ホームページの運営において、ドメインは重要な役割を果たします。
そもそもドメインとは、インターネット上での自社サイトの住所のようなものです。適切なドメインを選ぶことで、ブランドイメージの向上やSEO対策に大いに役立ちます。たとえば、覚えやすく信頼感のあるドメインは、ユーザーの訪問を促進しやすくなります。しかし、ドメインの種類は多岐にわたるため、その中から最適なものを見つけるのは容易ではありません。
そこで本記事では、ドメインの基礎知識や種類ごとの特徴、選定方法、取得にかかる費用、おすすめのドメインサービスについて詳しく解説します。ホームページ作成を検討している方は、ぜひ本記事を読んで、集客力を高めるドメインを選べるようになってください。
ホームページを運営する際には、ドメインの取得が必須です。ドメインは聞きなれた言葉ですが、そもそもドメインとはどのようなものであり、ホームページやサーバーとはどのように異なるのでしょうか。まずは、ドメインの基礎知識について見ていきましょう。
ドメインとは、個々のホームページを識別するために使用される名前のことです。分かりやすく言えば、ドメインはホームページの住所のようなもので、ユーザーが特定のホームページにアクセスするために必要な識別子となります。
たとえば、次のURLを見てみましょう。
https://hubspot.100inc.co.jp/what-people-think-about-hubspot-content-hub
このURLにおけるドメインは「100inc.co.jp」です。このドメインを入力するだけで、私たちのホームページにアクセスできます。URLの構造をさらに詳しく見ると、httpsは「プロトコル」(通信のルール)、hubspotは「サブドメイン」(特定のセクションやサービスを示す)を表します。
適切なドメイン名を選ぶことは、ブランドの認知度を高め、訪問者に対して信頼感を与えるため重要です。
たとえば、自社サイトのドメインが「fhsy34nsj.com」のように複雑であれば、ユーザーの記憶に残りにくく、再訪問してもらえない可能性があります。一方、ブランドを明確に表し、シンプルで覚えやすいドメインを使用すれば、ユーザーに覚えてもらえ、効率よく再訪問を促せるでしょう。
ドメインは一見小さな要素に思えますが、ブランディングにも大きな影響を与える重要要素です。
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ホームページ、ドメイン、サーバーの関係性を理解するには、これらを現実世界の要素に例えると分かりやすくなります。
ホームページは家、ドメインはその住所、サーバーは家が建つ土地に相当します。
まず、ホームページ(家)は、記事や画像、動画などのインターネット上で情報を提供するためのコンテンツの集合体です。次に、ドメイン(住所)は、そのホームページがインターネット上で見つけられるための識別子を指します。訪問者はこの住所を使ってホームページにアクセスします。
そして、サーバー(土地)は、ホームページを保管・配信する場所です。土地が家を支えるように、サーバーはホームページのデータを保存し、インターネットを通じて訪問者にそのコンテンツを配信します。サーバーは、訪問者がホームページにアクセスする際に、必要な情報を提供する重要な役割を担っています。
具体例として、あなたの会社が「example.com」というドメインを持っているとしましょう。ホームページのコンテンツはサーバーに保存され、訪問者が「example.com」にアクセスすると、そのサーバーからコンテンツが提供されます。
このように、ホームページ、ドメイン、サーバーがそれぞれ連携して機能することで、インターネット上で情報を発信するための基盤を形成しています。
ドメインは世界中で一意であり、同じドメイン名を他の誰かが取得することはできません。そのため、希望するドメイン名を取得するには早めの行動が求められます。特に人気のある単語や短いドメイン名は、早く取得されてしまうことが多いです。
たとえば、新しいカフェを開くことを計画しているとしましょう。「bestcoffee.com」などの簡単で覚えやすいドメイン名はすでに取得されている可能性が高くあります。このような状況を避けるために、ビジネスを始める際には、なるべく早くドメイン名を選定し、登録することが重要です。
