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HubSpot CRMとは?無料理由やメリット、機能などをわかりやすく解説

 

HubSpot CRMとは?無料理由やメリット、機能などをわかりやすく解説

CRM市場は1990年代に登場してから急速に拡大しています。2023年のCRM市場の価値は約710億ドル(2023年9月現在:約10兆4,000億円)と言われており、2030年までには1,575億ドル(2023年9月現在:約23兆3,000億円)までに成長すると予測されています。そんな市場には現在870種類以上ものCRMシステムが存在しています。

では、なぜこんなにも急速にCRM市場は拡大しているのでしょうか。その背景には顧客が企業から求めていることに隠されています。顧客は今まで以上に企業からパーソナルなそして人間らしいコミュニケーションを求めています。実際に87%の顧客は企業から一貫した顧客体験の提供を受けることを期待しています。

このことからも分かるように、ビジネス規模に関わらずCRMの活用はビジネス戦略として非常に重要です。また、ただ導入するだけではなくCRMに蓄積されたデータを活用し顧客にどのようなメッセージや体験を届けるのか考えることが鍵となります。

本記事では、HubSpotパートナーとして国内No.1の実績を持つ当社が、870種類以上あるCMRシステムの中でも自信を持っておすすめできる、HubSpot CRMに関して詳しく解説します。最後までご覧いただくことで、HubSpot CRMの魅力を理解できますので、CRMの導入を検討している方はぜひご覧ください。

HubSpot CRMとは

HubSpot CRM

出典:HubSpot

HubSpot CRMは、企業がビジネスを成功させるための必要なツールをひとまとめにしたCRM(顧客関係管理)プラットフォームです。企業のセールス、マーケティング、カスタマーサービス、コンテンツ管理にいたるまで、あらゆるリソースを兼ね備えています。

そもそもHubSpot CRMとはどういった背景で立ち上がったサービスなのでしょうか。ここではHubSpot CRMの考え方と、HubSpotの他製品との違いを詳しく解説します。

HubSpot CRMの考え方

HubSpot CRMはインバウンドマーケティングの確立を支えるツールです。これまで企業の営業方法といえば、営業メールや営業電話、広告といったアウトバウンド型が主流でした。しかしながら、消費者の興味関心を集めようと過剰なアピールをする広告や、就業時間にひっきりなしに掛かってくる営業電話に見向きもされなくなっていました。

こうした、消費者の購買行動の変化に気づき、「マーケティングを変革したい」という想いから、インバウンド型に変えるためのツールとして生まれたのがHubSpot CRMです。

HubSpotが掲げる「インバウンド」の根底には、「消費者は企業のマーケティング担当者や営業担当者に邪魔されることを臨んでおらず、ただ力になってもらいたいと思っている」という考えがあります。

まりインバウンド型は、「相手から価値を受け取る前にこちらから価値を提供し、長期的な関係を築く」という、従来とは全く異なる手法です。

このインバウンド手法をベースに、HubSpot社では「フライホイール」モデルを採用しています。フライホイールモデルとは、3つの段階を通じて、顧客や見込み客に情報やサービスを提供し、顧客満足を推進力として成長していく仕組みのことです。

HubSpot フライホイール

出典:HubSpot

  1. Attract(惹きつける):顧客の困りごとに対して情報を提供する
  2. Engage(信頼関係を築く):顧客の困りごとを解消し信頼関係を築く
  3. Delight(満足させる):顧客とのコミュニケーションを通じて満足度を上げる

満足した顧客は次の新しい顧客を連れてくるため、結果として利益が生まれ、さらに大きな活動ができるという成長サイクルを生み出します。HubSpotのフライホイールの概念については、HubSpotのサイトもご覧ください。

HubSpot CRMとHubSpot他製品群との関係

HubSpot 製品群

画像参照:HubSpot

HubSpotは、さまざまなサービスが提供されているため、全体観が掴めない方も多いのではないでしょうか。ここでHubSpot CRMと他の製品群との関係性を整理しましょう。

