SFA(営業支援ツール)は、顧客情報や営業履歴・進捗を一元管理し、データ分析を通じて営業活動を支援するツールです。
SFAの市場は拡大傾向にあり、MA(マーケティングオートメーション)やCRM(顧客関係管理)と共に注目されています。富士キメラ総研が実施した「ソフトウェアビジネス新市場 2024年版」の調査レポートによると、国内のソフトウェア市場は2023年度から2028年度にかけて、45.8%増の3兆6638億円規模へ成長すると予測されています。
一方で、実際のSFAの導入率はそれほど高くなく、実際にSFAを導入している企業は限定的という見方もあります。市場拡大に伴い、成功事例や導入ノウハウも増加し、関心が高まっているものの、導入に踏み切れない企業も少なくありません。
SFAの導入を検討中の企業にとって有用なのが、無料で利用できるSFAです。多くのSFA製品では無料版や無料トライアルが提供されており、活用することで、SFAの使い方に慣れ、最適な製品を選定しやすくなります。
本記事では、SFAの基礎から日本国内での導入状況、無料版・有料版SFAの違い、無料プランやで利用できるおすすめのSFAツール、無料トライアルのあるSFA製品をご紹介します。また、無料SFAの利用をおすすめする企業の特徴についても詳しく解説していますので、自社に合ったSFAを探している方や、有料SFAへの切り替えを検討している方は参考にしてください。
SFA(営業支援ツール)の重要性は日本でも徐々に認識されつつありますが、システムの内容について十分に理解できていないという方も多いのではないでしょうか。
まずは、SFAの基礎知識として、基本的な機能やCRM(顧客管理ツール)との違い、国内での導入状況について詳しく見ていきましょう。
SFA(Sales Force Automation/営業支援ツール)とは、顧客情報や営業担当者の活動履歴・進捗状況・ナレッジなどを一括で管理し、データの分析や活用を通じて営業活動を総合的にサポートするツールです。
営業プロセスの可視化や、リード(見込み客)から受注に至るまでの営業活動の管理・効率化を行うことで、営業チーム全体のパフォーマンスを向上させる効果が期待できます。
SFAの主な機能として、以下のようなものが挙げられます。
このような機能を活用することで、営業チームの効率化を図り、業務全体のパフォーマンス向上を目指すことが可能です。
なお、すべてのSFAツールにこれらの機能が搭載されているわけではないため、自社の課題やニーズを明確にした上で、必要な機能が搭載されたSFAを選定することが重要です。
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SFAに類似した概念やツールとして「CRM」がありますが、両者は利用する目的や搭載されている機能に違いがあります。
SFAの主な目的は、商談から受注までの営業プロセスを効率化し、成約率を高めることです。営業活動に焦点を絞っており、商談の進捗管理やデータ分析など、「見込み客から顧客」へと転換させ、成約率を向上させるための機能を備えていることが特徴です。
一方で、CRM(顧客関係管理)は、見込み客や既存顧客との長期的な関係を構築・維持することを目的としています。商談終了後も継続的な取引を促進し、個々の顧客に最適なサービスやオファーを提供するために、顧客データの管理・分析を行うための機能が搭載されています。
SFAの市場規模は拡大傾向にありますが、実際の企業での導入状況はどのようなものでしょうか。
2022年に矢野経済研究所が実施した「ERPおよびCRM・SFAのクラウド基盤利用に関する法人アンケート調査」によると、CRM・SFAの導入率は2020年の16.1%から約2倍の伸長を示しており、32.1%に達していることが明らかになっています。
一方で、株式会社TSUIDEが行った「SFA、CRMツール導入に関する調査」によると、「現在、SFA/CRMツールを導入していますか?」という質問に対し、「導入している」と答えたのはわずか9.1%でした。
また、業種別では、「ソフトウェア・情報サービス業」や「金融業」の導入率が高い一方で、その他の業種では導入率が約10%以下に留まっていることが分かりました。
引用:SFA、CRMツール導入に関する調査結果|株式会社TSUIDEのプレスリリース|PR TIMES
これらの調査結果から、日本企業におけるSFAやCRMの導入は徐々に増加しているものの、まだ広く普及しているとは言い難い状況です。特に、営業におけるデジタルツールの活用は特定の業種に偏りが見られ、多くの業種では導入が進んでいない点が課題となっています。
