狙うことができます。

また、検索順位の確認機能を使用することで、順位が低いページを特定し、改善が必要なコンテンツを明らかにできます。現状、特定のページが検索結果で上位に表示されていない場合、コンテンツの見直しやキーワードの最適化を行うことで、順位の向上を図ることが可能です。

Google Keyword Planner

引用：キーワード プランナー｜Google 広告

Google Keyword Plannerは、月間検索回数（検索ボリューム）を調査できる無料SEOツールです。元は「Google Adwords」の名称で、Google広告運用のために用意されたツールでしたが、主要キーワードや関連するキーワードの月間検索数を確認できることから、SEOツールとしてキーワード選定の際に活用されています。

Google Keyword Plannerには、特にキーワードリサーチや広告戦略を立てる際に役立つ機能が多く備わっています。

例えば、コンテンツSEOで新規記事を作成する際に、候補として考えているキーワードの検索ボリュームを確認するといった活用方法があります。高い検索ボリュームのキーワードを選定することで、より多くのトラフィックを得る可能性が高まります。

Google Keyword Plannerは、Google広告を出稿していない場合でも無料版を利用できます。ただし、有料ツールほど詳細な検索ボリュームは確認できず、「100～1,000」や「1,000～1万」といった大まかな範囲で表示されるため、正確なデータが必要な場合は、有料版の利用を検討するか、他のSEOツールと併用することをおすすめします。

Google Trend

引用：Google Trends

Google Trendは、世界中の検索動向を把握できる無料のキーワードツールです。

特定の時期に需要が変動するキーワードの調査に有用で、特定のキーワードの人気がどのように変化しているかをリアルタイムで分析できるため、コンテンツ制作のタイミングの見極めに役立ちます。

短期間（約30日間）から長期間（12カ月、5年、2004年から現在までなど）のデータを取得できるため、さまざまな期間にわたるトレンドを分析できます。

また、Google Trendsでは地域別の検索ボリュームも確認できるため、ターゲットとするオーディエンスの関心を地域ごとに把握し、コンテンツを最適化することができます。例えば、特定の地域で急激に人気が高まっているトピックに基づき、地域密着型のコンテンツを作成することで、より多くのユーザーにコンテンツを届けやすくなります。

SEMrush

引用：Semrush

SEMrushは、SEOだけでなく、広告分析やSNSの競合分析機能も備えた包括的な競合分析ツールです。海外では高い知名度を誇り、コンテンツSEOにおけるキーワード調査機能を提供しています。

具体的には、キーワードの検索ボリュームや競合性、関連キーワード、ターゲットとするキーワードを効率的に選定できます。また、コンテンツのアイデア生成に役立つ「Topic Research」機能を活用することで、特定のテーマに関連するトピックや質問を把握し、ユーザーの関心を引くコンテンツを制作できます。

2024年10月時点では無料プランは提供されていないものの、無料トライアルを利用することができ、有料プランの多くの機能を試すことが可能です。

Ahrefs

引用：Ahrefs

Ahrefsは、競合サイトの被リンク数を含む外部サイトの分析を行えるSEOツールです。

キーワード調査機能が充実しており、競合サイトが注力しているキーワードやその被リンク数を詳細に調査することができます。被リンクの質と量を分析することで、効果的なコンテンツSEO戦略の構築に役立ちます。

2024年10月時点で無料プランは提供されておらず、有料プランのみですが、Ahrefsの「Ahrefsウェブマスターツール」は無料で利用できます。無料版では、ウェブサイトのオーガニック検索トラフィックや被リンク分析を行える「サイトエクスプローラー」機能と、SEOの技術的な問題を特定・修正する「サイト監査」機能に限定的にアクセスできます。

Answer the public

引用：Answer The Public

Answer the Publicは、特定のキーワードに関連する質問やフレーズを視覚的に表示するSEOツールです。コンテンツSEOにおいて、コンテンツのアイデアを得る際に役立ちます。

特定のキーワードに関連して検索しているフレーズや質問がリスト化されて表示されるため、ユーザーが求める情報を理解しやすく、疑問に応えるコンテンツを制作することができます。

2024年10月時点で無料プランは提供されておらず、有料プランのみですが、7日間の無料トライアルを利用できます。無料アカウントを作成すると、1日に最大3回までの検索が可能になり、検索履歴も閲覧できます。

ラッコツールズ

引用：ラッコツールズ

ラッコツールズはラッコ株式会社が提供するウェブツール集であり、ユーザー登録なしで、無料で利用可能です。130種類以上のツールが揃っており、文字数カウント・見出し（hタグ）抽出・タイトル・メタ情報抽出など、さまざまな機能を備えています。

また、同社が提供する「ラッコキーワード」は、キーワード分析に役立つ無料SEOツールであり、共起語やサジェストキーワードを取得することが可能です。

無料版では各機能に回数制限がありますが、基本的な機能を利用できます。対策したいキーワードを入力して分析を行うと、関連キーワードやサジェストキーワードの一覧が表示され、さらに分析結果をCSV形式でダウンロードすることも可能です。