どうしても欲しいドメイン名が取得されている場合は、諦めて他のドメイン名を考える、もしくは買い取るというアプローチもあります。たとえば、世界最大級のドメインホストGoDaddyでは、ドメインのオークションが実施されています。
出典:GoDaddy
上記画像を見てもわかる通り、人気のドメインは数十万円で売買されることがありますが、これはインターネット上での自社の顔となるドメインの価値を反映しています。
ドメインの取得は「早い者勝ち」であり、適切なドメイン名を早期に確保することは、ビジネスの成功にとって重要な要素となります。将来的にデジタルマーケティングに取り組む可能性が少しでもあるならば、今のうちに自社に適したドメインを確保しておくことがおすすめです。
ドメイン名は、訪問者にとって覚えやすく、直感的に理解できるものが理想です。これは、訪問者が再訪問する際に簡単にアクセスできるようにするためです。
たとえば、あなたのビジネスがコーヒーショップを運営している場合、「coffee.com」や「bestcoffee.com」のようなシンプルで関連性の高いドメイン名が適しています。ユーザーは一目であなたのビジネス内容を理解することが可能です。また、ドメイン名には短く覚えやすい単語を使用することで、訪問者が容易に思い出し、アクセスできるようになります。
ドメイン名を選ぶ際にはいくつかのポイントを押さえておくと良いでしょう。長すぎるドメイン名や意味の分かりにくい言葉を避け、ユーザーが誤って他のサイトにアクセスするリスクを減らすためスペルミスを誘発しやすい名前も避けるべきです。
一方で、競合との差別化を図るため、ユニークでブランド性の高いドメイン名を選ぶことも重要です。基本的にビジネス目的においては、「hubspot.jp」や「starbucks.co.jp」のようにブランド名そのものがドメイン名になっていることが多いです。これによりユーザーに強い印象を与え、ブランドの認知度を高める効果があります。
ドメインは主に、トップレベル、セカンドレベル、サードレベルの3つの階層で構成されています。各種類の特徴を理解することで、自社に適したドメインを選べるようになります。以下では、主要なドメインの種類について詳しく見ていきましょう。
トップレベルドメイン(TLD)は、インターネット上で使用されるドメイン名の最後に位置する部分であり、最も一般的なドメインの種類です。トップレベルドメインは、大きく3種類に分けられ、それぞれ異なる目的や使用条件があります。
分野別トップレベルドメイン(gTLD)
分野別トップレベルドメイン(gTLD)は、特定の分野や用途に応じたドメイン名です。
最も一般的な例として「.com」が挙げられます。「.com」は商業用ドメインとして広く利用されており、企業のホームページに適しています。また、「.org」は非営利団体や組織に使用されることが多く、「.net」はネットワーク関連の事業に使用されることが一般的です。
分野別トップレベルドメインは、特定の国や地域に依存せず、世界中で利用可能です。
たとえば、Appleのドメインは「apple.com」でトップレベルドメインに「.com」を使用していますが、これは商業目的であることを明確に示しています。一方、Wikipedia「wikipedia.org」は非営利団体のため「.org」を使用しており、訪問者にその信頼性を伝えています。
以下に主な分野別トップレベルドメインの種類をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。
国コードトップレベルドメイン(ccTLD)は、特定の国や地域を示すドメインです。
日本を示す「.jp」や、アメリカを示す「.us」、イギリスを示す「.uk」などがあります。国コードトップレベルドメインは、その国や地域に関連するホームページに適しており、ローカルビジネスや特定の地域のターゲットを持つ企業にとって有益です。