SFAとして提供されている多くの製品・サービスには、無料で利用できるものと、有料で提供されるものがあります。無料SFAツールは、コストは抑えられますが基本的な機能に限定され、有料SFAツールはより多機能でサポート体制が充実しています。
ここでは、無料SFAと有料SFAのそれぞれのツールの違いについて、利用可能なユーザー数・機能面・サポート体制・拡張性の観点から詳しく解説します。
無料SFAと有料SFAの大きな違いとして、無料SFAツールの利用可能なユーザー数には制限がある点が挙げられます。
たとえば、Zoho CRMの無料プランでは、2024年9月時点では「最大3ユーザーまで」の制限が設けられています。3人以上のチームで営業活動を行う場合、追加のユーザーライセンスの購入が必要です。
また、HubSpot CRMに搭載されているSFA機能の場合、無料で「2ユーザーまで」利用可能となっています。
無料SFAでは基本的な機能を利用できるものの、ユーザー数に制限があり、一定数以上のユーザーを登録する場合には有料プランへの移行が必要であることが一般的です。
ユーザー数に制限があると、複数の部門や広範な営業チームでの共有や協力が難しくなり、業務の効率性が低下する可能性があります。そのため、無料プランは少人数のチームや個人事業主、スタートアップ企業には適している可能性がありますが、大規模な営業チームには不向きといえます。
営業活動の効率化を図るには、すべての担当者が利用できる環境を整えることが重要です。多くのメンバーが利用するチームでは、ユーザー数制限が設けられていない有料SFAツールの導入を検討することが推奨されます。
無料SFAと有料SFAでは、機能面でも違いがあります。具体例には、無料SFAでは案件管理や活動記録といった基本的な機能は提供されるものの、高度な分析機能やカスタマイズ機能は含まれていないことが多いです。
また、無料SFAではデータの保存容量やレポート機能、データの取り扱い、レポート作成機能などにも制約が設けられていることがあります。
例えば、HubSpot CRMに搭載されている無料SFAでは、基本的な顧客管理機能や営業活動のトラッキングが可能ですが、詳細なデータ分析やレポート作成には有料プランが必要です。
有料SFAではより高度な分析機能やカスタマイズ機能が利用でき、営業活動の深い洞察が得られるため、業務の最適化が進めやすくなります。
無料SFAは、基本的な機能やUI(ユーザーインターフェース)を試して使いやすさを確認するには適していますが、より高度な機能を活用したい場合には有料プランが必要になります。
特に、収集するデータの量が多く、精度が高いほど営業活動の改善につながりやすくなるため、営業力強化を目指す場合には、機能が充実した有料SFAの導入を検討すると良いでしょう。
無料SFAと有料SFAでは、サポート体制にも違いがあります。SFAツールの導入時には、社内での初期設定やカスタマイズが求められますが、無料SFAではサポートを受けられない場合が多いです。その結果、使い方が分からず放置されてしまうケースも少なくありません。
株式会社ハンモックが実施した「従業員数300名以上の企業におけるSFA導入」の調査によると、SFAの現場活用に課題を感じていると回答した人のうち、約19.3%が「操作が難しい」と述べています。
引用:営業管理職に聞く、セールスDXに関する実態調査|株式会社ハンモックのプレスリリース|PR TIMES
SFAを選ぶ際には、使いやすさはもちろん、トラブルや疑問が生じた際のサポート体制も考慮することが重要です。無料版と有料版ではサポート内容に大きな違いがあるため、選択時にこの点を意識する必要があります。
例えば、Zoho CRMの無料プランでは、ユーザー向けのサポートサービスは英語のみで提供されています。
多くのSFAでは、設定やトラブルシューティングのサポートは有料プランでのみ提供されることが多く、無料プランを利用しているユーザーは、オンラインのヘルプセンターやコミュニティフォーラムを活用する必要があります。そのため、専門的なサポートが必要な場合には、対応が十分でないこともあります。
これに対し、有料SFAツールでは専任のサポートチームや24時間対応のサポートが提供されていることが多く、導入や運用の際に安心して利用できます。
また、有料版では導入時にツールの定着を支援するサービスに加え、運用中のトラブルに関する相談も可能なケースがあります。さらに、「営業プロセスの改善」などのコンサルティングサービスが含まれているツールもあるため、SFAの導入や運用に不安がある場合は、有料ツールや有償サポートの検討が賢明でしょう。
ビジネスを拡大させ競争力を維持するためには、将来的な成長に対応できる拡張性を持つシステムが必要です。