EmmaTools

引用：EmmaTools

EmmaToolsは、SEOの品質をスコア化し、上位表示を狙えるAI機能を搭載したSEOライティングツールです。SEO記事の品質を自動的に分析し、その結果をスコアとして可視化できます。

AIを活用して文章を自動生成することで、コンテンツSEOにおけるコンテンツ作成の効率を向上させられます。具体的には、上位表示に必要なキーワードの選定、キーワード比率の分析、見出しの分析、最適な文字数のチェック、コピペ率の確認など、上位表示に向けて調整が必要な項目を自動で検出し、改善すべきポイントを明確することが可能です。

EmmaToolsでは無料プランは提供されていませんが、2週間の無料トライアルを利用できます。

HubSpot Marketing Hub

引用：Marketing Hub

HubSpotのMarketing Hubは、マーケティング全般を支援するツールであり、SEO機能も充実しています。2024年10月時点では、135カ国以上で22万8,000社以上に利用されています。

例えば、SEO&コンテンツ戦略ツールには、以下の機能が備わっています。

• コンテンツ戦略の構築に役立つキーワードデータやトピックの追跡
• 標準アナリティクスツールやカスタムレポートによるマーケティング成果のレポート作成
• Google Search ConsoleやHubSpotのCMSとの連携

同ツールは、Starter・Professional・Enterpriseの有料エディションで利用可能ですが、製品の無料デモが提供されているため、無料で試すことが可能です。

また、HubSpotの無料ツールでも基本的なSEO推奨が受けられます。

SEO内部対策に活用できる無料ツール

SEOの内部対策には、ウェブサイトの構造やコンテンツ、メタ情報の最適化が必要ですが、内部対策に活用できる無料SEOツールもあります。

ここでは、SEO内部対策に役立つ無料ツールについて、機能や内部対策での活用方法、無料利用可能な範囲について詳しく解説します。

HubSpot Marketing Hub

引用：Marketing Hub

コンテンツSEOに役立つHubSpotのMarketing Hubは、SEO内部対策ツールとしても活用できます。

サイト分析機能の「HubSpot Website Grader」は、ウェブサイトのパフォーマンスをスコア化して評価し、SEOやパフォーマンス改善のための具体的なアドバイスを提供する無料ツールです。

サイトのURLを入力するだけで、スコアとパフォーマンスに関するレポートを取得できます。レポートには、ページの読み込み速度やSEO対策の評価が提示され、内部対策としてどの部分を改善すべきかを明確にできます。

Screaming Frog

引用： ScreamingFrog SEO Spider Website Crawler

Screaming Frogは、ウェブサイトのURLを入力するだけでサイト内部をクロールし、内部情報を抽出できるSEO分析ツールです。英Screaming Frogによって提供されているツールであり、インターフェースは英語のみでの対応となります。

同ツールには無料版と有料版が用意されており、無料版でも基本的なSEO分析機能を活用することが可能です。具体的には、以下のような機能が利用できます。

• 壊れたリンクやエラー、リダイレクトの検出
• ページタイトルとメタデータの分析
• 重複したページの発見
• XMLサイトマップの自動生成
• サイト構造の視覚化
• 最大500個のURLまでクロール可能

無料版ではウェブサイトの基本的な内部対策を確認するための機能を提供していますが、500個以上のURLを含む大規模なサイトの分析には、有料版へのアップグレードが必要です。

取得できる情報が多岐にわたるため、初心者が最初から使いこなすには難しい部分もあり、ある程度のSEO知識が求められます。

Page Speed Insights

引用：PageSpeed Insights

Googleが提供するPageSpeed Insightsは、ウェブページの読み込み速度を数値化し、パフォーマンス低下の原因を特定できる無料のSEOツールです。

ページの表示速度は、SEOにおいて重要な要素の一つとされています。2018年にGoogleは「Speed Update」を導入し、モバイル検索のランキング要因にページ速度を正式に反映すると発表しました。それ以来、表示速度が遅いサイトは検索順位に悪影響を与えるリスクがあるため、内部SEO対策としてページ速度の改善が不可欠とされています。

PageSpeed Insightsは、対象ページごとの改善点を具体的に提示してくれるため、効率的なサイト運営に役立ちます。また、日本語にも対応しており、速度低下の要因を簡単に把握できることも特徴です。

AMPテスト

引用：AMPテスト｜Google Search Console

AMPテストはGoogleが提供する無料のSEOツールで、AMPページが正しく構築されているかをチェックできます。

AMP（Accelerated Mobile Pages）とは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末でウェブページを高速表示するための技術です。AMPを導入することで、通常よりも短時間でページが表示され、SEO内部対策の一環としてサイトのパフォーマンス向上に貢献します。

