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HubSpotは使いづらいのか?HubSpot CRMの評判、導入に失敗するケース、使いこなすために必要なことまで解説!

ブログ記事_バナー (1)HubSpotは使いづらいのか?HubSpot CRMの評判、導入に失敗するケース、使いこなすために必要なことまで解説!

2020年に新型コロナウイルス感染症が発生した後、多くの企業がSaaSツールを導入しデジタル化を促進しようとしました。しかし、SaaSを導入したが、社内で利用されない、定着しないという課題を感じられている企業も多いのではないでしょうか。実際にある調査では、SaaS導入後の課題として72.9%が「ユーザーへの定着化」と答えました。具体的な課題として、「操作方法を理解していない」、「実務への効果や意義を理解していない」が多く挙げられました。

社内でシステムを定着化させるのは容易なことでありません。明確な目的意識と社内での継続的なトレーニング、定期的な活用の見直しなどが必要になります。また導入する際にUIを確認して導入することも多いのではないでしょうか。

HubSpotは世界で多くの企業に利用されている、統合型CRMツールを提供しています。海外製品であるため使いづらいのではないか?と導入前に懸念をされる方もいるのではないでしょうか。本記事では、HubSpotは使いづらいのか口コミを検証し、導入のメリットデメリット、使いこなすために必要なことまで解説していきます。

HubSpotとは

HubSpot社は2006年、「インバウンド」の理念を掲げて米国マサチューセッツ州で創業しました。「消費者は企業に邪魔されることは望んでおらず、ただ支援されたいと思っている」というインバウンド思想の根底にある考え方をベースに、HubSpotが開発・提供されています。

HubSpot社が提唱するインバウンド手法とは、購入プロセスのあらゆる段階にいる顧客との間に、有意義で長続きする関係を築き上げることで組織やビジネスの成長につなげていく手法のことです。

ここでは、HubSpotとは何か、無料のHubSpot CRMや製品群について見ていきましょう。

HubSpotとは

HubSpot ミッション

出典:HubSpot|ビジネスの成長をサポートするために

HubSpotとは、CRMプラットフォームを基盤に企業のマーケティング、営業、カスタマーサービス業務を支援するツールを統合したクラウド型ソフトウェアです。従来のマーケティングツールやCRMシステムとは異なり、HubSpotを導入すれば優れた顧客体験を提供するために必要なツールがすべて揃っています。

CRMプラットフォームとは、顧客とのやり取りにまつわるすべての情報を集約・データベース化して一元管理できる高機能なツールの基盤となる環境です。リードを追跡できるほか、購入プロセスのどの段階にいるかを明確に把握できるので、顧客に対して適切に対応できるようになります。

HubSpotの特徴は一元的に顧客管理が可能になる点はもちろん、コミュニケーションや営業活動を発展させていく際のガイドラインとなるくらい、インバウンド思想をもとにしっかりと構築されている点です。

インバウンド手法をもとに、インバウンドマーケティングを実践したいならHubSpotを導入しましょう。インバウンドマーケティングとは、企業が売り出したい製品やサービスについてコンテンツを作成し、潜在顧客から価値あるものとして見つけてもらうビジネス手法を意味します。つまりHubSpot社は、購入の段階を「待ちの姿勢」で臨むよう企業に促しているのです。

そのためHubSpot社では、インバウンドマーケティング戦略の活用を推奨しています。HubSpotの導入にあたっては、ITツールの導入という認識だけでなく、戦略の策定がビジネスの成長に不可欠だという認識も必要になるのです。

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HubSpotとは?多くの企業で活用されているHubSpotは何ができるのか?製品群や機能、料金、メリットなどわかりやすく解説!