企業が成長するにつれて、データ量や取引数、ユーザー数が増加するため、それに応じた機能の追加や他ツールとの連携にも対応しなければなりません。導入時のシステムが拡張できない場合、業務の進行の遅れや、運用が非効率になるといったリスクが生じる可能性があります。
一般的に、無料SFAツールの拡張性には制約があります。無料版では基本機能のみが提供され、他のツールとの連携や追加機能の導入が制限される傾向があります。
株式会社ハンモックの同調査によると、SFAの現場活用に関する課題として、33.0%の回答者が「社内システムとの連携がない」とし、28.9%が「部署ごとのカスタマイズができない」と答えています。このように、半数以上の人がSFAの拡張性に関する問題を指摘しています。
例えば、API(アプリケーションプログラミングインターフェース)によるカスタム統合や、他の業務ツールとの連携機能は有料プランでのみ利用できることが多いです。
実際に、HubSpot CRMの無料プランでは、基本的な連携機能が利用できるものの、外部のマーケティングツールやERP(企業資源計画)システムとの統合には有料プランが必要です。
これに対して、有料SFAツールでは、APIによるカスタマイズや、さまざまな業務ツールとの連携が可能であり、企業の特定のニーズに応じてシステムを柔軟にカスタマイズできます。
また、拡張性が高い有料プランでは、ビジネスの成長や変化に応じて、追加の機能やモジュールを容易に導入できるため、長期的な視点で効率的な運用が可能です。
以上から、無料SFAのメリット、デメリットをまとめると以下の通りです。
無料SFAと有料SFAの違いや、無料SFAのメリット・デメリットを理解した上で、ビジネスの成長に合わせた最適なシステム選定を行いましょう。
SFA(営業支援ツール)は、営業活動の効率化や成果向上をサポートする際に役立つツールです。
ここでは、無料で利用できるおすすめSFAツールをご紹介し、各ツールの特徴や無料プランでできること、無料プランにおける制限について詳しく解説します。
引用:Sales Hub
HubSpotが提供する「Sales Hub」は、顧客との関係を強化し、成約率を向上させるための機能を集めた営業支援プラットフォームです。2024年9月時点で、135カ国以上で22万8000社に利用されています。
業種や企業規模を問わず利用でき、取引記録・見積もり作成・スケジュール設定などの機能を備えています。
また、取引管理のパイプライン機能では、ドラッグ&ドロップで成約の確度や進捗状況を直感的に設定できるほか、行動追跡・収益追跡・売上予測などの高度な分析機能が搭載されており、チーム全体の管理を簡単に行えます。
他にも、パーソナライズされたEメールの自動送信とフォローアップを、連続したプロセスとして設定できる「セールスオートメーション」や、AI搭載の「Breeze案件創出エージェント(2024年9月時点ではベータ版)」を活用することで、質の高いリードへのアプローチ活動に専念することが可能です。
無料ツールでは2ユーザーまで利用でき、追加の月額料金を支払うことで、利用者を一人ずつ増やすことが可能です。
受けられるサポートの内容は、Sales Hubのプランによって異なります。「Starter」ではEメールサポートが利用でき、「Professional」と「Enterprise」ではEメールと電話によるサポートも受けられます。
また、すべてのSales Hubユーザー(無料プランのHubSpotユーザーも含む)は、以下のサポートを利用できます。
なお、HubSpotの料金プランや機能は定期的に変更されるため、最新情報はHubSpotの公式サイトで確認することをおすすめします。
引用:Zoho CRM
Zoho CRMは、全世界で25万社(2024年9月時点)が利用するCRMシステムであり、顧客情報の一元管理に加え、営業担当者を支援するSFA機能も充実しています。
基本的な営業管理機能を無料で使用できるプランが用意されており、SFAの導入を考えている企業におすすめです。
クラウドベースで顧客管理や案件管理を行うことができ、見込み客の獲得から顧客とのコミュニケーションまで、営業活動を包括的に管理する機能が備わっています。
無料プランでは最大3ユーザーまで利用可能で、タスク管理・スケジュール設定・見込み客の獲得・ウェブ訪問者の追跡・ファイルのバージョン管理といった機能が利用できます。
有料プランでは無料プランの機能に加え、売上予測やリマインダー送信機能などが提供されています。
サポート体制は、無料プランでは「ナレッジベース」「コミュニティフォーラム」「メールサポート」が利用できますが、英語のみとなっています。Zoho CRMの有料プラン(スタンダードプラン以上)に登録すると、日本語のサポート窓口が利用できるようになります。