まず、HubSpot CRMは完全無料で使えるCRMツールであり、その他にMarketing HubやSales Hubといった他のHubSpotソフトウェアが存在します。つまり、HubSpot CRMというデータベースを基盤として効率的に連携して機能するのが特徴です。

例えば、Marketing Hubを活用することで、リード創出やEメールマーケティング、広告効果の測定が可能になります。さらに、Service Hubにより、チケット管理や顧客サポート業務が効率的に行えます。これらの各Hub製品を組み合わせることで、CRMを中心とした最適なビジネスプロセスが構築できるのです。

また、各HubSpot製品にも無料機能が提供されているため、完全無料でマーケティングプロセスとセールスプロセスの統合が可能になります。

≪関連記事≫
HubSpotとは?多くの企業で活用されているHubSpotは何ができるのか?製品群や機能、料金、メリットなどわかりやすく解説!

HubSpot CRMと一般的なCRMの違い

HubSpot CRMと一般的なCRMの違いは、無料で利用できる点と、他のHubSpot製品群との統合性が挙げられます。

また、HubSpot CRMは柔軟なカスタマイズが可能で、各企業のニーズに合わせた利用ができるといった導入のしやすさも大きな違いといえるでしょう。ここでは、HubSpot CRMと一般的なCRMの違いを3つの視点に分けて解説します。

サブスク型とオンプレ型CRMの違い

サブスクリプション型CRMは、クラウド上で提供される月額課金制のサービスで、オンプレミス型CRMは企業内のサーバーで運用する一括購入制のソフトウェアです。

HubSpot CRMをはじめとしたサブスクリプション型CRMは、導入コストが低く、自社のインフラへの負担が少ないため、初期費用を抑えることができます。また、機能追加やアップデートが容易で、拡張性が高いこともメリットです。

一方、オンプレ型CRMは、自社サーバーで運用するため、データのセキュリティを自社で管理できるという利点があります。しかし、インフラ整備や初期費用が高く、導入に時間がかかる点というデメリットもあるため注意が必要です。

無料CRMと有料CRMとの違い

無料CRM(フリーミアム)と有料CRMの主な違いは、機能、サポート、データ容量、ユーザー数などです。無料CRMは、基本的な顧客管理や営業活動をサポートする機能を提供しているため、小規模な企業や初めてCRMを導入する会社に適しています。

例えば、HubSpot CRMは、マーケティング、販売、コンテンツ管理、顧客サービスを接続するために必要なすべてのソフトウェア、統合、リソースを完全無料で提供しています。ただし、フリーミアムでは機能が制限されており、より包括的な機能を活用するには有料プランにアップグレードする必要があります。

HubSpot 有料プラン

出典:HubSpot

一方、有料CRMでは、より高度な機能やマーケティング、カスタマーサービスとの連携、大量のデータや多くのユーザーを扱うことが可能です。そのため有料CRMは、ビジネスの拡大や複雑な業務を効率的に管理したい企業に最適といえます。

また、無料CRMの場合はサポートが限定的な場合も多いですが、有料CRMの場合は一般的に専門的なサポートやカスタマイズのオプションが提供されています。

プラットフォーム型CRMとプロダクトスイート型CRMの違い

プラットフォーム型CRMとプロダクトスイート型CRMの違いは、主にカスタマイズの柔軟性と機能の範囲にあります。例えるならば、プロダクトスイート型は「いろいろなツールが入った箱」のようなもので、プラットフォーム型は「必要なツールだけを接続できるコンセント」のようなものです。

プラットフォーム型CRMは、自社の業務に合わせてカスタマイズが容易で、独自の機能やシステムとの連携が可能です。一方、プロダクトスイート型CRMは、あらかじめパッケージ化された豊富な機能を提供しており、導入後すぐに業務の効率化を図れるといったメリットがあります。