たとえば、デジタルカメラをはじめとした光学機器の生産から販売まで行うニコンの場合、世界中の顧客を対象にしたグローバルサイトは「nikon.com」と自社ブランド名と分野別トップレベルドメインを使用しているのに対し、日本国内向けのホームページには「jp.nikon.com」と国コードトップレベルドメインを追加しています。そうすることで、ユーザーは日本向けサイトだと理解したうえで、サイト訪問を行うことが可能です。
国コードトップレベルドメインは、グローバルにビジネス展開をしている場合に有効となります。
属性別JPドメイン(sTLD)は、日本国内で特定の属性を持つ組織や団体に対して割り当てられるドメインです。例えば、「.co.jp」は企業用、「.or.jp」は非営利団体用、「.ac.jp」は教育機関用です。これらのドメインは、その属性に応じた使用条件が設定されており、該当する企業や団体のみが取得できます。
たとえば、日本の企業が「example.co.jp」を使用することで、訪問者に対してその企業の信頼性や専門性を示すことができます。また、大学などの教育機関が「example.ac.jp」を使用すれば、その属性に基づいた信頼性をアピールできます。
分野別トップレベルドメインと類似しているため、「.com」と「.co.jp」のどちらを使用するべきかと悩む方がいるかもしれません。分野別トップレベルドメインは、世界中で幅広く使用されているため、以下のケースで向いています。
一方、日本国内での信頼性を高めたい場合は、属性別JPドメインがよいでしょう。主な属性別JPドメインの種類と特徴は以下の通りです。
セカンドレベルドメインは、トップレベルドメイン(TLD)の前に位置する部分です。たとえば、「example.com」の「example」がセカンドレベルドメインに該当します。
セカンドレベルドメインには企業名やブランド名、サービス名などを反映させることで、そのドメインの識別性を高める役割を果たします。適切なセカンドレベルドメインを選ぶことで、訪問者に対して明確なメッセージを伝えることが可能です。
たとえば、「apple.com」の「apple」は、Apple社を明確に示しています。同様に、「amazon.com」の「amazon」は、Amazon社を示しています。これらのセカンドレベルドメインは短く覚えやすいため、ユーザーにとってもアクセスしやすくなります。
サードレベルドメインは、セカンドレベルドメインの前に配置され、ホームページの構造や機能をさらに細かく分類するために使われます。たとえば、「sub.example.com」の「sub」がこれに該当します。
このようなサードレベルドメインは、ホームページの特定のセクションやサービスを区別するために有効です。
「shop.example.com」はオンラインストア、「blog.example.com」はブログ、「support.example.com」はサポートセンターを指します。この仕組みにより、ユーザーは目的のページに素早くアクセスし、ホームページが提供する多様なサービスを一目で把握できます。
ドメイン名を見ただけでそのページの内容や目的が直感的に理解できるため、ユーザーのナビゲーションが容易になり、快適なウェブ体験が提供されます。
ドメインは、独自ドメインと共有ドメインに分類することも可能です。ここでは、各ドメインの特徴とメリットを見ていきましょう。
独自ドメインとは、企業や個人が独自に取得し所有するドメイン名のことです。たとえば、「example.com」のようなユニークなドメイン名を持つことで、他のホームページと区別できる独自のインターネットアドレスを持つことができます。
企業が独自ドメインを取得すれば、ブランドをアピールし、訪問者に信頼感を与えることが可能になります。たとえば、「apple.com」はApple社の独自ドメインであり、他の企業はこのドメインを使用できません。ユーザーはこのドメインを入力するだけで、直接Apple社のサイトにアクセスできます。
さらに、独自ドメインはウェブサイトのホームページとしてだけでなく、サブドメインやメールアドレスなどさまざまな用途にも利用できます。
このように、独自ドメインはインターネット上での信頼性とプロフェッショナリズムを強化するための重要なツールであり、企業がインターネットでの存在感を確立し、成功を収めるために欠かせない要素です。