 

無料のHubSpot CRMとは

HubSpotでは、5名ユーザーまでにビジネスの成長基盤構築に役立つ「無料CRM」を提供しています。最大100万件のコンタクトを登録でき、ユーザー数とストレージ量は無制限となっているほか、利用期間の制限もないために永久に完全無料で利用可能です。

無料CRMにもHubSpotが提供するマーケティング、営業、カスタマーサービス、オペレーションの各ツールが統合されているために、無料の範囲でも驚くほどさまざまな機能が搭載されています。中でも主要な機能は、次のとおりです。

  • コンタクト、取引、タスクの管理
  • Eメールのトラッキングとエンゲージメント通知
  • Eメールのテンプレート作成とスケジュール設定
  • ドキュメント共有
  • ミーティングのスケジュール設定
  • ウェブチャット
  • 見積書の作成

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HubSpotはどこまでが無料なの?無料版と有料版の違いや事例、導入方法などをわかりやすく解説!

HubSpotの製品群

HubSpot 製品群

出典:HubSpotが選ばれる理由とは?

HubSpotのCRMプラットフォームには、Hubと呼ばれる5つの製品群が用意されています。HubSpotにおいては、このCRMが5つの製品すべてのデータの土台になっている点が大きな特徴です。

ビジネスニーズや成長に合わせて必要な製品を組み合わせることで、優れた顧客体験を創出できるようになります。利用可能な5つの製品群は、次のとおりです。

  • Marketing Hub:インバウンドマーケティングに特化したツール。リードを創出して、顧客へと転換するために必要な機能がそろっている
  • Sales Hub:営業サイクルの短縮と成約率の向上を可能にするツール
  • Service Hub:顧客サービスとサポートの向上をして、優れた顧客体験の提供を目的としたツール
  • CMS Hub:ウェブサイトを構築・管理する拡張性の高いコンテンツ管理システム
  • Operations Hub:データの連携や整理、ビジネスプロセスの自動化など業務全体の効率化を目的としたツール

ビジネスの成長に合わせて、高度な機能を追加できるように「Starter」「Profesional」「Enterprise」といった料金プランが用意されています。自社のニーズに合わせた最適なプランを選定しましょう。

またオープンAPIや多数の公式連携を利用して外部のアプリケーションと連携することで、優れた顧客体験を提供するために必要とされる「データの一元化」を、HubSpotなら容易に実現できます。

HubSpotに関するポジティブな評判、口コミ例

ここでは、HubSpotを実際に利用しているユーザーからの評判をポジティブなものとネガティブなものに分けて紹介します。口コミはIT ReviewG2から抜粋しています。

無料スタートできてDXを進めたい企業におすすめ

 

無料版で顧客管理の他、ステータス管理なども行える。またhubspotのロゴが入ってしまう、件数上限があるという制約付きではあるが、メールマガジンやWEBトラッキング機能、LP作成機能なども使用可能なため、ホットリードの育成&管理も行えるというのは、DXを進めたいがなかなか予算承認が降りないという事業者のスタート時に最適。またメールマガジンのメールもHTMLを打つ必要なく、ドラック&ドロップでできるため、知識が少ない中でも運用を始められる。」引用:IT Review

 

無料の範囲でも驚くほどさまざまな機能が使用できます。顧客管理に必要な枠組みはこちらの想定を超えて揃っているため「これだけできて無料で良いの?」と最初に触ったときには驚きました。
顧客とのコミュニケーションにしても、営業活動にしても、Hubspotの仕様に従うことが指針になるため、社内に明確な指針がなく、これから取り組んでいきたい方には最適だと思います。」引用:IT Review

 

顧客管理に必要な機能は一通り無料で使える点。
フォームの生成・セグメントごとのメール送付・Gカレンダー連携してのmtg調整・Gmail連携してのメール履歴の自動蓄積・slack等のチャット連携、、、無料で上記利用しています。使わない理由が見つかりません。」引用:IT Review

 

MAやSFA初心者でも使いやすいUI

機能と費用のバランスが一番良いツールです。他のMAツールと比較しても機能の見劣りはないですし、UIが良い点が大きな特徴です。」引用:IT Review

 

顧客管理自体はHubspotCRMのみで充分。より高価なツールでも顧客管理を目的とした時にできることはあまり変わらない。かつ、UIがマウス操作中心で使えるようなものになっておりCRM初心者にも優しい。引用:IT Review