ただし、Zoho CRMを提供するZoho Corporationは南インドに本社を構える企業であり、日本での導入実績がまだ少ないことから、利用には一定の英語力やITリテラシーが求められます。
引用:GrooForce
GrooForceは、小規模事業所から中堅企業向けに設計されたSFAツールです。
特徴として、使いやすさを徹底的に追求した画面設計が挙げられます。使いやすさを重視しているため、複雑な操作なしでデータの入力や管理ができます。
スマートフォンからも利用でき、外出先での営業活動にも対応できるため、営業担当者はどこにいてもリアルタイムで情報の確認・更新が可能です。そのため、営業のスピード感が向上し、顧客対応の質の改善が期待できます。
無料プランでは2ユーザー(2つのID)までフル機能を利用でき、サポートはメールによるヘルプデスク対応のみとなっています。
有料プランの場合、3ユーザー目以降が月額980円で利用でき、さらにオプション追加で導入コンサルティングサポートや認定コンサルタントによる定着支援サービス、コールサポートが利用できます。
事業規模や用途に応じて機能を柔軟に拡張できるため、コストを抑えながら効果的なSFAツールを導入したい企業におすすめです。
ExcelやGoogle スプレッドシートは、SFAツールの代わりに利用することができる一般的なツールです。
Excelを使った営業管理方法として、例えば企業名・部署名・担当者名・案件の進捗状況・次回のアクション日などの項目を含むシートを作成し、営業担当者が情報を入力することで、全体の進捗状況を把握する方法があります。
ただし、Excelの場合、複数人での同時編集や他のデータとの連携が難しいため、効率的な管理には限界があるかもしれません。
また、Excelを使用するには、サブスクリプション型の「Microsoft 365」または、買い切り型の「Microsoft Office」を購入していることが必要です。
Microsoftの無料版Webアプリでは、機能が制限されファイルの閲覧や基本的な編集は可能ですが、図形やテキストボックスの追加、マクロの記録と実行、ハイパーリンクの編集、引用の追加や更新などはできません。
引用:スプレッドシート
Googleスプレッドシートは、Googleが提供する無料の表計算ツールで、Excelのような関数も利用できます。URLを共有するだけで簡単に情報を共有できる点が魅力ですが、顧客管理ツールとして使用するには独自のフォーマットを作成する必要があります。
また、情報共有が手軽に行える反面、URLが外部に漏れると情報漏洩のリスクが高まる恐れがあります。
ExcelやスプレッドシートをSFAの代わりに利用する場合、専用のSFAツールに比べて、営業プロセスの自動化や高度な分析機能が不足する可能性があります。手動での更新が必要であるため、複雑な分析には限界があるでしょう。
また、ExcelやGoogle スプレッドシートでは、データのセキュリティやアクセス権限の管理が限定的であり、機密情報の管理には注意が必要です。
そのため、簡単な営業管理には適していますが、より効率的な管理が求められる場合にはSFAツールの利用が推奨されます。
引用: Notion
NotionもSFA(営業支援ツール)として専用に設計されているわけではないものの、多機能でカスタマイズ性の高いツールです。
主にノートテイキングやプロジェクト管理、タスク管理のために使用され、適切にカスタマイズすることで営業支援ツールとしても活用可能です。
例えば、ページ作成とデータベースを利用し、営業管理に必要な情報(顧客情報、案件の進捗など)を整理するといった方法です。また、リアルタイム共同編集が可能であるため、営業チーム全体で情報を共有しながら作業することができます。
ビジネス用のテンプレートも豊富に用意されており、営業管理用のテンプレートも活用できます。
Notionの無料プランでは、使用可能なユーザー数は10人までとなっており、ファイルサイズやカスタマイズ機能には制限があります。
そのため、フリーランスや、スタートアップのように従業員が数人のチームでの利用には適していますが、広範な機能を必要とする場合は有料プランの導入を検討すると良いでしょう。
完全無料のプランは設けられていないSFAであっても、無料トライアルを提供しているツールはあります。有料版の無料トライアルを利用することで、実際のツールの使い勝手を確認し、自社のニーズに適しているかどうかを判断することができます。
ここでは、無料トライアルのあるSFAツールについて、それぞれの機能と制限を詳しく解説します。
引用:Sales Cloud