共有ドメインとは、ホスティングプロバイダーやプラットフォームが所有するドメインのサブドメインを利用する形態のことです。
たとえば、「yourname.provider.com」のように、プロバイダーのドメインの一部を借りてホームページを運営することになります。独自のドメイン名を持つわけではないため、あくまでプロバイダーのドメインの一部として運営する仕組みです。
共有ドメインのメリットとして、初期コストを抑えられ、設定が容易な点が挙げられます。これは、初期投資を抑えたい場合や短期間のプロジェクトに特に適しています。しかし、共有ドメインの使用により、ブランドの独自性や信頼性が低下する可能性があります。
たとえば、「yourname.provider.com」は、「example.com」と比べてプロフェッショナルな印象を与えにくく、ブランドの信頼性を損なうことがあります。そのため、長期的なブランド戦略やビジネス展開を考える場合は、独自ドメインの取得を検討することが重要です。
共有ドメインは一時的なプロジェクトや予算の制約がある場合には有用ですが、ブランドイメージの強化や信頼性を重視する場合には注意が必要です。
独自ドメインと共有ドメインを見てきましたが、企業がホームページを運用する場合、独自ドメインを取得するようにしましょう。以下では、その理由を詳しく解説していきます。
独自ドメインを持つことで、ブランドの信頼性が大きく向上します。たとえば、企業のウェブサイトが「companyname.com」のような独自ドメインを持つ場合、訪問者に対してその企業の信頼性と専門性を示すことができます。多くの企業が独自ドメインを取得してホームページを運用している理由はここにあります。
独自ドメインを取得すれば、専用のメールアドレスを作成できます。
たとえば、「info@companyname.com」のようなメールアドレスは、「companyname@gmail.com」などのフリーメールアドレスと比較して、顧客に対してよりプロフェッショナルで信頼できる印象を与えます。
独自ドメインを使用したメールアドレスは、ブランドの一貫性を保ち、信頼性を高めるための重要な要素です。結果として、メールの開封率や返信率が向上し、顧客とのコミュニケーションが円滑になります。
独自ドメインを持つことで、サブドメインの設定や特定の部門やサービスごとに異なるメールアドレスを作成することが可能になります。
たとえば、「shop.companyname.com」や「support.companyname.com」のように、特定のサービスやセクションに対して独自のサブドメインを設定することで、訪問者に対してよりわかりやすいナビゲーションを提供することができます。
独自ドメインの取得は、他者によるドメイン占拠の防止にもつながります。
企業名やブランド名を含むドメイン名が他者に取得されてしまうと、ブランドイメージが損なわれるだけでなく、顧客の混乱を招く恐れがあります。独自ドメインを早期に取得することで、このようなリスクを回避することができます
独自ドメインを持つ最大のメリットの一つは、サーバーを変更する際にもサイトのURLが変わらないことです。
たとえば「www.example.com」というURLをユーザーが覚えている場合、サーバーが変わっても「example.com」の部分はそのままなので、ユーザーは迷わずアクセスできます。URLが変更されると、ユーザーが誤ったアドレスを入力してしまい、サイトにアクセスできなくなるリスクがありますが、独自ドメインならその心配がありません。
また、ホスティング会社の変更やサーバーのメンテナンスを行う際も、独自ドメインを持っていればスムーズな移行が可能です。ドメインの変更が不要なため、作業が簡略化され、ユーザーの混乱も避けられます。
SEO対策を行う上で、ホームページのURLの変更は可能な限り避けるべきです。URLが変わると、検索エンジンは新しいページと認識し、これまでの評価を引き継がなくなってしまいます。
共有ドメインを使用している場合、サーバー移行時にドメイン自体が変更される可能性があります。たとえば、WordPressの無料ブログなどで「example.wordpress.com」のようなドメインを使っていた場合、有料サーバーに移行する際には、ドメインが「example.com」のような独自ドメインに変わります。その際、全てのURLを書き換える必要があり、これまでのSEO評価が失われてしまうのです。