 

複数のCRMツールを使ってきた中で一番UIが良く、直感的に操作ができる。最大手のツールに比べると機能面で足りないところがあるとは思われるが相当使い込まない限りでは不満点は出てこないと思う。」引用:IT Review

 

情報の分断をなくし、組織全体で顧客情報を共有できる

HubSpotでは、会社内のユーザーに基づいて情報を格納する複数のシステムではなく、最初の連絡から最初の販売まで、およびその間のすべてのやりとりまで、連続ファイルを維持することができます。これにより、生産性が向上し、複数の部門ではなく一貫性のあるチームの感覚が高まり、他の部門のユーザーが通信できるようになりました。」引用:G2

「事業活動に関わる、マーケティング(MA)・セールス(SFA)・カスタマーサービス(CRM)などがワンストップで利用できます。リード獲得からナーチャリング、セールスプロセスの明確化、アフターフォローまで、一元管理ができるため重宝しています。Gmailとも連携ができるため、G SuiteでCRMを導入しようと考えていた時、大げさにならないシステム導入を考えた結果こちらを使用しています。無料でお試しできるため、納得してから導入可能です。」引用:IT Review

HubSpotはさまざまな機能が用意されており、顧客情報管理以外にも多用途で使える大変便利なサービスです。無料でスタートできるため、リスクを最小限に抑えスモールスタートを実現できます。UIも非常にシンプルでわかりやすいため、今までCRMやSFAといったSaaSツールに馴染みのない方でも抵抗感なく始められるのではないでしょうか。

HubSpotに関するネガティブな評判、口コミ例

日本語が不自然なことがある、日本語ドキュメントが少ない

自社のビジネスにおいては今のところ改善要望はあまり無いが強いて言えば英語表記になっているものをGoogleChromeが翻訳しているためたまに変な日本語になる時がある点。」引用:IT Review

UI上の単語やFAQの説明になじみのないカタカナ語が頻出し、なれるのに時間がかかる点。日本法人にもカスタマーサクセスの部署ができたようなので、今後に期待したい。」引用:IT Review

日本語のドキュメントが少ないです。グローバルな製品なので仕方ないことかもしれませんが、もう少し充実してもらえると、ローリテラシーな企業での活用も進みそうです。」引用:IT Review

 

機能が多く製品アップグレードの頻度も高い

外資系のサービスにはよくある事かもしれませんが、どんどんサービスがアップデートされすぎて、時々知らないうちに機能が変わっていることがある(カスタマーサポートの方ですら知らなかったということがあった)。」引用:IT Review

アップデートが頻繁に実施されているのはポジティブなのですが、それによってガラッとUIが変わってしまうことがあり、かつ、場合によってはそれが使いづらかったりするので、留意が必要かと思います。」引用:IT Review

 

 分析機能が使いづらい

Hubspot CRMの改善してほしいポイントは、分析機能が弱いことです。例えば、特定のキャンペーンやソースからのリードの数を簡単に把握することができないため、マーケティングチームはリードを追跡し、キャンペーンの効果を最適化するのに時間がかかっています。また、ダッシュボードのカスタマイズ性が低く、結局他のBIツールで分析しなければなりません。」引用:IT Review

ダッシュボードはデザイン面での改善ができればと思います。また解析など付加的な機能を追加すればさらに洞察を得られると思います。」引用:G2

HubSpotのネガティブな口コメを見ると、米国発というHubSpotの特性上、違和感のある日本語や概念も登場するために、どうしても使いづらいと感じる方がいるということがわかりました。しかしHubSpotはUIも分かりやすくサポート体制も充実しているので、初心者の方でも試行錯誤しながら十分に使いこなせるようになるでしょう。

HubSpotの導入に失敗する企業の特徴とは

HubSpotをなんとなく便利そうだからという理由で導入してしまうと、使いこなせずに「失敗した……」と感じてしまうかもしれません。使いづらいと感じる背景には、どのような要因があるのでしょうか?

