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HubSpotとSansan連携とは?メリット、連携方法、注意点などをわかりやすく解説

HubSpotとSansan連携とは?メリット、連携方法、注意点などをわかりやすく解説

ビジネスにおいて、顧客管理やマーケティング・営業活動を効率的に行うことはとても重要です。

しかし、手作業で顧客情報を管理する場合、情報の断片化や重複などの課題が発生します。顧客情報や名刺情報が複数のシステムに分散しているケースでは、効果的な顧客関係の構築が難しくなるでしょう。

HubSpotとSansanの連携により、ビジネスの顧客管理やマーケティング・営業活動を効率化し、より効果的に顧客との関係を築けるようになります。また、Sansanで収集した名刺情報や、顧客情報をHubSpotに自動的に同期・統合することが可能です。

それにより、顧客データを一元管理できるようになり、ターゲティングされたマーケティングキャンペーンやパーソナライズされた営業活動を展開できるでしょう。

当記事では、HubSpotとSansanの連携とは何か、さらに連携する方法について詳しく紹介します。また、連携することで享受できるメリットや、連携する際の注意点についても解説しています。

HubSpotとSansan連携とは

HubSpotで管理している顧客情報と、Sansanで管理している名刺の情報を連携することでデータの一元管理が可能です。それにより、営業活動やマーケティング活動を効率的に実施できるでしょう。

HubSpotとは

HubSpot ホームページ

HubSpotは、HubSpot社が提供するCRMを中心として、カスタマーサービス・セールス・マーケティングを支援する製品です。

世界120か国以上、約14万社が利用しており、従来のプッシュ型ビジネス手法とは異なるインバウンドマーケティングを推奨しています。

HubSpotのメリットは、顧客への質の高いアプローチと作業効率を向上させることが挙げられます。

例えば「Marketing Hub」では、Webサイトを通じた顧客誘導や効率的な広告管理を可能とします。また「Service Hub」では、Webチャットやアンケート機能など、顧客満足度の向上につながるような機能が搭載されています。

このように、豊富な機能によって営業活動の効率を向上させられ、顧客情報を一元管理して各HubSpot製品と連携することによって、営業やマーケティング活動の効果をさらに高めることを期待できます。

Sansanとは

Sansan ホームページ

引用:Sansan株式会社

Sansanとは、名刺情報の有効活用と企業のDX化を促進するクラウドサービスです。名刺を会社の資産として社内で共有し、企業のデータベースと接点データベースを組み合わせることで、新たなビジネスチャンスの発見につながります。

紙の名刺を管理する場合よりも、名刺管理ソフトを活用することで名刺の一元管理が可能になり、名刺情報の検索・登録作業を効率化できます。

それにより、名刺交換が行われるたびに最新情報が社内で共有されるため、常に最新の顧客情報を活用でき、アプローチの幅を広げられる点もメリットです。

また、スマートフォンやタブレットを活用することで、外出先から名刺の登録や情報の検索が可能なため、従来よりもさらなる営業活動の効率化を期待できます。

HubSpotとSansan連携とは

HubSpotとSansanとの連携は、データの入力作業や煩雑なインポート処理を行うことなく自動でSansanとHubSpot間でデータを同期することが可能になります。

HubSpotのデータ同期には次のメリットがあります。

  • 既定のフィールドマッピング:フィールドマッピングが標準で用意されているため、設定が短時間で済みます
  • 既存データ同期:既存のデータがスムーズに同期され、データの更新も随時同期されます

Sansanで収集した名刺情報を自動的にHubSpotに取り込んだり、HubSpotで管理している顧客情報をSansanに同期させたりすることが可能です。

また、名刺交換をした際、紙の名刺をスキャンするだけで、Sansanが自動的に情報を登録し、それが自動でHubSpotに反映されます。

HubSpotとSansanの連携設定が完了していない場合、データが同期されないので注意しましょう。また、SansanにはHubSpotに登録されている顧客のメールアドレスから、顧客情報をアップデートできる機能があります。

例えば、お問い合わせ画面に入力された情報が不完全であったり、間違っていたりすることで、十分な顧客情報を収集できない場合があります。HubSpotとSansanの連携を活用することで、メールアドレスを基に情報を補完できるため、情報の正確性が向上できるでしょう。

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HubSpotとSansanを連携するメリット

HubSpotとSansanを連携するメリットは、以下の4点です。

  • 手入力作業が削減され業務効率化に繋がる
  • 名刺情報の属人化防止になる
  • 名刺情報の重複を無くしルールを統一できる
  • 名刺情報が会社の資産化される

それぞれについて詳しく解説します。

手入力作業が削減され業務効率化に繋がる

HubSpotとSansanのアカウント連携により、手入力作業が削減され業務効率化に繋がります。

Sansanへ登録済みの名刺情報は自動でHubSpotと同期できるため、入力作業が自動化されることで手作業による入力漏れを防げるのです。

HubSpotとSansanのアカウント連携により、取引先に対して常に適切なコミュニケーションを取ることができるようになるでしょう。

名刺情報の属人化防止になる

HubSpotとSansanの連携により、名刺情報が自動的に統合されるため、名刺情報の属人化を防止できます。営業担当者が個別に名刺を保存・管理していると、部門内で情報を把握することが困難です。