しかし、プロダクトスイート型CRMは、カスタマイズの範囲が限定的であることにも注意が必要です。導入当初から事業規模が拡大し、プロダクトスイートでは管理しきれなくなるリスクもあらかじめ想定しておかなければなりません。

そのため企業によっては、プラットフォーム型CRMとプロダクトスイート型CRMを組み合わせて使用するケースも見られます。

プラットフォーム型CRMとプロダクトスイート型CRM

出典:HubSpot

HubSpot CRMでできる代表的なこと

HubSpot CRMは、セールス、マーケティング、カスタマーサービスなど、企業のあらゆる業務をサポートする機能が搭載されています。

これらを活用することで、最適なコンテンツを提供したり、ターゲットに対し適切なタイミングでアプローチが可能となります。ここでは、HubSpot CRMでできる代表的なことをいくつか紹介します。

コンタクト、会社、タスクの管理

HubSpot コンタクト、会社、タスク管理

HubSpot CRMでは、見込み客や顧客情報の一元管理が可能です。収集したデータは、営業チームやマーケティングチームと容易に共有できるため、コミュニケーションの効率化に役立ちます。

また、担当者の設定、進捗の追跡、タスク管理まで設定できるため、誰が、いつまでに、何をすべきかを把握することが可能。管理者はダッシュボードをもとに、顧客の状況をリアルタイムに把握し、的確なマネジメントを行えます。

Eメールのトラッキングとエンゲージメント通知

HubSpot Eメールトラッキングとエンゲージメント通知

画像参照:HubSpot Eメールトラッキング

Eメールトラッキング機能により、送信したメールが開封されたり、リンクがクリックされたりした際に、通知をリアルタイムに受け取ることができます。

これにより、ターゲットがどのようにコンテンツに反応しているかを把握し、適切なタイミングでフォローアップを行うことが可能になります。また、エンゲージメント通知を受け取ることで、営業チームは顧客に対する効果的なコミュニケーションを確立できます。

Eメールマーケティング

HubSpot Eメールマーケティング

Eメールマーケティング機能は、マーケティング活動をスムーズにするメール配信機能です。企業や営業チームはこの機能を利用して、効果的なマーケティング活動を展開できます。また、開封率やクリック率などの計測も可能なので、送信後の検証や改善に役立ちます。

HubSpot CRMに蓄積された顧客情報をもとに、優先度の高い送信先や送信タイミングのスケジューリング、コンテンツの内容などを設定できます例えば、初回に送信したメールの開封者と非開封者を分類し、2通目はそれぞれ異なるメールを送信することも可能です。

営業パイプライン管理

HubSpot 営業パイプライン管理

画像参照:HubSpot 営業パイプライン

営業パイプライン管理も、HubSpot CRMの魅力的な機能の一つです。この機能を活用することで、営業チームは取引の進捗状況や担当者のタスク進行状況を一元的に把握できます。データの共有や連携も容易になり、チーム全体のコミュニケーションがより円滑になることが期待できます。

また、営業パイプライン機能をSales Hubと連携することで、業務生産性の向上が見込めます。例えば、営業担当者ごとのタスク管理や営業活動の分析も可能となり、マネジメントの効率化・省力化をもたらします。

フォーム・ランディングページの作成

HubSpot CRMを活用すれば、効果的な各種フォームやランディングページを簡単に作成可能です。例えば、スタンドアロンフォーム、ポップアップフォーム、埋め込みフォームなど、多彩なフォームを作成できます。これによりリード創出や顧客情報の登録の効率化をもたらします。

また、作成したランディングページは、自社のウェブサイトや広告、SNSなどと連携して効果的に運用可能。Marketing Hubと組み合わせることで、広告の効果測定や分析、改善が可能になり、最適なマーケティング戦略を構築できます。

ミーティングのスケジュール設定

ミーティングのスケジュール管理

近年、ビジネス活動に欠かせないオンラインミーティングのスケジュール設定も、HubSpot CRMの機能として提供されています。予約可能な時間の確認や予約リンクを共有することで、Eメールでの日程調整のやり取りをする手間を省くことが可能です。