ここでは、HubSpotの導入に失敗する企業の特徴を4つご紹介します。

社内の体制が整わないまま導入を進めてしまう

HubSpotに限らずCRMやSFAなどの社内で活用をする必要があるSaaSツールを導入するには、社内の導入・運用体制の構築が非常に重要です。

誰が運用を促進するのか、プロジェクトリーダーは誰か、経営層からの理解は得られているかなど事前の調整が不十分だと、導入後にHubSpotが活用されず失敗に終わってしまうでしょう。

そこでHubSpot導入による目標達成に向けて、組織全体でしっかりとしたコミットメントを形成するのがおすすめです。継続的に取り組むためにも人的リソースを確保したり、行動計画を立てたりすることも必要になります。HubSpotを確実に運用していくためのプロジェクトチームを立ち上げるなど、社内の体制を整えてから導入しましょう。

社内のデータ品質と整合性が取れていない

社内のデータ品質の低さが、HubSpotが役に立たないと感じる原因となることを知っておきましょう。そこでHubSpot導入の際の設計を綿密に行うことでエラーを未然に防ぎ、社内のデータベースの整合性を保ちながら最新の状態に保つことが非常に重要です。

HubSpotによって顧客データを活用することで、企業が成長していくために必要なより良い顧客体験を提供できるようになります。しかし入力ミスや統一されていないバラバラのデータフォーマットのために社内のデータ品質が低いと、HubSpotに搭載されている機能を最大限に活用できなくなり、役に立たないと判断されてしまう要因になります。

また顧客情報や案件情報を常に最新の状態に保つためには、HubSpotへの情報入力もおそろかにできません。しかし日々の業務に追われてしまい、現実には情報入力を徹底できておらずHubSpotを使いこなせていない企業も多いです。そこで、最低限必要な情報入力を必須とするような仕組みづくりも必要になります。

面倒でも情報入力をしっかりやり切ることで、HubSpotの強みをしっかり活かせるようになるでしょう。

社内に明確に定義されたマーケティング&セールスプロセスが存在しない

営業活動のプロセスは、センスのある営業担当者が編み出したアナログな手法に頼っている企業も多いのではないでしょうか?HubSpotをうまく機能させるために必要なものは、目標達成までに担当者が意図的に取り組む戦略的な工程です。

マーケティングプロセスやセールスプロセスと呼ばれる工程が定義されていなければ、HubSpotに搭載された機能を有効活用できません。そこでHubSpot導入が決定した際には、今一度社内でマーケティングプロセスやセールスプロセスを明確に定義することをおすすめします。

明確な導入目的やゴールがない

HubSpotだけではなくツール全般に共通する点になりますが、ツール導入にあたって自社に最適化した設計ができていないために、うまく使いこなせないことがあります。この最適化した設計には、導入目的、解決したい課題や効率化すべき作業とは何かを明確にすることが必要です。

導入前に優先的に改善したい点や目指すゴールを社内で再確認しておくことで、HubSpotのアカウント設計をスムーズに進められるようになります。

またHubSpot導入により顧客情報の全社での共有や社内での効率的な連携を可能にしてこそ、すぐれた顧客体験を提供できるようになります。効果をいち早く実感したい場合には、ツールを効果的に使った戦略、施策、体制を築くところから、HubSpotパートナー企業による支援を受けることも検討しましょう。

HubSpotの導入メリット

公式サイトによると、世界120か国以上で18万社(2023年10月時点)を超える企業がHubSpotを活用しています。ここでは、CRMプラットフォームであるHubSpotの導入メリットについておさらいしてみましょう。

直感的なUI

すぐれたUIはCRM、SFA利用の定着につながるので、ツールの選定時には非常に重要なチェック項目です。HubSpotのUIは理論立てた明確なルールの上で設計されており、全体を通して統一性があります。操作のルールを予測しやすいために、初めて触る方でも迷いにくい点がメリットです。

外資系のツールでよく見られるのが、会社の買収を行い製品ラインナップを拡充させるケースです。この場合だと製品間のUIがバラバラで統一感がないといった問題が生まれます。しかし、HubSpotは全ての製品を自社で開発しているため製品間のUIが統一されているのも大きなメリットです。