しかし、HubSpotとSansanとの連携で収集された名刺情報は、中央のデータベースに一元的に保存され、全ての関係者がアクセス可能となります。

例えば、顧客の都合で案件が立ち消えとなってしまい、再び顧客が自社製品の導入の検討を開始した際は、過去の情報を基にして適切なアプローチをすることが可能です。

メールのやりとりや折衝記録など、顧客との接点から得られた情報や、従業員規模や売上高、業種や役職者情報などの詳細な情報を組みあわせることで、今抱えている顧客の課題について高い精度の仮説を立てられるようになります。

このように、HubSpotとSansanの連携によって、企業全体で顧客情報を効果的に活用することが可能となります。

名刺情報の重複を無くしルールを統一できる

HubSpotとSansanの連携することで、名刺情報の重複を無くしルールを統一できるようになります。

同じ顧客から複数の自社担当者が名刺情報を収集し、それぞれが保存してしまうと顧客情報の重複が起こります。

顧客情報が重複すると、同じ顧客に対して自社の複数の営業担当者がアプローチしたり、同じマーケティングメールを複数送付してしまいかねません。

顧客が増えていくにつれ、重複に気づかずに営業・マーケティング活動を行ってしまうケースが散見されます。しかし、HubSpotとSansanを連携すれば、名刺情報は一元管理され、このような課題を改善できるのです。

顧客情報を管理するルールを統一し、データの整合性を確保できるでしょう。

名刺情報が会社の資産化される

HubSpotとSansanの連携により、名刺情報を会社の資産としてデータ化できます。企業は、手間をかけずに顧客の正確な名刺情報を入力、管理、活用できるようになります。

営業担当者が名刺を撮影またはスキャンすることで、他のメンバーと顧客情報を共有できるようになります。

また、新規の問い合わせや紹介で得た見込み客への適切なフォローアップや、セグメントによる効果的なメール配信、顧客情報の自動更新など、会社の顧客情報という「資産」を一元管理し、さまざまなシーンで活用できます。

顧客の従業員規模や業種、役職といった情報をセグメントし精度の高いターゲティングを行うことで、メールマーケティングやセミナーの開催など、効果の高い施策を行えるようになります。

 

HubSpotとSansan連携に必要な契約プラン 

HubSpot Operations Hub

HubSpotとSansan連携は、すべての製品・プランで利用可能です。Sansan上でレコードが作成または更新されると、その情報が自動的にHubSpotに共有されます。

HubSpotとSansanを連携するためには、アカウントの「スーパー管理者」または「App Marketplace権限」が必要です。

また、カスタムフィールドマッピングを作成するには「Operations Hub Starter」以上が必要です。

HubSpotとSansanを連携する方法

HubSpotとSansanを連携するには、HubSpotアカウントの「App Marketplace」または「スーパー管理者」の権限が必要なため、事前に確認しましょう。

ここでは、HubSpotとSansanを連携する方法について解説します。

1. アプリをダウンロードする

HubSpotアカウントにて、ログインします。画面右上のナビゲーションバーに表示される「ショップのアイコン」をクリックし、「アプリマーケットプレイス」を選択します。

検索バーでSansanと入力すると「Sansan」がヒットするのでクリックします。

 

右上の「アプリをインストール」をクリックします。

「Sansanアカウントを接続」というポップアップ画面で「次へ」をクリックします。

Sansan APIキーを入力し、HubSpotに同期したい公開タグと共有タグの横にあるチェックボックスをクリックします。

HubSpotへは、Sansanの公開タグと共有タグのみが同期されます。

次に「Sansanに接続」をクリックします。

連携中は、自動的に同期が開始されないため、HubSpotとSansanのシステム間において、コンタクトの同期を有効化する必要があります。

2. データの同期設定を行う

連携の設定が終了した後、作成・変更された既存、もしくは新規のコンタクト両方が同期されます。

また、Sansanにおいてコンタクトを削除した場合でも、HubSpot内のデータは削除されません。コンタクトを削除したい場合は、HubSpotから手動でコンタクトを削除する必要があります。

同一のメールアドレスで複数の名刺がある場合、正しく同期されない場合があるので注意が必要です。

「設定」画面において同期する方向を選び、SansanのフィールドをHubSpotプロパティーにマッピングします。 

「フィールドをマッピング」セクションで、既定のプロパティーマッピングを確認および変更します。

また、不要なマッピングは無効としてカスタムマッピングを設定します(Operations Hub Starterのみ)。

「制限」画面で、SansanからHubSpot(またはHubSpotからSansan)へオブジェクトレコードを同期する方法を設定します。

デフォルトでは、メールアドレスが有効なコンタクトのみ同期する設定となっています。オフする場合は「重複の可能性を減らす」セクションにおいて「Eメールアドレスを持つコンタクトのみ同期」のチェックボックスを外します。