また、GoogleカレンダーやMicrosoft365といったカレンダーツールと連携できるため、HubSpotの日程調整ツールからミーティングが予約されると、自動的にカレンダーに同期されます。商談の日程調整を効率化し、重要な業務に専念できます。

ウェブチャット

HubSpot ウェブチャット

HubSpot CRMのウェブチャット機能は、サイト訪問者とのリアルタイムなコミュニケーションを実現し、顧客サポートや営業への導線を効果的に構築できます。チャットの内容や履歴は、顧客情報として保存されるため、後から確認や分析が可能です。

さらに、チャットボット作成ツールと完全に統合されているため、コーチングなしであらゆる顧客対応業務を自動化できます。また、Service Hubとの連携により、チケット管理やカスタマーサービスの効率化が図られるため、顧客満足度の向上や新規リードの創出が見込めます。

見積書作成

HubSpot 見積書作成

見積書作成は、ビジネスにおいて重要な業務の一つです。HubSpot CRMでは、本格的な見積書をかんたんな操作一つでスピーディに発行できます。テンプレートやフォームの登録機能があるため、見積書の新規作成や既存取引先の繰り返し作成も容易です。

また、Eメールやチャットなどのコミュニケーション方法の活用によって、データの一元管理を実現。これにより部門間の連携がスムーズになり、業務効率の向上がもたらされます。

HubSpot CRMを利用するメリットとデメリット

HubSpot CRMを利用することで、顧客管理や営業支援、マーケティング連携などのさまざまなメリットが得られます。

一方、HubSpot CRMには注意すべき点も存在するため、導入を検討する際はデメリットも念頭に置いた上で、総合的に判断する必要があります。ここでは、HubSpot CRMのメリットとデメリットを解説します。

メリット

まず、HubSpot CRMのメリットについて説明します。

・無料でスタートできる

HubSpot CRMは無料で開始できます。フリーミアムなので無料期間に制限もなく、プランの範囲内であれば永久に無料で使い続けられるため、初期費用を抑えることが可能です。しかし、2024年3月の価格改定により無料ユーザーは5名までに制限されました。また、価格改定により新しく「表示のみシート」が導入され、無制限でHubSpotの内のデータやレポートを閲覧できるようになります。まずは無料で利用できる5名までが利用を開始して、「表示のみシート」を社内の関係者に配布してHubSpotの活用に少しづつ慣れていきましょう。その後、必要に応じて有料プランへの切り替えを検討していくことでリスクを削減しながらHubSpotの導入を行えます。

ビジネスの成長に応じて、有料プランへの移行もスムーズに行えるため、企業のマーケティングプロセスの変革に最適なソリューションといえるでしょう。

・操作が直感的で簡単

HubSpot CRMは、UI/UXが優れているため直感的な操作が簡単です。データの入力や管理、顧客情報の検索や更新などもスムーズに行えます。

また、操作マニュアルやヘルプページは全て日本語で表示されるため、海外サービスが苦手なユーザーでも設定や操作に迷うことは少ないでしょう。

・オールインワンの統合プラットフォーム

HubSpot CRMは、マーケティング、セールス、カスタマーサービスなど、あらゆる業務に役立つ機能を一つのプラットフォームで統合しています。

例えば、顧客の情報管理やEメールマーケティング、データ分析から、ランディングページ・フォーム作成、ウェブチャット連携にいたるまで、インバウンドマーケティングに求められる業務を一気通貫で行うことが可能です。

さらに外部ツールと連携をすることで、HubSpot CRMを基盤としたマーケティング活動の効率化を実現し、結果として売上向上および顧客満足度の向上をもたらします。