無料機能を提供している

HubSpotでは、無料CRMを提供している点が大きなメリットです。HubSpotの無料CRMは、利用期限の定めのあるトライアルではありません。最大100万件のコンタクトを登録でき、ユーザー数やデータ容量は無制限で、ビジネスの成長に必要な全機能を最大5ユーザーまでであれば登録後は無料で使えます。

そのため、リスクなくスモールスタートが可能になります。有償版ではより先鋭的なツールを利用できるので、いつでも好きなタイミングで、必要な機能のみを追加できます。

また新たにITツールを導入する際には、従業員へのヒアリングを行った上で現場が使いやすいツールを選択することが多いでしょう。HubSpotならいつでも無料で試験的に使い勝手を試せるために、実際に利用する現場とのミスマッチを防ぐことが可能です。

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統合型のCRMである

HubSpotは、部門別ではなく部門横断的な顧客管理を可能にする統合型CRMです。Hubspot CRMプラットフォームはマーケティング、営業、カスタマーサービス、コンテンツ管理の業務に必要なツールを備えているために、組織全体でさまざまな業務を一元管理できるようになります。

部門間の連携やデータの統合がスムーズなので、顧客とより深い関わりを築けるようになるのです。顧客の連絡先に加えて、過去の取引および問い合わせの履歴など、あらゆるチャネルから収集した顧客情報をすべて1つの画面で確認できるようになります。

近年ではマーケティングに活用されるチャネルや媒体の変化が激しいためにつながりが分断されやすく、効果的に顧客と有意義なつながりを築くにはHubSpotのような統合型CRMが欠かせません。従来のように購買履歴はもちろん、SNS、LP、営業電話、カスタマーサービスでのやり取りから得られた情報を統合して管理できるようになるため、より正確な顧客像を把握できるようになります。

さらに近年では、データの同期や機能の連動を可能にし、複数のアプリケーションを利用するアプリ連携の開発にもHubSpotは注力しているのです。アプリ連携によってあらゆるデータの一元管理や属人的オペレーションの排除はもちろん、必要な機能を好きなタイミングで容易に拡張できます。

HubSpotの導入によって連携と一元管理が進めば、ビジネス環境の変化にも迅速に対応しながら、組織が一体となって優れた顧客体験を提供できるようになるでしょう。

HubSpotの導入デメリット

HubSpot導入にあたって、どのようなデメリットがあるのでしょうか?ここでは、デメリットを2つご紹介します。

カスタマイゼーションに制限がある

HubSpotはさまざまな製品アップデートがなされており、容易に拡張できることで知られています。たとえばカスタムオブジェクトを使用することで、規定オブジェクト以外のデータをプロパティとして設定できるために、自社の業種や業務フローなどに合わせて自由に管理項目を増やせるのです。

しかし、Salesforceなどと比べると、カスタマイゼーションに弱い点は否めません。「特殊な業界+大企業」のように複雑なニーズを抱えているケースでは、思ったようにHubSpotをカスタマイズできない可能性があります。

一方、Salesforceは非常に柔軟にカスタマイズできるために、精度の高い予測機能とレポートダッシュボードを構築可能です。ただしこれらの高度な機能を使いこなすことは容易ではなく、時間が経過するにつれシステムの変更や微調整が難しくなることが考えられます。

無料CRMだけでは機能に制限がある

HubSpotには無料CRMが用意されていますが、当然のことながら使える機能には制限があります。

無料CRMにはHubSpotのロゴが付いているので、使い勝手を試す、または創業当初のみ活用するといった使い方が良いでしょう。ビジネスの成長に合わせて有料プランへアップグレードし、高度な機能を駆使してさらなる成長を目指すのがおすすめです。

各施策の運用に役立つマーケティングやヘルプデスクの自動化、SEOのパフォーマンス分析やA/Bテストの実行などは、Professionalプラン以上を契約する必要があります。またワークフローを作成すれば、特定の条件を満たした際に自動的にアクションを起こせるようになるのでおすすめです。効果的なパイプライン管理に有効なワークフロー機能も、Professionalプラン以上が必要になります。