一方、独自ドメインを使用していれば、サーバーを変更してもドメイン部分のURLは変わりません。適切に301リダイレクトを設定することで、検索エンジンは既存のインデックスを引き継ぎます。これにより、SEO対策の成果を維持することができます。
ここでは、独自ドメイン取得にかかる費用を詳しくご紹介します。取得および継続にはいくつか費用がかかるため、適切に理解をしたうえで、独自ドメインを所得するようにしましょう。
ドメイン料金は主に以下の3つの要素から構成されています。
多くのレジストラでは、初年度の登録料金を割安にしています。一方、2年目以降の更新料金は同額もしくは高額の金額となります。
また、ドメインに付随するオプションサービスの有無で、トータルコストが変わってきます。プライバシー保護やメール転送、SSL証明書の追加は、セキュリティやブランディングに重要です。必要に応じてこれらのサービスを検討し、利用しない場合は基本プランを選ぶと良いでしょう。
ドメインを取得する際は、まずは登録費用が発生します。登録費用は、ドメインの種類と希望する文字列によって異なります。
たとえば、一般的なトップレベルドメイン(TLD)である「.com」や「.net」は比較的低価格で提供されることが多いです。一方、特定の用途や地域に特化したドメイン名「.shop」や「.tokyo」などは、一般的なドメイン名に比べて高額になる場合があります。
さらに、プレミアムドメインと呼ばれる人気の高いドメイン名は、取得に非常に高額な費用がかかることが珍しくありません。
人気のドメインサービス「お名前ドットコム」と「MuuMuuDomain」を参考に、主なドメインの平均費用を出してみました。
この表を見てもわかる通り、一般的なドメインの取得費用は高価ではありません。ただし、実際にかかる取得費用は、取得希望の文字列にもよります。たとえば、覚えやすく短い文字列はプレミアムドメインとみなされることが多く、この場合「.co.jp」でも登録費用が10万円以上かかることは珍しくありません。
ドメインは取得後も、継続的に費用がかかることを理解しておく必要があります。以下に、取得後に発生する主な費用をご紹介します。
更新費用は、ドメインの有効期限を延長するために毎年支払う費用です。
多くの場合、初年度の登録費用と同額または若干高く設定されています。更新を怠るとドメインが失効し、他者に取得されるリスクがあります。そのため、ほとんどのドメインレジストラは自動更新オプションを提供しており、これを利用することで、更新忘れを防ぐことができます。
移管費用は、現在契約しているドメイン管理会社から、別の管理会社へドメインを移動する際に発生する費用です。これは一度きりの費用であり、通常は1,000円から3,000円程度です。
ドメイン移管には一定の手続きが必要であり、これには現在のレジストラからの承認が必要です。移管プロセスは数日から数週間かかることがあり、その間はドメインの管理に注意が必要です。
独自ドメインの中には、「.xyz」や「.tk」といった無料で取得できるものも存在します。無料ドメインはコストを抑えるために魅力的に見えるかもしれませんが、以下のようなデメリットがあります。
まず、無料ドメインは登録費用が発生しない一方で、更新費用が高額になるケースが多々あります。中長期的に見た場合、無料ドメインの総コストは有料ドメインと同等、あるいはそれ以上になる可能性があります。
また、無料ドメインは一般的ではなく、ユーザーにとって見慣れないことが多いため、プロフェッショナルな印象を与えにくいです。その結果、顧客の信頼を得るのが難しくなります。
このようなデメリットを考慮すると、無料ドメインは一時的なコスト削減には有効かもしれませんが、長期的には有料の独自ドメインを取得する方が望ましいでしょう。ビジネスの信頼性とプロフェッショナリズムを高めるためにも、有料ドメインの選択をおすすめします。
ここでは、独自ドメインの取得手順をわかりやすくご紹介します。