デメリット

HubSpot CRMの導入を検討する際は、メリットばかりではなくデメリットにも目を向けましょう。ここでは、HubSpot CRMのデメリットを3つ解説します。

・日本語訳が不自然なことがある

HubSpot CRMは米国で開発されたプラットフォームであるため、一部のコンテンツで日本語訳に不自然さが残っていることがあります。特に操作画面やヘルプ情報など、日本語訳がわかりにくい部分もあり、初心者にとっては使いづらさを感じることもあるでしょう。

ただし、HubSpotは日本市場にも力を入れており、日本法人も存在します。そのため、日本語コンテンツも徐々に充実してきています。日本語訳の不自然さが解消されることで、今後さらに使いやすいプラットフォームになることが期待されます。

定着するまでに時間がかかる

HubSpot CRMの導入には、初期設定やコンテンツの構築、チームメンバーへの研修など、定着するまでに時間がかかります。特に機能が豊富であるがゆえに、全ての機能を十分に活用するためには、継続的な取り組みと学習が必要です。

しかし、時間をかけてコミュニケーションや業務の効率化を図ることで、長期的なビジネス成長に繋がるでしょう。そのためHubSpot CRMの導入後には、定期的なフォローアップや改善活動を行うことが重要です。

無料プランでは利用できる機能に限りがある

HubSpot CRM自体は完全無料で利用できますが、より包括的な活用を行うにはMarketing HubやSales Hubといった有料製品の契約が必要になります。

もちろん無料で利用できる機能も多いですが、あくまで基本的なサービスや機能に限定されているという点をあらかじめ認識しましょう。

HubSpot CRMに向いている事業や企業の特徴を紹介

HubSpot CRMは、インバウンドマーケティングの基盤として、すでに数多くの企業で導入されています。その中でも、どういった事業や企業が利用すべきでしょうか。

ここでは、HubSpot CRMに向いている主な事業や企業の特徴を解説します。もちろん、ここで紹介する企業以外でもHubSpot CRMの導入によって業務効率化や事業成長につなげることは可能ですので、あくまでも参考としてご覧ください。

また、HubSpot CRMはあくまでもツールですので、求める成果を得るためには、機能を十分に理解した上で自社に最適な形で設計する必要があることを念頭に置きましょう。

        

段階的に機能を拡張していきたい企業

HubSpot CRMは、まずは簡易な機能から開始し、段階的に機能を拡張したい企業においても最適なツールです。5名までであれば無料プランから始めることができ、必要に応じてプランをアップグレードすることで、より多機能なサービスを利用できます。

それにより顧客管理の効率化や、Eメールやチャットなどのコミュニケーション手段を一元管理が可能です。また、データ分析やレポート作成も行うことができるため、業務を改善し、成果を最大化するためのサポートが期待できます。

そのため、事業や組織の成長にあわせて段階的に機能を拡張していきたい企業にとっては、HubSpot CRMは最適な選択となるでしょう。

他社ツールのインターフェースに苦労している企業

他社ツールのインターフェースに苦労している企業に対しても、HubSpot CRMは有効です。HubSpot CRMは、シンプルかつ操作性に優れたUIを提供しているため、顧客データの一元管理や連携ツールとのシームレスな接続が可能です。

また、Google WorkspaceやMicrosoft365といったビジネスシーンでよく使用されるサービスとの連携も容易に行えます。マニュアルやヘルプサイトも充実しているため、ユーザーのITリテラシーに差がある場合でも教育に困ることは少ないでしょう。

インバウンドマーケティングを実施したい企業

インバウンドマーケティングは、顧客からの流入を促すためのマーケティング手法であり、HubSpot CRMを活用することでその基盤を作ることが可能です。リード創出のためのフォーム作成やコンテンツ作成機能、E メールマーケティング、SNS連携など、幅広い機能を使って、効果的なインバウンドマーケティング活動を支援します。

さらに、セールス・マーケティング・カスタマーサクセスといった、部門間の連携を効率化しコミュニケーションを円滑化することで、リードナーチャリングの促進や顧客満足度の向上が期待できます。