HubSpotを使いこなすためには

HubSpotの導入を検討している方の中には、HubSpotは使いづらいのではないかと感じていて、導入をためらっている人も多いのではないでしょうか?HubSpotアカデミーの無料コースやナレッジベースで学ぶという方法もありますが、特徴が異なるため使い分けが大切です。

ここでは、HubSpotを使いこなすために必要なことを3つご紹介します。

 

社内教育とトレーニングを行う

HubSpotは、SaaSと呼ばれる製品の一種です。SaaSとはネットワーク上でアクセス可能なクラウド上のアプリケーションであり、ベンダー側で新しい機能の追加やセキュリティ対策を実施するという特徴があります。そのため製品アップデートが常に行われるというSaaS製品の特長上、導入時だけではなく継続したトレーニングを実施していく必要があるのです。

導入後の学習は、できるだけ費用をかけない方法として、HubSpot社が提供する無料コンテンツの活用が挙げられます。どのような目的でHubSpotを利用するのかを明確にしてから、実際にHubSpotを操作したり無料コンテンツを利用したり、試行錯誤しながら覚えていくのがおすすめです。

またパートナー企業ではトレーニングの実施や操作代行、業務の中での活用支援など、HubSpotを使いこなすサポートを提供しています。費用は発生するものの、パートナー企業から直接ノウハウを吸収できるので最速で使いこなせるようになるでしょう。

HubSpot内のデータ品質を担保する

HubSpotを使いこなし役に立つツールであると実感するためには、HubSpot内の「データの品質」が重要な鍵を握ります。企業内でのデータ活用は盛んになる中で、データ量は増え続け、さまざまツールを活用する中でデータ構造が複雑化してきています。その中で企業はどのように「データを適切に管理するのか」というデータマネジメントを行う必要性があるでしょう。

HubSpotにデータを無造作に溜め込むだけでは、使いこなすことは難しいです。データを活用するために、どうデータを集めるのか、集めたデータを何の目的で活用するのか常に考えてHubSpotを設計する必要があるでしょう。

 

定期的にHubSpotの活用に関するレビューを行う

HubSpotを導入したら、使い方や戦略を定期的に見直しをすることが大切です。HubSpotのアップデートや社内での活用状況を踏まえ、マーケティング戦略などの練り直しを行うようにしましょう。

具体的には、HubSpotに蓄積されたデータを検証し、目標数値達成に向けて改善をしていきます。インバウンドマーケティングを展開している場合には。定期的なコンテンツの見直しやブラッシュアップ、Web広告の予算配分を調整するなどです。

また競合他社の状況や、顧客のニーズが変化したなどの要因によって、営業プロセスも変化することがあります。そこで、設定したパイプラインが機能しているかもチェックすることが重要です。

まとめ

本記事では、HubSpotは使いづらいのかを検証するために、HubSpotの評判、導入に失敗するケースや使いこなすために必要なことを解説しました。

HubSpotを導入する際には、その目的や達成したいゴールを明確にすることはもちろん、いかにデータ品質を担保するか、また実際に使いこなすための社内の体制づくりを行っておくことが重要です。

CRMプラットフォームの機能がいかに優れていようが、導入すれば自然に望んだ成果を得られるものではありません。使いこなすためには、明確な目的意識、継続的なトレーニングやデータ品質を担保する仕組みづくりも必要になります。準備不足のまま導入してしまうと、使いづらい…と感じる結果に陥る可能性もあるでしょう。

渋谷 真生子

株式会社100(ハンドレッド)のマーケター。新卒でグローバルヘルスケア企業で営業を経験し、セールスフォースにてBDRとして地方企業の新規開拓に携わる。コロナ渦でインバウンドマーケティングの重要性を実感し、アイルランド ダブリンにあるトリニティカレッジの大学院にてデジタルマーケティングの学位取得し現在に至る。最近はかぎ針編みにハマり中。

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