まずは、自社に適切なドメイン名を決めましょう。ドメイン名は、ブランドを代表する重要な要素であるため、慎重に選ぶ必要があります。ドメイン名を決める際には、以下のポイントを考慮してください。
訪問者が簡単に覚えられるような短くてシンプルな名前が理想です。複雑なスペルや長すぎる名前は避けましょう。
ドメイン名には、企業名やブランド名、提供するサービスに関連するキーワードを含めることが有効です。これにより、訪問者が一目でビジネスの内容を理解しやすくなります。
ドメイン名は長期間使用することを前提としているため、将来的なビジネスの拡大や変更にも対応できる名前を選ぶことが重要です。
また、必ずしも希望するドメイン名を取得できるとは限らないため、この段階で3〜5つほど候補を出しておくようにしましょう。
希望するドメイン名が決まったら、次にそのドメイン名が既に他者によって登録されていないかを確認します。このプロセスはドメインレジストラ(ドメイン登録サービス)を通じて行います。実際に確認手順を見ていきましょう。
出典:お名前.com
まずは、ドメインレジストラの公式サイトにアクセスします。今回はGMOが運用する「お名前.com」で進めていきます。取得を希望するドメインを入力して、検索してみましょう。
利用可または不可のドメイン一覧が表示されました。なお「メール通知」とは、ドメインが開放された際に通知が送られるシステムのことであり、現在は利用できません。
たとえば、「coffee.tokyo」が候補の場合、このドメインは使用できないため、別のドメイン名を考えるか、「.site」や「.blog」のように登録可能なほかのトップレベルドメインを検討することが必要です。
希望するドメイン名が利用可能であることが確認できたら、そのドメイン名を登録します。先ほどの続きで、「coffee.site」でドメインの登録へと進んでみましょう。
カートに追加して、料金確認画面へ進むと、上記画面が表示されました。登録時にかかる合計費用は約113万円です。短く覚えやすいドメインながらも、いまだに利用可能状態になっている理由は、この高額な登録費用にあるでしょう。なお、ドメイン更新料金は登録料金と同額のため、毎年約113万円の維持費がかかります。
このドメインに毎年113万円払う価値があると判断した場合は、このまま購入手続きへと進みます。
高額だと感じたら、ほかのドメイン名を試してみましょう。傾向的に、ドメイン名の具体性を高めるほど、料金は安価になります。たとえば、「colombiancoffee.co.jp」の登録費用は約5千円、「colombiancoffee.tokyo」なら100円という結果になりました。
理想は、シンプルで分かりやすいドメイン名を選択することですが、予算が足りない場合はドメイン名の具体性を高めてみるとよいでしょう。
ドメインの登録の際には、名前や住所、連絡先などの基本情報を入力し、初年度の登録費用を支払います。ドメインレジストラからの確認メールを受け取ったら、登録の完了です。
ドメインを購入した後は、適切な設定を行う必要があります。手順は以下の通りです。
これでドメインがホームページとリンクされ、インターネットでアクセスできるようになります。
また、必要に応じて、メールやサブドメインの設定も行いましょう。メール設定では、独自ドメインのメールアドレスを作れます。サブドメインでは、特定の部門や機能に専用ドメインを付与できます。
ドメインは取得後も定期的に更新が必要です。ドメインの有効期限を確認し、期限が切れる前に更新手続きを行いましょう。更新を怠ると、ドメインが失効し、他者に取得されるリスクがあります。
多くのドメイン登録サービスでは自動更新の設定が可能で、これを利用することで更新忘れを防ぐことができます。
ドメインを取得するためには、信頼性が高く、使いやすいドメイン登録サービスを利用することが重要です。ここでは、特におすすめのドメイン登録サービスをそれぞれの特徴やサポート体制とともに紹介します。
出典:お名前ドットコム
お名前ドットコムは、1999年にサービスを開始して以来、国内最大級のドメイン登録サービスとして広く知られています。
多様なドメイン種類を提供しており、一般的な「.com」や「.net」をはじめ、特定の国や地域、業界に特化したドメインも豊富に取り扱っています。そのため、ビジネスのニーズに応じた適切なドメインを選択できるでしょう。