米Salesforceが提供するSales Cloudは、全世界で15万社以上(2024年9月時点)に導入されているクラウド型のSFA/CRMソリューションです。
MA(マーケティングオートメーション)、SFA(営業支援)、CRM(顧客管理)の機能を備えており、セールスプロセス全体を包括的に管理できます。
同ツールはカスタマイズ性の高さが特徴的で、BtoCやBtoB、直接営業・間接営業など、さまざまな営業スタイルに適したインターフェースが提供されています。
2024年9月時点では5つの有料プランが用意されており、30日間の無料トライアルを利用できます。
ただし、無料トライアルには、「1日あたりのメール送信数は50件まで」「一括メール送信は最大10件まで」といったメールの制限があります。
Sales Force Assistantは、株式会社NIコンサルティングが提供している国産のSFAツールです。
特徴として、ゲーミフィケーションの要素を取り入れており、各営業担当者に専属の「AI秘書」を配置することで業務負担を軽減し、目標達成へのモチベーションを高めつつ、システムの定着と利用を促進する点が挙げられます。
同ツールは主に中小企業向けに設計されており、30日間の無料トライアルでは以下の機能を試すことができます。
無料トライアルでは、SFA製品に加えて「グループウェア NI Collabo 360」「経営支援ツール MapScorer」「見積書作成システム Sales Quote Assistant」「請求書WEB配信システム Sales Billing Assistant」など、合計7つの製品を同時に試すことが可能です。
引用:eセールスマネージャー
ソフトブレーン株式会社が提供する「eセールスマネージャー」は、日本の営業手法に精通した専門家が開発した、国産のSFAツールです。
同ツールの特徴は、営業担当者にとって使いやすく、作業負荷を軽減することに重点を置いている点です。
主な機能として、以下があります。
eセールスマネージャーには、31人以上のユーザー向けの「Remix Cloud」と、30人以下のユーザー向けの「Remix MS」があり、「Remix MS」のみ無料トライアルが用意されています。
手軽に始められるSFAツールを探している中小企業や、営業活動の効率化を図りたい企業におすすめです。
「Mazrica Sales」は、株式会社マツリカが提供しているクラウド型のSFA/CRMツールであり、営業活動全般のサポートに役立ちます。
主な機能は以下の通りです。
マーケティングから顧客管理まで幅広く対応しており、AIを活用して案件のリスク分析や成約予測を行える点が特徴的です。また、OCR機能により、名刺や議事録のスキャンや自動文字起こしも可能です。
「スタータープラン」と「グロースプラン」で無料トライアルが提供されており、活用することで操作性やオペレーションの確認ができます。
SFA(営業支援ツール)を活用することで営業活動の効率化や可視化ができますが、特にコストを抑えつつ、営業支援ツールの導入を検討している企業にとっては、無料のSFAツールが役立つはずです。
ここでは、無料SFAの利用が向いている企業の特徴を3つの視点から説明し、それぞれに適した活用方法もご紹介します。
無料SFAの利用が特に向いているのは、1~2人など営業の人数が少ない企業です。
小規模な営業チームでは、限られたリソースで多くの業務を効率よくこなすことが求められます。営業の人数が少ない企業では、各営業担当者が幅広い業務を担当しなければならないため、業務の抜け漏れや作業の非効率が生じやすくなりますが、無料SFAを活用することで、営業活動を効率化し、作業負荷を軽減することが可能です。
また、基本的に無料SFAにはユーザー数に制限があるため、少人数の企業での利用が特に適しています。無料SFAの基本機能として顧客管理や案件管理の自動化、進捗状況の共有などが提供されており、活用することで少人数の営業チームでも営業プロセスの可視化が容易に行えるようになります。
SFAの本格導入を検討している企業にとっても、無料SFAは有効なツールです。
特に、業務フローや営業スタイルに適しているかを判断するためには、実際にツールを試すことが不可欠です。有料のSFAを導入する前に、無料版を利用して使い勝手や機能を確認することができるため、リスクを最小限に抑えることが可能です。
例えば、気になっているSFAの無料トライアルを活用することで、ツールのインターフェースが直感的で使いやすいかどうか、また機能が自社の業務にフィットするかどうかを検証することが可能です。
また、営業チーム内で実際に使用してもらい、フィードバックを収集することで、導入後の課題を事前に把握することができます。