HubSpot CRMを活用している企業事例

HubSpot CRMの導入によってインバウンドマーケティングを実現し、結果として新たな顧客の創出や事業成長が期待されます。ここでは、実際にHubSpot CRMを活用して成果につなげた企業事例を3つ紹介します。

CRMを初導入した企業例:AnyMind Group

HubSpot事例 AnyMindGroup

画像参照:AnyMind Group

D2C支援事業やインフルエンサー事業など、グローバルにビジネスを展開しているAnyMind Group株式会社。同社では営業活動のブラックボックス化や顧客情報のサイロ化という課題に直面していました。

営業情報の一元管理を目指し、CRM導入プロジェクトを立ち上げ、HubSpot CRMの導入を決定。導入後、営業活動の履歴が正確にトラッキングできるようになり、新人育成の効率化や、営業とマーケティングの連携強化を果たしたのです。結果的に各国の売上増加に大きく貢献しました。

HubSpot CRM導入の成功にいたったポイントとしては、CFO自らがこのプロジェクトにコミットし社内の共通認識を築いたことや、営業の負担を最小限にするための事前準備、現場営業へのフォロー体制の構築などが挙げられます。特にHubSpotのダッシュボード活用により、情報の一元管理を実現し、各拠点の状況を迅速に把握可能になりました。

参考:HubSpot導入事例|AnyMind Group

マーケティング活動の延長からHubSpot CRMを導入した企業例:ランスタッド株式会社

HubSpot事例 ランスタッド株式会社

画像参照:ランスタッド株式会社

世界39カ国で人材派遣サービスを展開するランスタッド株式会社は、従来のメールマーケティングや電話、ショートメールでの連絡において、求職者からの返信率が低く、コミュニケーションに課題を感じていました。

そこで、HubSpot CRM、Marketing HubとLINEアカウントのシステム連携を実施。その結果、求職者からの返信率が20%から80%に上昇しました。さらに、案件とのマッチング率も16%から25%に改善されたのです。

また、LINE上でのリアクションは自動的にHubSpot CRMに連携されるようになり、求職者の状況をリアルタイムに確認できる環境を整えました。これにより、より効果的なコミュニケーションが可能となり、企業としてのエンゲージメントの向上を実現しました。

参考:HubSpot導入事例|ランスタッド株式会社

営業活動の延長からHubSpot CRMを導入した企業例:株式会社ネクスタ

HubSpot事例 株式会社ネクスタ

画像参照:株式会社ネクスタ

製造業に特化した生産クラウドシステムを提供する株式会社ネクスタは、事業拡大フェーズに伴い、社員数増加を計画していたものの、当時利用していたCRMの運用コストに課題を抱えていました。

そこで、無料で利用できるCRM機能をベースに、Marketing Hub Starter、Sales Hub Starterの活用を開始し、運用コストを抑えることに成功。加えて、複雑な製造業の生産管理業務において、議事録など過去ログを残すことで業務効率化を実現し、営業チームの不満解消を果たしました。

さらに、同社ではHubSpot CRMと、名刺管理ツールの「Eight Team」を組み合わせることで、名刺管理から顧客管理、営業管理、メールマーケティングにいたるまでワンストップで実現できる仕組みを設計。既存のCRMで同じシステムを構築しようとした場合の半額に抑えることに成功しました。

参考:HubSpot導入事例|株式会社ネクスタ

HubSpot CRMを導入するには

ここまで、HubSpot CRMを使ってできることや導入メリットなどを詳しく解説してきました。早速HubSpot CRMの導入を前向きに検討されている方も多いでしょう。

しかし、いざHubSpot CRMの利用を開始すると、機能が豊富であるがゆえに、何から手をつければいいのかわからなかったり、どのように活用を進めるべきか迷ったりする方も少なくありません。