また使いやすいインターフェースは、初めてドメインを登録するユーザーにも優しく設計されており、簡単に手続きを行えます。24時間365日のサポート体制が整っており、電話やメール、チャットを通じていつでも質問や問題に対応してくれる点も大きな魅力です。
オプションでは、ドメインのプライバシー保護やSSL証明書の提供などを利用できます。
出典:MuuMuuDomain
MuuMuuDomainは、人気の「.com」が399円から取得できるドメイン登録サービスです。
一般的なドメインに加えて、ユニークなトップレベルドメインも多数取り扱っており、クリエイティブなドメイン名を求める方に最適です。料金設定もリーズナブルで、初期登録費用や更新費用が比較的安価であるため、コストパフォーマンスに優れたドメインを見つけられるでしょう。
人気ドメインとサーバー契約を一緒にすることで、ドメインの取得費用や更新費用が永久無料になるのも特徴です。
出典:エックスサーバー
エックスサーバーは、高速で安定したサーバー環境を提供することで有名ですが、ドメイン登録サービスも提供しています。
取り扱いドメインの種類は、それほど多くはありません。基本的なドメインが多いですが、「.com」や「.jp」が1円からなど、登録料と更新料が安価です。
またエックスサーバーでドメイン登録をするメリットは、ドメイン管理だけでなく、ウェブホスティング、メールサービス、セキュリティオプションなどを一元管理できる点でしょう。エックスサーバーの強みは、その高速で信頼性の高いサーバー環境にあります。
ホームページの表示速度や稼働率にこだわるサーバー環境が用意されており、高速で大量アクセスに強いホームページを構築できます。また、WordPressに特化した便利機能や無料独自SSlなど便利な機能も豊富です
各プランに永久無料の独自ドメインが付帯されているため、ドメインとサーバーを一括で選びたい方に向いています。
出典:CPI
CPIは、KDDIグループが運用するドメイン登録サービスです。特に法人向けに強いサポート体制を持ち、高い信頼性を誇っています。
CPIはサーバーをメインサービスとしており、法人利用率は95%にもなります。大容量・高速回線のサーバー、ホームページの構築から運用に必要な豊富な機能、セキュリティ機能など企業のホームページ運用に必要なものが備わっています。
また、専任のアカウントマネージャーが付き、きめ細やかなサポートを受けることができるため、法人ユーザーにとって魅力的です。
ドメインの取得費用は、「.jp」で8,800円、「.ne.jp」で22,000円と安くはありませんが、信頼性が高く、サポート体制が充実しているサービスを利用したい企業には向いています。
ホームページのドメインは、インターネット上の住所のようなものであり、ブランディングや信頼性を高める重要な要素です。
ドメインには独自ドメインと共有ドメインの2種類がありますが、ビジネス目的には独自ドメインの取得をおすすめします。コストがかかるものの、プロフェッショナル性の向上や専用メールアドレスの取得、容易なサーバー変更など、さまざまなメリットを得られます。
ドメインは早い者勝ちですので、将来的に自社ホームページを開設する可能性が少しでもあるなら、今からドメインだけでも取得しておくことを検討してみてください。
渋谷 真生子
株式会社100(ハンドレッド)のマーケター。新卒でグローバルヘルスケア企業で営業を経験し、セールスフォースにてBDRとして地方企業の新規開拓に携わる。コロナ渦でインバウンドマーケティングの重要性を実感し、アイルランド ダブリンにあるトリニティカレッジの大学院にてデジタルマーケティングの学位取得し現在に至る。最近はかぎ針編みにハマり中。
ビジネスの成長プラットフォームとしての魅力はもちろん、
HubSpotのインバウンドマーケティングという考え方、
顧客に対する心の寄せ方、ゆるぎなく、そしてやわらかい哲学。
そのすべてに惹かれて、HubSpotのパートナー、
エキスパートとして取り組んでいます。
HubSpotのこと、マーケティング設計・運用、
組織の構築など、どんなことでもお問い合わせください。