無料SFAを試す際のおすすめの活用方法は、顧客管理や日報作成といった、もっとも頻繁に使用する業務からツールを使用し始めることです。これにより、システムの利便性や実際の作業効率への影響を短期間で評価することができます。
最終的に、ツールが業務効率をどの程度改善できるかを判断し、継続利用や有料版へのアップグレードを検討すると良いでしょう。
スタートアップや個人事業主にとっては、コストを最小限に抑えつつ営業活動を効率化することは重要な活動目標の一つです。
無料SFAツールは初期投資が不要であり、リスクを最小限に抑えながら、営業業務のデジタル化を進めることができるため、こうした企業や事業主にとって最適なソリューションといえます。
特に、スタートアップや個人事業主では、一人で複数の役割をこなすことが多く、営業管理に手間をかける余裕がない場合があります。無料SFAを導入することで、顧客情報の管理や営業活動の進捗管理を自動化し、手動で行っていた作業を削減することができます。
活用方法としては、まずは顧客データベースの一元化や営業の進捗管理機能を使って、営業プロセスを整理することから始めるのが良いでしょう。スタートアップや個人事業主の場合、営業活動に関するデータをしっかりと蓄積し、それをもとに戦略を立てることで、将来的なビジネス拡大に役立ちます。
無料SFAツールは、低コストで営業プロセスを管理できる便利な選択肢ですが、ビジネスの成長に伴い、より多機能でカスタマイズ可能な有料SFAへの切り替えを検討するタイミングがくるでしょう。
ここでは、無料プランから有料プランへの移行を検討する際のポイントについて解説します。
将来的な成長を見越して、SFAの有償プランの契約を考えることは非常に重要です。無料プランでは機能が制限されていることが多く、ビジネスが拡大するにつれて、データの蓄積と活用の基盤を整えるためには、有償プランの導入がおすすめです。
特に、顧客データや案件データは企業にとって貴重な資産であり、ビジネスの成長には、早期にしっかりと営業プロセスを整えてデータを蓄積することが欠かせません。
SFAの無料プランでのスタートはコストを抑える上で有益ですが、将来的なデータ活用やプロセスの最適化を見越した場合、初期段階から有償プランへの投資を検討する必要があります。
有償プランでは、自社の営業プロセスに合わせたカスタマイズが可能であり、機能の追加やプロセスの最適化が実現できます。これにより、業務の効率化や柔軟な対応が可能になり、データの蓄積と分析がより深く行えるようになります。
例えば、複数のチームや部門間でのデータ共有や高度なレポート機能など、ビジネスのニーズに応じたカスタマイズが可能です。小さな規模でのスタートから始めることで、将来的な拡張性やカスタマイズの幅を持つ有償プランへの移行がスムーズに進むでしょう。
さらに、有償プランには安価なものから高額なものまで多くの選択肢があり、ビジネスの規模やニーズに応じて最適なプランを選ぶことができます。事業の拡大に合わせてプランをアップグレードすることで、コストを効率的に管理しながら必要な機能を利用することが可能です。
SFA(営業支援ツール)は、営業活動の効率化や成果向上を支援する重要なツールです。
多くのサービスでは、無料版と有料版が提供されており、無料SFAツールは基本的な機能を備え、コストを抑えながら利用できます。一方で、有料SFAツールはより多機能で充実したサポート体制を備えています。
営業の人数が1〜2人と少ない企業や、SFAツールの使い勝手を試してみたい企業、スタートアップや個人事業主には、無料SFAの利用が推奨されます。ただし、長期的なビジネス成長や効率化を考えると、有料プランへの移行が有益です。
無料SFAと有料SFAの違いを把握することで、自社のニーズに合った最適なツールを選ぶ際の参考になるはずです。
データ活用の基盤をしっかりと整え、ビジネス規模に応じたプラン選択を行い、市場の変化やビジネス成長に柔軟に対応しましょう。
渋谷 真生子
株式会社100(ハンドレッド)のマーケター。新卒でグローバルヘルスケア企業で営業を経験し、セールスフォースにてBDRとして地方企業の新規開拓に携わる。コロナ渦でインバウンドマーケティングの重要性を実感し、アイルランド ダブリンにあるトリニティカレッジの大学院にてデジタルマーケティングの学位取得し現在に至る。最近はかぎ針編みにハマり中。
ビジネスの成長プラットフォームとしての魅力はもちろん、
HubSpotのインバウンドマーケティングという考え方、
顧客に対する心の寄せ方、ゆるぎなく、そしてやわらかい哲学。
そのすべてに惹かれて、HubSpotのパートナー、
エキスパートとして取り組んでいます。
HubSpotのこと、マーケティング設計・運用、
組織の構築など、どんなことでもお問い合わせください。