ここではHubSpot CRMに初めて触れる方や、アカウントを作成したものの手を付けられていない方に向けて、導入を進める方法を3つ紹介します。

まずは無料版を使ってみる

HubSpot CRMは完全無料で開始できるのが大きな特徴のため、まずは実際に使ってみることが大切です。無料とはいえ、HubSpot CRMの基本機能を十分に活用できます。顧客管理、フォーム作成、データ分析、Eメールマーケティングなど、多くの機能を活用できることに驚くでしょう。

また、HubSpot CRMではヘルプサイトやマニュアルが充実しているため、それらを活用しながら少しずつ慣れていくことが可能です。HubSpotの無料アカウントはこちらより作成してください。

HubSpot CRMを無料で試してみる

HubSpot パートナーへ相談する

HubSpotではパートナー制度を設けているため、公式パートナーへ相談することで、導入の際に必要なサポートや効果的な活用方法について、具体的なアドバイスを得ることができます。

導入前の検討段階から導入後のサポートまで一貫して担当してくれるため、自社に最適な運用を実現することが可能です。また、パートナーは単にツールの導入・定着までを支援するのではなく、ビジネスの目標達成や課題解決に向けたコンサルティングまで強みとしています

このようにHubSpotパートナーに相談することで、自社のインバウンドマーケティング体制の構築をもたらし、さらなる事業成長が期待できるでしょう。ただし、パートナーによってはノウハウが不足していたり、自社が目指している運用を実現できない可能性があります。

そのため、パートナーを選ぶ際は、導入実績やサポート体制、サービス範囲を比較した上で候補を絞ることをおすすめします。

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HubSpotのパートナー制度とは?おすすめの認定パートナー一覧や、依頼メリット、プログラム制度をわかりやすく解説

学習コンテンツを利用する

HubSpot学習コンテンツ

HubSpot CRMはHubSpot Academyやオンラインコミュニティ、HubSpotナレッジベースなどの学習コンテンツが充実しています。その他にも、世界中の企業で導入実績があるため、ウェブサイトやブログ、動画プラットフォームなどで検索すれば、数多くの学習コンテンツを見つけることが可能です。

例えば、UdemyYouTubeでは、初心者から中級者向けに使い方を解説した動画が公開されています。また、じっくりと使い方をマスターしたい方であれば、書籍がおすすめです。当社、株式会社100(ハンドレッド)は日本一のHubSpotパートナーとして、実務者にとって使えるHubSpotガイドブック『HubSpot大百科』を出版しています。ぜひ、HubSpot CRMを実務で活用される方はお手元に置いていただきながら、活用方法をマスターしていただければと思います。

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・HubSpot アカデミーとは?おすすめの認定資格やコース、活用可能なリソース、ナレッジベースとの違いなど分かりやすく紹介!

まとめ

本記事では、HubSpot CRMの概要から主な機能、活用のメリット、企業事例にいたるまで詳しく解説しました。HubSpot CRMは、企業のインバウンドマーケティング体制を総合的にサポートするCRMツールです。

インバウンドマーケティングに必要な多くの機能を完全無料で利用できるため、まずは使ってみることで、効率的なリードの創出やマーケティングプロセスの効率化が実現できるでしょう。

CRMシステムはただ導入するだけで勝手に成果がでるものではありません。CRMに蓄積された顧客データを活用してどのような価値を提供することができるのか改善を続けることが非常に重要です。HubSpot CRMは顧客により良質な体験、メッセージを届けるべく奮闘している皆様の力になってくれるはずです。

渋谷 真生子

株式会社100(ハンドレッド)のマーケター。新卒でグローバルヘルスケア企業で営業を経験し、セールスフォースにてBDRとして地方企業の新規開拓に携わる。コロナ渦でインバウンドマーケティングの重要性を実感し、アイルランド ダブリンにあるトリニティカレッジの大学院にてデジタルマーケティングの学位取得し現在に至る。最近はかぎ針編みにハマり中。

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そのすべてに惹かれて、HubSpotのパートナー、
エキスパートとして取り組んでいます。
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