使い方も簡単で、テストしたいページのURLを入力し、クリックするだけでAMPの設定状況を確認できます。

Lumar

引用：Lumar

Lumarは、ウェブサイトの内部対策に特化したSEOツールであり、GMO TECHが提供しています。

コンテンツの薄いページや重複ページ、リンク切れなど、ウェブサイトの内部課題を調査する機能を備えており、ページの無駄を減らす際に参考にできます。

同ツールでは、Googleの検索表示順位を決定するアルゴリズムである「PageRank」に類似した独自の指標「DeepRank」を採用しており、内部リンクをスコアリングすることで、現状の把握や施策の実施に役立てられます。

2024年10月時点ではプランは有料版のみですが、無料デモが提供されており、URLを入力することでサイト内部の問題点を一括で検出する機能を試すことができます。

Lighthouse

引用：Lighthouse

LighthouseはGoogleが提供する無料のChrome拡張機能であり、ウェブサイトの内部分析に特化したツールです。PageSpeed Insightsと同様に、サイトのパフォーマンスを評価し、改善点を提示します。

Google ChromeのDevToolsから手軽に利用でき、分析したいページ上で実行することで、そのページのSEOやパフォーマンス状況を数値化して可視化します。

2024年10月時点で、Lighthouseは100万人以上のユーザーに利用され、4.4（314件の評価）の高評価を得ています。

ただし、インターフェースは英語で提供されており、SEOの専門知識がないとすべての分析結果を理解するのが難しい場合があるため、初心者には少し使用のハードルが高いかもしれません。

SEO外部対策に活用できる無料ツール

SEOの外部対策は、検索エンジンからの評価を高め、サイトの信頼性や権威性を向上させるために欠かせない要素です。ここでは、SEOの外部対策を支援するための無料ツールをご紹介します。

MOZ

引用：Moz

米Mozが提供するMOZはSEOに必要な機能を備えた無料ツールで、キーワード調査、順位追跡、被リンク分析などを行うことができます。

MOZの「Link Explorer」機能では被リンクのリサーチが可能で、リンクの追跡リストを用いて構築状況をモニタリングし、詳細な分析結果を提示します。現在のリンク戦略を見直し、効果的な改善施策を立てる際の参考にしやすいでしょう。

また、キーワードの難易度を分析する機能もあり、活用することで 競合の多さやSEO対策の難しさを判断し、自社の状況に適したキーワードを効果的に選定できます。 

Ahrefs

引用：Ahrefs

コンテンツSEOに役立つAhrefsでは、SEO外部対策で欠かせない無料の被リンクチェックツールも提供しており、詳細なリンク情報を取得することができます。

自社サイトや競合サイトの被リンクプロファイルを細かく分析し、リンク元のドメイン、アンカーテキスト、リンクの質などを把握する際に役立ちます。 

また、「リンクインターセプト」機能を活用することで、「競合サイトにはリンクが存在するが、自社サイトにはリンクされていないサイト」を特定できます。これにより、競合に劣らない新たな被リンクを獲得する機会を発見することが可能です。

キーワードファインダー

引用：キーワードファインダー

株式会社ディーボが提供するキーワードファインダーは、自社サイト向けのSEOキーワード選定に特化したツールです。

同ツールでは、キーワードマップを自動生成し、選定したキーワードの「SEO難易度」や「月間検索数」などのデータを瞬時に確認できます。さらに、関連性の高いおすすめキーワードを自動で提案するため、分析作業にかかる時間を大幅に短縮することが可能です。

7日間の無料デモを提供しており、実際の機能を試しながら、その効果を確かめることができます。

Keywordmap

引用：Keywordmap

株式会社CINCが提供するKeywordmapは、競合調査や市場調査に特化したキーワードリサーチツールです 。

ドメインやURLを入力するだけで、そのサイトが獲得しているキーワードや順位、想定されるアクセス数、注目すべき競合サイト、リスティング広告の出稿状況、広告クリエイティブまでを一括で分析することができます。

また、マインドマップ形式で分かりやすくキーワードを提示してくれるため、複雑なキーワード選定作業を効率化できます。

1週間の無料トライアルが用意されており、主要機能を試して、自社サイトや競合のパフォーマンスを詳細に分析することが可能です。

まとめ

SEO対策を効果的に進めるためのSEOツールには、有料版だけでなく、無料で利用できる便利なツールも多くあります。各ツールによって利用できる機能や強みが異なるため、目的に応じて使い分けることが重要です。

一つのツールだけでは十分な情報が得られない場合には、複数のツールを組み合わせて活用することで、より精度の高いデータを集めることができます。これにより、効率的なコンテンツ制作や、SEOの内部対策・外部対策の許可が可能になります。

まずはSEOツールの無料プランやデモ・トライアルを利用し、効果を検証することがおすすめです。使いやすさや機能を確かめた上で、必要に応じてより高度な機能やサポートを備えた有料ツールの導入を検討すると良いでしょう。