「同期するレコードを制限」セクションにおいて条件を選び、HubSpotからサードパーティーアプリ(もしくはサードパーティーアプリからHubSpot)へ同期するレコードの制限を行います。

フィルターを選択しない場合は、新規または既存のSansanコンタクトが全てHubSpotへ同期されます。

「確認」画面で設定した条件を確認して「保存して同期」を選択します。すると初回の同期が始まります。同期が終了すると10分以内にレコードが同期されます。

HubSpotとSansanを連携する際の注意点

HubSpotとSansanを連携する際の注意点は以下の3点です。

  • SansanからHubspotへの一方方向同期のみ対応
  • カスタムフィールドマッピングにOperations Hubの契約が必要
  • 同じEメールアドレスで複数の名刺インポートでの同期

それぞれについて詳しく解説します。

SansanからHubspotへの一方向同期のみ対応

HubSpotとSansanの連携では、SansanよりHubSpotへの一方向同期のみに対応しています。従って、HubSpotのコンタクト情報をSansanへ同期することはできないため、その点には留意が必要です。

Operations Hubを導入することで双方行同期も可能になるので、検討するのも良いかもしれません。

カスタムフィールドマッピングにOperations Hubの契約が必要

既定のマッピングを変更する場合、または独自のマッピングを作成する場合はOperations Hubの契約が必要です。

Operations HubのStarterエディション以上のみで、カスタムフィールドマッピングを利用できます。

同じEメールアドレスで複数の名刺インポートでの同期

Sansanのデータベース内に、同じEメールアドレスで複数の名刺が登録されている場合、正しく名刺情報がインポートされない場合があるので注意が必要です。

また、Sansanを連携させる前の名刺情報は、自動では同期されない点にも留意しておきましょう。連携前の名刺情報を同期させるためには、一旦Sansanの名刺情報をExcelやCSVファイルへ落とし込み、HubSpotへインポートする必要があります。

HubSpotとEight Teamを連携する

HubSpotは、名刺アプリ「Eight」に登録されている名刺情報についても連携することが可能です。

ここでは、以下について詳しく解説します。

  • 名刺アプリ「Eight」とは
  • HubSpotとEight Teamの連携で可能なこと
  • 連携には申し込みが必要

名刺アプリ「Eight」とは

 

名刺アプリ「Eight」

引用:名刺アプリ「Eight」

名刺アプリ「Eight」とは、Sansan株式会社が提供している名刺管理・活用アプリです。

Eightは、お互いのスマートフォンをかざすだけで名刺交換ができるアプリです。QRコードやURLを送って、デジタル名刺を渡すことも可能です。

また、スマートフォンのカメラを使って名刺をスキャンし、手動での情報入力を省くことも可能です。文字を自動で読み取るため、入力間違いや手間がなくなるメリットがあります。

スキャンした名刺情報は素早く正確に保存・管理でき、会社名、氏名、役職、部署名での検索ができ、必要な情報を見つけられます。

HubSpotとEight Teamの連携で可能なこと

EightとHubSpotの連携

引用:Eight TeamとHubSpotの連携

「Eight Team」で共有されている名刺情報を、手動によりHubSpotに同期することで、マーケティング活動において活用しているリード情報などの社内の顧客情報と、名刺情報を統合的に管理できます。

注意点としては、あくまでも自動ではなく管理者が手動で同期する必要がある点です。

それにより、社内の顧客接点を活用できるようになるため、営業活動を効率的に行えるようになり、顧客へ配信するメールリストを拡大できるようになるため、効果的なマーケティング活動を実施できるようになります。

Eight TeamとHubSpotの連携によって、デジタル化の推進が期待できるでしょう。

連携には申し込みが必要

Eight Teamとは、個人向けの「Eight」アプリを企業や団体で名刺情報資産として管理できるサービスです。 

HubSpotへ連携させるためには、Eight Teamの管理画面より申し込みが必要です。申し込みには、Eight Teamの契約と管理権限が必要であり、契約は年間契約となります。

まとめ

HubSpotとSansanの連携は、顧客情報と名刺情報を統合的に管理し、営業活動やマーケティング活動を効率化します。

HubSpotはインバウンドマーケティングのプラットフォームであり、Sansanは名刺情報の有効活用を促進するクラウドサービスです。両者を連携させることで、顧客情報を自動同期し、作業効率やコミュニケーションの質を向上させるでしょう。

Sansanからの一方向の同期やカスタムフィールドマッピングに制約があることに注意が必要です。

この記事をきっかけに、HubSpotの導入からSansanとの連携を検討されてみてはいかがでしょうか。

渋谷 真生子

株式会社100(ハンドレッド)のマーケター。新卒でグローバルヘルスケア企業で営業を経験し、セールスフォースにてBDRとして地方企業の新規開拓に携わる。コロナ渦でインバウンドマーケティングの重要性を実感し、アイルランド ダブリンにあるトリニティカレッジの大学院にてデジタルマーケティングの学位取得し現在に至る。最近はかぎ針編みにハマり中。

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