私たち、株式会社100はHubSpotを活用したマーケティング設計・運用、セールス組織の構築などを支援している会社です。今年(2019年)の6月にHubSpotパートナーになり、現在はゴールドパートナーとして活動しています。本ブログではHubSpotの紹介が初となりますので、そもそもHubSpotとは何なのか基本的な部分を説明します。
HubSpotは単なるMAツールではない!?
数年前にマーケティング界隈でトレンドになったマーケティングオートメーションツール(以下、MAツール)。その代表として、挙げられることが多いのがHubSpot、Salesforce社が提供するPardotやMarketo社が提供するMarketoなどがございます。マーケティング担当者の方は、一度は聞いたことがあるでしょう。そのため、HubSpot=MAツールというイメージをお持ちの方も多いはずです。ですが実際は、単なるMAツールではございません。まずはそちらを理解いただくために、HubSpotが生まれた背景を知っていただければと思います。
私たちの購買行動は大きく変化している
HubSpotは米国のボストンでブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャーによって2005年に開発されました。その背景には、私たちの購買行動の変化が大きく関係しています。皆さん、ご自身の日常を振り返って見てください。数年前までは当たり前のように見ていたテレビを見なくなったり、テレビCMが流れてくるとスマートフォンを開きSNSをチェックする…このような日々変わりゆく状況の中で、企業側も時代に合わせて変化する必要があります。昔と同じような行動を取るのではなく、新しい取り組みマーケティングの方法や経営戦略が必要です。このような変化に適応するために、新しい理念として生まれたのがHubSpotが提唱する「インバウンド」の思想です。
インバウンドという思想〜適切な情報を適切なタイミングで〜
今、私たちの生活の中には、あらゆる情報で溢れています。そのため、私たちは本当に自分が必要な情報を必要なタイミングでないと無意識に避けています。自身で必要な情報を探すようになっているのです。そこで企業が必要なことは、企業側からの一方的なコミュニケーションではなく、ユーザーに見つけてもらうための仕組みづくりです。その新しい考え方が「インバウンド」です。
私たちはBtoBの企業様を支援することが多いのですが、まだまだ従来のマーケティング手法や社内体制に頼り、時代に適応できていない企業様が多いです。
ファネル型からホイール型へ
ビジネスにおいて、(顧客の行動に対して)企業側が取るべき行動をファネル型で考えることが効果的であると言われていました。ですが今や、顧客化することがゴールとなっていたこのファネル型の考え方は時代遅れと言われています。
インバウンドの思想の中にはフライホイールというモデルが存在します。現在のHubSpotというプラットフォームは、このフライホイールをどのように効率的に回すのかという視点で、日々アップデートされています。フライホイールは大きく3つの要素で構成されます。
1つ目は、「惹きつける」フェーズ。
こちらではどのように見込み客をWebサイトや展示会など自社に惹きつけるのかを企業側が考えるフェーズです。このフェーズではマーケティング担当者が大きな役割を担います。
2つ目は、「信頼関係を築く」フェーズ。
見込み客と商談をしたり、定期的にコミュニケーションを行い、信頼関係を築くことで顧客になってもらうように働きかけるフェーズです。ここではセールス担当者がメインになることが多いです。ここまではファネル型のモデルと大きく変わりません。
3つ目は「満足させる」フェーズ。
顧客の行動変異を一方通行で表していたファネル型に対して、ここでは顧客になってもらって終わりではなく、顧客に満足していただき、ファンになってもらうことを目的としています。カスタマーサポートや最近よく耳にするようになったカスタマーサクセスの担当者が大きな役割を担うフェーズです。このフェーズで顧客に十分に満足してもらえるように働きかけることで、次の契約に繋がったり、他の人に紹介してもらえたりする可能性が高まるということです。どのような体験をしてもらうのか、企業側がサービスそのもの以外に何を提供できるのかというところが非常に重要なポイントとなります。
皆さんも高額な商品や新しいサービスに申し込む時、友人や同僚からの口コミ、SNSなどのオンライン上での顧客からの口コミを調べてから、最終的には決断しませんか?顧客からまた次の顧客へ繋がっていく、それがフライホイールなのです。このフライホイールを効率的に回すことが企業の成長に繋がります。
働きたい企業No.1に選ばれたHubSpot
HubSpotはソフトウェアを提供するだけの会社ではなく、企業カルチャーが確立された会社として有名です。先日、企業レビューサイトGlassdoorにより「2020年に働きたい企業TOP1に選ばれました。そのヒケツは愛される会社として、「売り手(企業)」、「買い手(消費者、企業)」、「働く人」に対して透明性を重要視してる強いカルチャーにあります。働く人(従業員)に向けた「カルチャーコード」、買い手(顧客)に向けた「カスタマーコード」など、企業としてのあり方がしっかりと言語化されています。愛される企業とは何かを学ぶことができますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
ALL On Oneのプラットフォーム
HubSpotはこのフライホイールを効率的に回すために必要な機能が全て備わっています。つまり、マーケティング、セールス、カスタマーサポートで必要な機能が備わっているのです。そのため、以前までAll In OneのプラットホームであったHubSpotですが、今ではAll On Oneとうたい、外部のツールと連携しさらに企業としてパワーアップできるような機能が充実しています。例えば、日本でも多くの企業様に導入されているコミュニケーションツールのSLACK。このような企業にとって必要不可欠になっているツールと簡単に連携が可能です。
HubSpotのおすすめポイント
最後に、HubSpotの機能と特徴を3つほどご説明差し上げます。
1つ目は、無料のCRM(Customer Relationship Managementの略称)です。
無料でCRMを提供しているツールはほとんどありません。例えば、顧客管理をExcelで行なっていて管理が煩雑化している企業様は、まずは無料で顧客管理をシステム化から始めることが可能です。
2つ目は、CMS(Content Management Systemの略称)です。
HubSpotにはWebサイトを構築できるCMSの機能がついています。 Webサイトの管理にはWordPress、Emailは別のツール、顧客管理はExcelでしているなど、異なる管理画面を行き来することなく、1つの管理画面で全て済ますことができます。
3つ目は、初心者でもわかりやすいインターフェースです。
他の代表的なツールに比べて、直感的なインタフェースになっており、各機能ごとに使いやすいインタフェースが採用されています。実際に私も学生時代にインターンをしていたとき、HubSpotを使ってブログをアップしないといけなかったのですが、すぐに慣れることができました。デジタルマーケティング部に配属されたIT初心者の方でも、安心して利用いただけるかと思います。
最後に
今回は、HubSpotとは何か基本的な内容をお伝えしました。今回の記事では伝えきれなかった魅力、マーケティングやセールスのフェーズごとに使える多彩な機能などたくさんございます。機能のご紹介は別のブログ記事にて紹介予定です。すぐに知りたいという方は、お気軽にお問い合わせください!
幅広い機能が備わったHubSpotでは全ての機能を使いこなそうとするのではなく、企業に今必要なことが何なのかを考えてみてください。それを実現するために、本当に必要な機能からまずは使い始めることををおすすめします。